はじめに 改良新型ミニとは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】マイチェン型 ミニ3ドア/5ドア/コンバーチブル【JCWも】 全116枚
写真はすべて欧州仕様となります。
5月25日。BMW日本法人は、MINI(ミニ)の3ドア・ハッチバック、5ドア・ハッチバック、およびコンバーチブルの改良新型を発表し、販売を開始した。
1959年から2000年まで、BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)~ローバーで生産されていたミニは「オリジナル・ミニ」や「クラシック・ミニ」と呼ばれるのに対し、2001年以降BMW傘下で生産される現在のミニは、「ニュー・ミニ」や「BMWミニ」などと呼ばれているが、そんなミニも現行型は2013年に発表された第3世代となる。
2006年に発表された第2世代では、オリジナルのハッチバックやワゴン版のクラブマンをはじめ、クーペ、ロードスター、コンバーチブル、SUV版のカントリーマン(日本名はクロスオーバー)、ペースマンとバリエーションを豊富に展開したが、現行型の第3世代ではハッチバック(3ドア/5ドア)、クラブマン、コンバーチブル、そしてクロスオーバーに整理された。
今回、変更された3ドア/5ドア/コンバーチブルは、ミニの中ではスモールカー・セグメントに位置づけられるモデルだ。
では、ヨーロッパでは今年1月に発表されていた改良新型ミニについて、概略を紹介していこう。
改良新型ミニ 外観
改良新型ミニのサイズは、以下のとおりだ。3ドアは、全長3865~3880×全幅1725×全高1430mm、ホイールベースは2495mm。
5ドアは、全長4025~4040×全幅1725×全高1445mm、ホイールベースは2565mm。
コンバーチブルは、全長3865~3880×全高1725×全高1415mm、ホイールベースは2495mm。いずれも全長がわずかに長くなっているが、ほかのサイズは従来型と変わらない。
クラシック・ミニの時代から続く、丸型2灯のヘッドライトと六角形のフロントグリルからなる顔つきは、今回も踏襲されている。ただし、ヘッドライトはLEDが全車で標準装備され、フロントグリルは大型化して六角形を際立たせている。
従来型ではフォグライトが装備されていたフロントバンパー下部にはエアカーテンが採用され、前方からの空気の流れを効率良くエアインテークへ送り込むことで、デザイン性とともに空力性能も向上。
従来型でブラックだったバンパー中央部分はボディ同色に変更され、新しいフロントデザインのアクセントに。グリルを囲む六角形のフレーム部分はより太くなり、ミニの個性を引き立てるとともに、新デザインのサイドスカットルが洗練された印象を与えている。
リアバンパー下部には、新たに動きのある立体的なデザインが採用され、よりスポーティな印象に刷新された。
ボディカラーには新色が3色追加され、グラデーションを用いたマルチトーンルーフも新たにラインナップされた。
改良新型ミニ 内装
インテリアも一新された。ダッシュボード中央にレイアウトされる8.8インチ・ワイドのカラー・センターディスプレイを全車に標準装備し、これはタッチ操作が可能になっている。
メーターパネルもデジタル表示のマルチディスプレイを採用(ミニ・ワンを除く)したことで、インテリアはモダンな空間となった。
8.8インチのセンターディスプレイは、スイッチ類も含めてフラットなデザインとなり、ディスプレイ内部の表示レイアウトもモダンな印象に変更された。
また、表示方法は、ブルーを基調とした落ち着きのある雰囲気を演出する「ラウンジ・モード」や、ミニの特徴でもあるゴーカートフィーリングを視覚的に演出する「スポーツ・モード」に変更することができる。
オプション設定された新しいアンビエントライトは、インテリアサーフェスやドアトリムの下などにLEDライトを装備して、室内を囲い込むように「ラウンジ・モード」や「スポーツ・モード」の配色に呼応したカラーが点灯する。
さらに、全車にレザー・ステアリングホイールが標準装備されるとともに、インテリアサーフェスは中央のエアコンディショナー吹き出し口を取り込んだ一体型のデザインに刷新。
全体として、モダンで洗練された印象を与える室内空間となっている。
改良新型ミニ 装備
改良新型ミニは、高いデザイン性に加えて安全装備も充実した。
運転支援システムのアクティブ・クルーズコントロールは、ミニ3ドア/5ドア/コンバーチブルとしては初めてストップ&ゴー機能を装備。
さらに、ミニ・ブランドとしては初搭載のレーンデパーチャー・ウォーニングや、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキを標準装備(3ドア/5ドアのミニ・ワンを除く)している。
また、最新のコネクティビティ「ミニ・コネクテッド」を全車標準装備。
これは、車載通信モジュールにより外部との通信によるコネクティビティを高め、さまざまな情報の提供を可能にするとともに、ミニSOSコールやテレサービスなど、もしもの時に備える万全の安全性を提供する。
さらに、2021年4月にリニューアルされたスマートフォン・アプリの「ミニApp」と連携させることで、クルマに乗り込まなくても、車両の状況、位置の確認、ロック/アンロック、ヘッドライトの点灯、換気操作などが遠隔で実施できる。
「ミニApp」はアプリ上の地図機能に加えて、グーグルマップやアップルの「マップ」と連携が可能で、スマートフォン上で目的地を探し、車両に転送することできる。
また、「ミニApp」はサービス入庫の予約リクエストも可能になっており、ディーラーの営業時間外でも入庫予約をリクエストすることができる。
改良新型ジョン・クーパー・ワークス
高性能エンジンを搭載して、サーキット走行にも対応したミニのホッテスト・モデル、「ジョン・クーパー・ワークス(以下、JCW)」は、3ドアとコンバーチブルにも設定されているが、標準モデルと同様に改良新型となった。
エクステリアは大幅に一新され、スポーティな個性を強調するデザインに。ラジエターグリルを囲む六角形のフレーム部分が大きくなり、バンパー下部のエアインテークまで取囲む形状となって、存在感のあるデザインとなっている。
サイドスカットルには、ターンインジケーターの上部分に、ミニJCWを象徴するレッドのアクセントカラーが加えられ、「Mini John Cooper Works」のロゴが入れられている。
また、リア下部のバンパー部分は、従来の六角形のメッシュ形状を減らし、凹凸のないフラットなパーツと組み合わせることで、メリハリがあるアグレッシブなデザインとした。
JCWに搭載される、ミニとしては最もパワフルな2.0Lの直4ターボ・エンジンのパワースペックは、最高出力が231ps、最大トルクが32.6kg-mで従来型と変わりはない。
改良新型ミニ 価格/発売日
改良新型ミニの価格(消費税込み)は、以下のとおり。なお、全車右ハンドルとなる。
発売日は5月25日だ。
3ドアは、ワンが273万円、クーパーが329万円、クーパーDが342万円、クーパーSが397万円、JCWが482万円。
5ドアは、ワンが290万円、クーパーが346万円、クーパーDが359万円、クーパーSが414万円、クーパーSDが427万円。
コンバーチブルは、クーパーが385万円、クーパーSが453万円、JCWが538万円となっている。
改良新型ミニ スペック
改良新型ミニ(日本仕様)のスペックは、下記のとおりとなっている。
ミニ・クーパー3ドア
価格:329万円
全長×全幅×全高:3865×1725×1430mm
ホイールベース:2495mm
車両重量:1210kg
エンジン種類:1493cc直3ターボ
最高出力:136ps/4500rpm
最大トルク:22.4kg-m/1480-4100rpm
トランスミッション:7速DCT
燃費(WLTC):15.6km/L
駆動方式:FF
乗員:4名
ミニ・クーパーS 5ドア
価格:414万円
全長×全幅×全高:4040×1725×1445mm
ホイールベース:2565mm
車両重量:1320kg
エンジン種類:1998cc直4ターボ
最高出力:192ps/5000rpm
最大トルク:28.6kg-m/1350-4600rpm
トランスミッション:7速DCT
燃費(WLTC):15.0km/L
駆動方式:FF
乗員:5名
ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・コンバーチブル
価格:538万円
全長×全幅×全高:3880×1725×1415mm
ホイールベース:2495mm
車両重量:1400kg
エンジン種類:1998cc直4ターボ
最高出力:231ps/5200rpm
最大トルク:32.6kg-m/1450-4800rpm
トランスミッション:8速オートマティック
乗員:4名
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