磨けばさらに光る、永遠の名作キット
旧イマイ金型によるアオシマ製プラモデルのスバル・サンバーおよびその赤帽仕様については、実車についてとともに前編の記事(下の「関連記事」参照)にてご紹介した。ここでお目にかけている同キットの作例は、自動車模型専門誌「モデルカーズ」210号(2013年)のサンバーおよび軽トラック特集のために制作されたものである。これについて後編では、そのとき掲載された作者・Ken-1氏による説明をお読みいただこう。
剛力から生まれた550!アオシマ製プラモ「サンバー赤帽仕様」を細部までこだわってフィニッシュ!前編【モデルカーズ】
【画像56枚】思いを込めて作る……赤帽サンバーの制作工程を見る!
「今回、スバル サンバー赤帽仕様を担当させて頂きました。サンバーと言えば赤帽! というくらいでしたが、残念な事にスバルの軽自動車撤退に伴い、赤帽仕様車もダイハツ・ベースとなってしまいましたね。僕個人としても父親が仕事でサンバーを使っていた影響から、子供の頃から軽と言えばサンバーと思っていましたし、仕事を引き継いだ際にもサンバーでした。現在、仕事のクルマも含め、4台連続でスバル車を乗り継ぐという状態に愕然としています(笑)。そんな話はどうでもいいですが、僕の好みはスボーツカー寄りなので、実はサンバーのような商用車、しかもワンボックスは初めての経験。
さて、このアオシマ製サンバーは、旧イマイ金型に新規部品としてノーマルホイールとカルトグラフ・デカールを追加したバリエーション・キット。プロポーションも良く、金型の疲れもありません。後車軸のシャフトがやや長いだけで全体のバランスは取れているようなので、このシャフトを少しカットしました。しかし気にかかるのは、せっかくのホイールが車体に対してやや小さいようです。これについてはリム部に0.8mmのプラ材を巻き付けて嵩上げし、そこに無理矢理タイヤをはかせるというインスタントな方法で対処しました(笑)。
グリルのゴツさにも手を加えて
それと個人的には、どうもフロントグリル周りに違和感があります。グリルが全体的にひと周り大きいような印象。仮組みしてみると、どうもエッジ部分の張り出しが大きいよう。そこでグリルパーツに切り込みを入れ、その隙間を中心にボディのRに沿わすように曲げてやります。さらにグリルの存在感を軽減するため、中心部をほんの少し小さくなるよう加工しました。とはいえ数字にして0.2mm。ほんの少しの事なのですが、以上の改良で違和感をかなり消す事が出来たと思います。
ボディカラーはやや古っぽい印象にしたくて、説明書の指示からは離れて、シャインレッドとホワイトFS17875(C1ホワイトを混ぜたもの)にしてみました。昔の赤帽のイメージって僕の印象ではこうなんですよね~。基本古いキットで、しかもマイナーとも思える車種なので、ガチガチに作ったり評価されたりというキットではないと思われますが、それでもこの通り、少し手を入れてやれば、ぜんぜん今の目で見ても悪くない仕上がりになりますよね!!
僕自身、特に旧キットマニアという訳ではないのですけど、このキットを組みながら、サンバーが好きだった亡き父の事や、自分の子供時代を思い出したりしてしまいました。旧車キットの魅力は、その思い出も含めてのものなんだなぁなんて改めて思ったり……。皆さんも気軽に組める旧キットとして楽しまれてはいかがでしょうか?」
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ダイハツのOEMになってからは
全然ダメだ、って