TPP（環太平洋戦略的経済連携協定）によって自動車の関税が撤廃（？）されるとすると、

Question

輸入車は現在より安くなる可能性はありますか？

どの程度安くなると思われますか？

また、
フォードが日本から撤退すると報道がありましたが、
日本国内でフォード車を買うのは難しくなるのでしょうか？

Answer 1

日本に輸入される外国車の関税は，
今から38年前の1978年に撤廃されています。
アメリカ車もヨーロッパ車も関税は０です。

それに対し，日本車はアメリカには2.5%，カナダには6.1%，
欧州には10%の関税がかかります。完全に不平等な税制です。

よって，日本車は，現地生産を多く実施しています。
アメリカやイギリスなど多くの国で，日本車を生産しています。
尚，日本から輸出する自動車部品・パーツにも関税が掛かっています。

よって，TPP交渉では完成車だけで無く，
パーツの関税撤廃まで含めて交渉しているのです。

TPPによって，お互いに関税撤廃となれば，
日本車がますます人気となってアメリカは困るので，
そうさせないような交渉が続いているのです。
（10年後，25年後に撤廃しようなんていう曖昧な合意です。）

アメリカがTPPのついでに交渉しているのは，
日本における税制についてです。
日本では，軽自動車の税金が安く，排気量に応じて
支払う税金が変わっています。
一方，アメリカには，そういった排気量に応じた税制はありません。

つまり，アメリカ車が売れないのは，
日本にある不平等な税制にあるので，それを撤廃せよと
言っているのです。
4000ccのアメリカ車も660ccの軽自動車も，
同じ税金になれば，アメリカ車が売れるはずだと考えているのです。

よって，TPPで，関税以外の国内の税制まで変わってしまうなら，
輸入車が安くなることだってありえます。
アメリカ車は消費税撤廃となれば，
今の価格より8%は安くなりますから。
もちろん，そんなことはあり得ないでしょうが。

現実的には，スバルのクルマはアメリカで日本国内の5倍売れています。
スバルは日本国内向けと言うよりアメリカ向けのクルマを
製造販売している所以です。

一方，フォードは日本でクルマを売る気がありませんでした。
フィエスタやエコスポーツなんて，国内でも売れる要素は
たくさんあるのに，販売店も少なく，アピールもしていません。
アメリカ車が売れないのは，日本政府と日本人が悪いからだと
判断していたのです。

よって，フォードの国内撤退で，フォード車を入手するのは
ますます難しくなることが予想されます。
人気車種が販売されれば，並行輸入という方法もあるでしょうが，
そのような車種が生まれる可能性も低いと思われます。

日本人が欲しがるクルマがフォードに無いというのが，
最大の問題であることをフォードが気付くことはないでしょう。

質問者からのお礼コメント

皆さん、回答ありがとうございました。

Answer 2

他の方も書いているけど、日本の輸入車に対する関税は０％。

自動車輸出による黒字貿易で叩かれた頃に関税率は０％まで引き下がりました。

国に合わせた車作りを行ったおかげで、日本の自動車輸出は伸び、政治問題にまでなりました。一方、海外のメーカーはその国に合わせた車作りはあまり得意でなく（特に米国）、技術的解決でなく、政治的解決を目指したため、日本は現地生産に切替、その国の販売シェアを獲得しました。※一部技術的に対向したけど中途半端すぎてダメでした。


まあ、米国から見れば、日本の市場なんてあまり魅力的に映らないのかも知れませんね。日本から見れば米国の人口は倍、今の日本があまり韓国市場を魅力的に感じていないのと同じなのかも知れません。

Answer 3

もう既に輸入車の関税は０です。
日本で輸入車が高いのは、輸送コストを上乗せしているのと、「外車＝高級車」というイメージを保ちたい販売業者が値段を釣り上げているからです。

Answer 4

日本は輸入される車に対して関税かけてませんからTPPは関係なし。

＞日本国内でフォード車を買うのは難しくなるのでしょうか？

正規ディーラーが消滅するので、正規品の購入は出来なくなります。
しかし、並行輸入・販売業者がいますので、購入が難しくなることはありません。
そもそも正規ディーラーだってそんなに数があるわけでもないですし。
地域によっては並行輸入・販売している業者の方が正規販売店より多いかも。

Answer 5

今でも輸入は関税ゼロ。日本の消費者は関係ありません。

輸出の関税が撤廃されてると現地法人が適正価格になるので消費者も安く買える。