ジープ のみんなの質問

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トヨタのラブフォーは前タイヤが雪で空回りをすると後輪にパワーがいかないことがあるというのは本当でしょうか。

ジープなどの一部の車種は3輪から回りでも1つのタイヤが回って岩場を上れると人から聞きました。

日本車はこの手がだめだめなのですか。
それともこの手の世界の地形に対応できる車が日本車でもありますか。

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ベストアンサーに選ばれた回答

RAV4は、世代によって四駆システムが異なります。質問者様の書かれた状況で、前輪が空転した場合の後輪の駆動力の強さに関しては、初代及び2代目のRAV4では強く、3代目、4代目では弱くなっています。最近発表された5代目の詳細は分かりませんが、そこそこの走破性は持っていると思います。
それぞれのモデルの説明に入る前に、走破性のカギとなる四駆の仕組をこ理解いただくと分りやすいと思います。少し長くなってしまうのですが、最後までお読みいただけましたら幸いです。

■ パートタイム式4WD

全ての四駆システムを説明する際の基本となる仕組みです。昔4WDといえばこれでした。通常は2WDで走行し、緊急時のみドライバーの意思で4WDに切り替えます。四駆にすると前後輪は機械的に直結し一体になり、前後輪とも優劣ない駆動力を発揮します。

一方、四駆で走行時、カーブでは前輪よりも後輪の方が回転が遅いため、前後輪のグリップが喧嘩してブレーキがかかる「タイトコーナーブレーキング現象」が発生します。この直結四駆状態はコーナーでも膨らみやすく(アンダーステア)、慣れていないと危険すら伴います。コーナーでは4輪グリップ走行できません。また、ABSを含む電子デバイスとの相性が悪いことなどから、部分的には優れているものの欠点が多いです。それゆえこのパートタイム式4WDというのは絶滅危機に瀕しているわけですね。日本車の現行モデルを探しても「スズキジムニー」や「トヨタハイラックス」程度しかありません。JEEP ラングラーもこのパートタイム式4WDとなります。
前後輪直結一体ですから、前輪がアイスバーン上でも宙に浮いていても、後輪2輪がしっかりグリップしていればクルマは進みます。前後状況逆にしても同様です。しかし、これは「前輪対後輪」だけの効能にすぎず「左輪対右輪」に関しては前後直結は効力を持ちません。次にそのあたりを説明しますね。

<片輪スタックと対角線スタック>

四駆には左右輪をつなぐデフギアが前輪側にも後輪側にもそれぞれあります。これらが2つとも普通のオープンデフの場合、直結四駆状態だとしても「片輪スタック」や「対角線スタック」が発生します。
これは片輪が空転すると反対側の車輪に駆動力が届かなくなる「デフギア」の性質が原因ですね。例えば、右側前後輪が空転する状況では、左側前後輪には駆動力が伝わらずクルマが進まない「片輪スタック」になります。同じく、例えば、右前輪と左後輪が空転した場合、左前輪と右後輪には駆動力が伝わりません。これを防ぐためには、前後いずれかにデフロック機構をつけたり、LSD(リミテッドスリップデフ)をつける対策をとります。こうした機構を備えることで、片輪スタックや対角線スタックを防ぐだけでなく、後輪1輪だけでもグリップがあればクルマを進ませることができるようになります。

■ フルタイム4WD

フルタイム4WDは、機械式4WDの中では最強の四駆システムです。エンジンの出力は一度センターデフが受けて前後輪に常時分配されます。 走行中に突如不安定な路面に遭遇しても絶えず四駆の恩恵が受けられ、コーナーでも4輪グリップ走行ができます。ここで登場するセンターデフとは「デフギア」のことです。2WDの左右輪の間にあるデフギアは、エンジンからの出力はデフギアに伝わり、そこから左右輪に分配されますが、既述の通り、片輪が空転するともう片方には駆動力は伝わりません。このオープンデフを前後輪の間のセンターデフに使ってみたらどうでしょう? 前輪側2輪が空転したらセンターデフ反対側の後輪側2輪には駆動力は伝わらなくなります。「センターデフ式フルタイム4WD」の場合、センターデフの他に前輪と後輪と計3つのデフが備わります。これら3つのデフが全てがオープンデフだった場合、4輪のうち1輪でも空転するとクルマが進めなくなります。なので、少なくともセンターデフはデフロックなり、LSDを備える車種がほとんどです。
フルタイム4WDでセンターデフをロックした場合は、先に説明したパートタイム式4WDを直結四駆にしたのと全く同じ状態となります。

注)スズキ等軽自動車メーカーではスタンバイ式4WDであるにもかかわらず、カタログに「フルタイム4WD」と背伸びした記載をしている車種もありますのでご注意ください。

<初期型RAV4>

ここまで説明して、やっとRAV4の説明に入れます。初期型のRAV4は本格的なセンターデフ式フルタイム4WDであり、MT仕様にはセンターデフロック機構を備えます。さらに、リアデフに「ヘリカルLSD」を備えていますので、かなり悪路での走破性は高いです。また、初期型RAV4のAT仕様は、センターデフを「EC-ハイマチック」という油圧クラッチが制御しており、前後輪の回転差が広がるとセンターデフの直結率を自動的に高める機構がついています。直結度はデフロックに負けますが、いちいちデフロックをする儀式が不要なので、かなり使い勝手のよいものです。このAT仕様もリアデフに「ヘリカルLSD」を備えていますので、片輪スタックも対角線スタックも対策されています。

<2代目RAV4>

2代目RAV4も同じく本格的な「センターデフ式フルタイム4WD」なのですが、初代のようなセンターデフロックやECハイマチックではなく、シンプルな「ビスカスLSD」付のセンターデフとなりました。ビスカスLSDの内部は粘油と無数の金属板が密封されていて、前後輪の回転差が小さいときは粘油の粘性で緩く抵抗がある程度です。前後輪の回転差が大きくなると装置内の粘油が膨張して金属板を押し付け(バンプ状態)、前後輪の直結率を高めます。この直結度合はデフロックのように強くはなく、じわりと効く感じです。なのでタイトコーナーブレーキキング現象は起こりません。扱いやすくシンプルで軽量なため、センターデフ式フルタイム4WDの多くでこのビスカスLSDが使われています。スバルフォレスターのMTモデル(旧型)やハイエース4WDもセンターデフにはビスカスLSDを採用しています。2代目RAV4はリアにヘリカルLSDを装備していますから、片輪スタックや対角線スタックの対策もされています。

■ スタンバイ式4WD

センターデフ式フルタイム4WDは本格的ではあるものの、重量やコストの関係で、このエコと燃費の時代においては、採用できないメーカーが増えています。そして現在この世の多くの4WDはより軽量簡素な「スタバイ式4WD」となっています。RAV4も例外ではなく、これまで本格的なフルタイム4WDだったのが、3代目からスタンバイ式4WDに格下げになります。市場も本格的な四駆性能を求めていなかったからですね。

<3~4代目 RAV4>

3~4代目RAV4は「アクティブトルクコントロール4WD」と呼ばれるFFベースの四駆システムです。エンジンの出力は前輪に直結しており、通常の直進走行では単なるFFです。前輪が空転するなど前後輪に回転差が生まれたときのみ後輪がアシストして4WDとなります。前後輪を繋ぐプロペラシャフトの間にJTEKT製の「電子制御カップリング」が挟み込まれていて、前後輪の回転差が発生したとき等に直結率を高めて4WDになる仕組みです。センターデフロックのような直結率はないので、後輪のみで走行することは困難なほどです。雪道などでほどほどの性能を発揮できる完全な生活四駆に割りきっています。片輪スタックや対角線スタックに関してはブレーキによる制御を行います。S-VSCを利用して空転する車輪にブレーキをかけることで、オープンデフの反対側の車輪に駆動力を伝えられるようにしています。しかし、現在ランクルやフォレスターが採用している「ブレーキLSD」というほど強いものではないので、走破製は限定的です。4代目 RAV4(日本未発売)もほぼ同様な仕組みです。

<5代目 RAV4>

トヨタの次世代のFFベース4WDシステムを最初に搭載したのが5代目RAV4です。「アクティブトルクベクタリングAWD」という名称のとおり、後輪にトルクベクタリングが備わります。例えば、右コーナーでは左後輪に強い回転力を与えることで、強制的にノーズが右を向くように補助します。これにより、鋭いコーナリング性能を得られます。国産では、絶版になったランサーエボリューションが最初に採用しました。現行モデルでは日産JUKE、ホンダ レジェンドや三菱エクリプスクロス等に装備されています。左右輪必要な回転力を制御できますので、プログラム次第では悪路の走破製も高められます。今後、色々な実地テストで走破製の室力が分ると思います。

長くなり失礼いたしました。日本の4WDシステムは進んでいますが、現在多くの4WDが簡素なスタンバイ式4WDです。スバルのオリジナル車首は高性能で有名ですが、三菱も定評あります。トヨタでもFRベースの4WDはどれも本核的なものです。ホンダはSH4WD系は最先端ですね。これだけ書いてもかなり割愛しています。不明な点などありましたら追加で誤質問いただけましたら幸いです。

■初代 XA10系 1994~2000
センターデフ式フルタイム4WD
センターデフ差動制御:以下2通り
・MT仕様→センターデフロック
・AT仕様→ECハイマチック
リアデフ差動制御:ヘリカルLSD

■2代目 XA20系 2000~2005
センターデフ式フルタイム4WD
センターデフ:ビスカスLSD付センターデフ
リアデフ:ヘリカルLSD

■3代目 XA30系 2005~
名称)アクティブトルクコントロール4WD
スタンバイ式4WD(アクティブトルクオンデマンド型)
S-VSCによる統合制御

■4代目→日本未発売 2013~
アクティブトルクコントロール4WD
(スタンバイ式4WD)
S-VSCによる統合制御

■5代目(2018年登場)
ダイナミックトルクベクタリングコントロールAWD
(トルクベクトル付スタンバイ式4WD)
S-VSCによる統合制御

質問者からのお礼コメント

2018.11.14 13:41

ありがとうございます。さまざまなキーワードを与えていただきとても勉強に役立ちます。

その他の回答 (5件)

  • 日本車だとジムニーが最強でしょう。
    3輪空回りなら、デフロックがない4駆だと登れないはずです。逆に言えばデフロックがあれば空回りはしないはずです。デフロックはセンターだけでなく前後のデフもロックすれば最強です。

  • デフロック機構がなければそうなりますね

    4輪の内、1輪がスリップする様な状態になると
    空転しているタイヤにばかりトラクションが掛かり
    他のタイヤにはトラクションが掛からなくなりますので
    スタックすると脱出は難しくなります

    そう言った際にデフロックを掛けると、4輪均等にトラクションが
    掛かる様になるので、スタックしても脱出は可能です

    余談ですが、私はトヨタのRUSHに乗っていますが
    RUSHにはデフロック機構が備わっています

  • RAV4は皆さんいうように乗用車ベースのセンターデフ付きフルタイム4駆。4駆の中じゃあ性能の良い方だけど、砂漠は無理でしょうね。念のため聞くけど4駆ですよね。RAV4はFFもありますので。
    砂漠を走る日本車。ランクル、ハイラックスなどのパートタイム4駆はかなりの台数売れています。一番と言ってもよいくらいじゃあないかな。評判も良いですよ。どういうルートでと思いますがテロ組織が乗っている車でハイラックスが良く使われています。乗用車ベースでもフォレスターなどはユーチューブで登坂テストの様子が見れますがかなり優秀です。

  • センターデフがあるので、
    ジムニー等の直結四駆と違い、
    コーナリングは安定するのですが、
    センターデフを制御するビスカスカップリング、
    あるいはデフロック機構がないため、
    そのようなことが起きます。

    でもそれは昔の話。
    今やセンターデフのある車は少数派で、
    センターデフのない「ナンチャッテ四駆」が
    圧倒的多数派です。
    新型ラブフォーはどうなんでしょうね。

  • 前タイヤが雪で空回りをすると後輪にパワーがいかないことがあるというのは本当でしょうか。

    本当

    ビスカス装着
    フルタイム4WD車はその傾向が高い





    ジープなどの一部の車種

    エンジンが縦置き
    トランスファー装着車は
    パートタイム4WDは駆動系がグリップが高い

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