1966年のルマン24時間で優勝したフォードGTマークIIの4バレルキャブについて質問します。

Question

このキャブレターは市販品ではなくホーリーが同車用に造った特製品なのですが、フォードによる公表スペックによれば「チョークバルブとエアホーンはない」とされています。通常の4バレルキャブには1次側ベンチュリの入口にコンビーフかスパムの缶状の吸気管とその中のバタフライバルブがありますが、フォードが作成したキャブレターイラストには確かにそれらはありません。しかしレースで使う前提では吸入抵抗になるチョークバルブは無いほうがいいのはわかるのですが、レース用エンジンといえどもガソリンエンジンには変わりなく、冷えた状態で始動する時には濃い混合気が必要なはずです。
思いつくところでは、ソレックスキャブのように別途のスターター (吸気をバイパスに通して濃い混合気を作るんだったか？あまりよく知りません) があるのでしょうか？それともレース用キャブはそもそもそのような余計な機能はなく、メカニックがベンチュリを掌で適当に塞いで始動させるのでしょうか？カートのエンジンはそのようなやり方をしていたような気がします。また、GTの4バレルキャブにはソレックスやウェーバーと同等の加速ポンプがありますので、現実的には濃い混合気を作る機能自体が不要なのでしょうか？
フォードGTの427エンジンに絞ったお答えいただければ幸いですが、レース用エンジンについてのお答えでも構いません。よろしくお願いします。

Answer 1

ホーリーでも加速ポンプは存在します。
大口径キャブなら加速ポンプがないと、スロットルを急に開いた時にガソリンの供給が間に合いません。

始動時にアクセルペダルを数回煽り、これを動作させると強制的にガソリンをインマニに送り込めます。

ウェーバーの50DCO等と同じ始動方法です。
ウェーバーのサイドドラフトでもDCOだとスターター経路がありません。

画像は現在レース用として販売されている850CFMのキャブです。
https://www.holley.com/products/fuel_systems/carburetors/street_strip/parts/0-67201BK

左右に加速ポンプのレバーが有るのが確認できます。

質問者からのお礼コメント

この度はありがとうございました。

Answer 2

MK-IIにはシングル・キャブと2キャブとの2種類が有ります・・
持っていました・・ル'マン仕様で一台だけ試験的に製作された物で、当時のル'マンで実測(レース・カーにはスピード・メーターは付いていない)245kmの記録車です。

アメ車はLH車ですが、ル'マン仕様は、コーナー・スピードを上げる為に、特別にGT40とは違うRH車に成っています。シリンダー・ヘッドは鋳鉄では無く、アルミ製です・・当時のコンピューターを使用してフォードが特別に設計されたと言われています。

右側に写っているGT40はヤマハで購入した物です。