アウディのブランドコンセプトについて。

Question

ドイツ御三家とまで言われるようになったアウディですが、ブランドコンセプト(メーカーの車の売り)がいまいちわかりません。皆さんはアウディ(SやRSも含めて)のブランドコンセプトはどんなものだと思いますか？

ちなみに、私の個人的主観のイメージは以下の通りです。

メルセデスベンツ→安全に、快適に目的地まで到達させてくれる車
AMG→メルセデスの各クラスの車を高性能にし、同時に各クラスで最高級(ラグジュアリー)のイメージを持たせてくれる車

BMW→駆け抜けるよろこび。メルセデスほどの高級感はないが、その分、メルセデスにはない運転する楽しみのある車
BMW M→BMWの各クラスの車を高性能にしつつ、単にサーキットのタイムが早いだけではなく、運転する楽しみは残してある車(GTRのようにサーキットタイムに特化していない)。

アウディ→FFベースの4駆を主体とした車。縦置きエンジンFFベースのため、フロントオーバーハングにエンジンが飛び出ており、ノーズヘビーとなってしまってバランスが悪い。そのバランスの悪さをおぎなうため、4駆(クワトロ)を用いている。
逆にクワトロシステムを搭載しているため、トランスミッションやデフにエンジンがフロントオーバーハングまで押され、バランスをくずしてしまっている？
sトロニック、マトリクスヘッドライト等、最新の技術を開発している。
デザインは内外装とも直線を基調としたモダンなイメージ。そのイメージがハマる人はデザインだけで購入理由になる。
S→通常のAシリーズとRSシリーズの間？AMGやMほど高性能ではなく、Aシリーズでは満足できない、他人と違う車に乗りたい人むけの車？
RS→S以上に高性能化した車。ただし、縦置きエンジンFFベースのため、サーキット等で超高速走行(220～250キロぐらい)をすると、クワトロでもバランスをとることが難しく、サーキット走行には向かない車？

宜しくお願いします。

Answer 1

AUDIのBrand imageはWRCによって大きく上げられたと思います。

一般に販売されている車に近い車両で行われていた1980年代のWRCにおいて、それまで悪路の走破性を目的とした4WDを、より高速で走るために4輪のタイヤの能力を使い切る目的で採用した初めての実用例でした。

その結果1981年からシリーズ優勝という輝かしい戦績をのこし、以降のWRCは4WDでなくては勝てない、という常識を作りました。 この常識は現在も続いています。

MB,BMWはよりμの高いサーキット路面での活躍を選びました。AUDIはWRCからは撤退し、その後4WD車でItalia勢さらには日本勢がWRCの覇者となったことはご承知のことと思います。

AUDIはこの4WDをquattro brandとして一般車に広げました。まあ商売としては妥当な判断と思われます。

MBとBMWの相違は本題と離れますので置いておきますが、AUDIは前2社とは少し立ち位置が異なると思われます。 VWに入ってからは、VWの上位brandとして下からの吸収を図る立場であり、それは中国市場では大変うまく働きました。

一方前2社は上からの展開で下位クラスを広げていった作戦でした。

そのような立ち位置ですから、日本市場では1990年代は六本木のカローラと呼ばれ、しばらくYANASEでも隅っこにおかれていたのですが2010年以降は高級車における記号性としてハイブリッドに並び４WDというのが大きな訴求事由となったのでした。

歴史はともかく、現状の車自体は、AUDIは頭一つ抜けています。 Quattroは大入力にも耐えられるしっかりとした容量があり、自動安全装備（pre-sense plus）はBMWはおろかMBより出来は良いようです。

速さを求めればNissan GTRが4WDのある意味頂点でしょうが、CO2規制の欧州では高出力エンジンそのものが絶滅危惧種であり、4WDという記号は価値が出ていますし、高出力と４WDの組み合わせではAUDIは十分考慮される実力の持ち主です。

なおエンジン縦置きFFベースということならSUBARUもそうですが、やはりSUBARUも1990年代からWRCで活躍したように操縦安定性が悪い、と決めつけられる要因ではないと思われます。