現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > パクリじゃないですオマージュです! リスペクトが滲み出てる平成のソックリカー5選

ここから本文です

パクリじゃないですオマージュです! リスペクトが滲み出てる平成のソックリカー5選

掲載 54
パクリじゃないですオマージュです! リスペクトが滲み出てる平成のソックリカー5選

そっくりだけどパクりじゃない似て非なるクルマたち

 オマージュという言葉はとても使い勝手のいいコトバだ。その意味は、リスペクトした作家などに影響を受けて似たような作品を創作することであり、それはクルマの企画・開発にも存在する。ここではパクリカーと言うなかれ、平成のオマージュカーを愛情を持って振り返りたい。

話題の「光岡バディ」に速攻試乗! 純国産「アメリカンSUV」はアウトドアでも良き「相棒」か?

ミニライトスペシャルが登場するなどオマージュぶりハンパなし

「ダイハツ・ミラ ジーノ/1999年3月発売」

 ローバー・ミニ(以下、ミニ)をオマージュした日本車はいくつかあるが、なかでも再現度が高かったモデルが5代目ミラをベースに、追加グレードとして登場した初代ミラ ジーノだ。ちなみに2004年に発売された2代目ミラ ジーノもミニのオマージュモデルと言えるが、よりリスペクト度が高かったのはL700S型の初代だ。ツインカムDVVT採用の3気筒12バルブEFI NAエンジン仕様(最高出力58ps/最大トルク6.5kg-m)と、同ツインカム3気筒12バルブEFIターボエンジン仕様(最高出力64ps/最大トルク10.9kg-m)が設定され、それぞれにFF/4WDに加えて5速MT/4速ATモデルをラインアップした。

 また、2000年10月には、本家ミニがモンテカルロラリーなどで使用した伝説のホイール「MINILITE」(ミニライト)とのタイアップモデルである「ミニライトスペシャル」を発売。以降、2001年にはミニライトスペシャルをベースにした「ミラ ジーノ ハローキティ」(2001年12月発売)、2002年8月には1000ccのツインカムDVVT3気筒12バルブEFIエンジン搭載の登録車である「ミラ ジーノ1000」が登場するなど、パクリカーという稚拙な言葉では語りきれない、ダイハツが本気でオマージュしたモデルとして人気を博した。現在でもクラシックミニがサーキットで暴れまくっているように、初代&2代目ミラ ジーノもターボモデルがあったことから、サーキットでまだまだ現役の活躍を見せている。

オマージュしたポイントはリヤスタイルにあり!

「4代目スズキ・スイフト/2016年12月発売」

 オマージュカーと言ったらフロントマスクをいかに真似るかがポイントになるが、個人的に気になって仕方がないモデルが4代目スズキ・スイフトだ。推測ではあるが、このスイフトがオマージュしたと思われるのが5代目の6R型VWポロのリヤスタイルで、とくに少し膨らみを持たせたテールゲートに加え、テールランプ形状も似たデザインを採用。さらに、このポロが最後の5ナンバーサイズ(全長3995mm×全幅1685mm×全高1475mm)であったことからボディサイズも似ており、スイフト(全長3840mm×全幅1695mm×全高1500mm※2WDモデル)とはガチライバルの関係であった。

 スポーツ性能を求める人にとってはスイフトスポーツ一択となりそうだが、2016年12月の発売時に設定された1L直3ターボ搭載のRStグレードでも、十分に走りの良さが堪能できるいい意味で日本車離れしたモデルだった。

’60年代フレンチ旧車の個性を放つ日産のパイクカー

「日産パオ/1989年1月発売」

 1987年開催の東京モーターショーにS-Cargo(エスカルゴ)とともに参考出品されたPAO(パオ)は、1989年1月に正式発売(期間3カ月の予約販売)された。目にした瞬間に『どこかで見たことがある!』と思えるスタイリングはルノー4(Quatre/キャトル)に似たもので、やわらかな曲線基調のスタイリングをベースに、柔和な表情を見せる丸目2灯ヘッドライトがルノー4をオマージュしたと思わせる所以だろう。

 しかし、ルノー4のハッチバックモデルは5ドアであり、PAOが3ドアであることや、メッシュグリルと縦型フィングリルの違いがあるなど、厳密には各所で差異が見られる。ただし、PAOは日産パイクカーシリーズ第1弾のBe-1(ビーワン)と同様に、ハッチバックのK10型マーチがベースであることからフォルムとして似てしまったのはもちろん、レトロなテイストを取り入れる常套手段である丸目2灯ヘッドライトを採用したことが、どうしても近似してしまうのは仕方ないと言える。

 現在、中古車市場で高い人気を誇り、30年以上の前のモデルとしてはタマ数はまだまだ残っているわりに、極上コンディションやしっかりメンテナンスされた車両は200万円に迫るプライスタグが付けられており、いまもなお色褪せないモデルだ。

ヘビーデューティの極みとも言える軍用仕様の民生モデルをオマージュ

「トヨタ・メガクルーザー/1996年1月」

 1996年に発売されたトヨタ・メガクルーザーは『卓越した機動性と災害時の救助活動でなどで活躍できる』新しい4WD車としてデビューした。そのスタイリングからも、不整地走破性能や登坂性能、さらに5m超の全長と2.2mに迫る全幅ながら、逆位相4WSにより5.6mの最小回転半径を誇る小回り性を兼ね備えていた。

 もちろん、このメガクルーザーがオマージュしたと推察できるモデルは、アメリカの軍用車ハンヴィーの民生モデル「ハマーH1」であり、メガクルーザーも高機動車として陸上自衛隊にも納入されていることからも、似たような生い立ちを持つ両車である。エンジンはトヨタの中型トラック、ダイナに積まれた4.1Lインタークーラー付き直噴ディーゼルターボの15B-FTを採用。39.0kg-mの最大トルクを1800rpmで発生させるトルクフルな特性も手伝い、通常のクルマでは走行が困難な場所でも路面を選ばない桁外れの走破性を誇った。

 なお乗車定員は前席2名、後席4名の6名乗車となっており、運転席に座ると助手席の乗員がかなり遠くに感じるほど。ちなみに中古車情報サイトでは2台の個体が掲載されており、1台は応談だが、もう1台はメーカー希望小売価格の962万円の2倍の値付けとなっている。

後発モデルゆえにライバル車を研究し尽くしてデビュー

「日産NV350キャラバン/2012年6月」

 最後は日本が誇るボックス型商用車の日産NV350キャラバン(現在はキャラバンに名称変更)。オマージュしたモデルと言えば、言わずもがなのトヨタ200系ハイエースである。このハイエースは2004年8月デビューであるのに対して、NV350キャラバンは遅れること8年、2012年デビューであった。日産としては2004年~2012年まで実質型落ちのE25型キャラバンで200系ハイエースに対抗してきたのだが、もちろん苦しい戦いを強いられた。そこで満を持してデビューさせたのが2012年発売のNV350キャラバンだ。

 4ナンバーサイズ(乗用車での5ナンバーサイズ)に収めるという制限のなかで、最大の積載量を狙うとどうしても形状が似てしまうのは致し方ないこと。日産は王者として君臨していた200系ハイエースを研究し尽くし、E25型ではセミボンネット(ボンネットが少し前方に張り出している)を採用していたが、NV350キャラバンでは200系ハイエースと同じ完全なキャブオーバータイプとなった。

 同じ4ナンバーの標準仕様(ロングボディ/標準幅/標準ルーフ)のNV350キャラバンと200系ハイエースを比べると、後発のNV350キャラバンのAピラーからDピラーまでのシルエットは、200系ハイエースのピッタリとハマる、まさに200系ハイエースを完全リスペクトした証拠がそこからもうかがい知れる。

こんな記事も読まれています

新しい循環型ビジネスモデル 「ランドローバーのSDGs」 使用済みPHEV車のバッテリーパックを活用
新しい循環型ビジネスモデル 「ランドローバーのSDGs」 使用済みPHEV車のバッテリーパックを活用
AUTOCAR JAPAN
Moto2スペイン予選|アルデゲルがポールポジション獲得。日本勢は小椋藍17番手と苦戦
Moto2スペイン予選|アルデゲルがポールポジション獲得。日本勢は小椋藍17番手と苦戦
motorsport.com 日本版
レクサスが「新型プレミアムSUV」発売へ 14年ぶり全面刷新でめちゃ上質内装דカクカクデザイン”採用! 日本初投入の「新型GX」内外装の特徴は
レクサスが「新型プレミアムSUV」発売へ 14年ぶり全面刷新でめちゃ上質内装דカクカクデザイン”採用! 日本初投入の「新型GX」内外装の特徴は
くるまのニュース
スプリント2位の直後、予選Q1敗退となったハミルトン。中国GPでの問題の責任はチームにあると技術ボス
スプリント2位の直後、予選Q1敗退となったハミルトン。中国GPでの問題の責任はチームにあると技術ボス
AUTOSPORT web
グーマガ 今週のダイジェスト【4/20~4/26】ヴェゼルがマイナーチェンジ!
グーマガ 今週のダイジェスト【4/20~4/26】ヴェゼルがマイナーチェンジ!
グーネット
Moto3スペイン予選|山中琉聖、好調5番手を確保! ポールシッターはダビド・アロンソ
Moto3スペイン予選|山中琉聖、好調5番手を確保! ポールシッターはダビド・アロンソ
motorsport.com 日本版
4車種用が同時に販売開始、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズ
4車種用が同時に販売開始、ブリッツの車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズ
レスポンス
First EVに選びたくなるボルボ「EX30」のコスパと完成度
First EVに選びたくなるボルボ「EX30」のコスパと完成度
@DIME
【スタッフ通信】アメリカンラグジュアリーで胃袋もアメリカンに
【スタッフ通信】アメリカンラグジュアリーで胃袋もアメリカンに
Auto Prove
日産に続きジャガーも! 2030年までのフォーミュラE参戦を決定「これは、電気自動車メーカーにとってのF1だ」
日産に続きジャガーも! 2030年までのフォーミュラE参戦を決定「これは、電気自動車メーカーにとってのF1だ」
motorsport.com 日本版
Honda R&D Challenge、スーパー耐久第2戦富士24時間で野尻智紀をゲストドライバーに起用
Honda R&D Challenge、スーパー耐久第2戦富士24時間で野尻智紀をゲストドライバーに起用
AUTOSPORT web
HELM MOTORSPORTS、車両変更となる2024年のFIA-F4に4台体制で参戦。チャンピオンを目指す
HELM MOTORSPORTS、車両変更となる2024年のFIA-F4に4台体制で参戦。チャンピオンを目指す
AUTOSPORT web
レンジローバー、2025年モデルの受注開始…ディーゼルモデルがパワーアップ
レンジローバー、2025年モデルの受注開始…ディーゼルモデルがパワーアップ
レスポンス
スズキ「モーターサイクルコレクション2024」 広島、福岡、香川、宮城の4会場にて開催
スズキ「モーターサイクルコレクション2024」 広島、福岡、香川、宮城の4会場にて開催
バイクのニュース
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
高性能「巨大ベッド」搭載!? 日産「新型“車中泊”カー」寝心地はどう? 実際に「泊ってみた」印象とは
くるまのニュース
クラウンクロスオーバーの新種「RSランドスケープ」に初遭遇。なぜ市販化されることになったのか? 開発陣がイベントで激白!【週刊スタッフブログ 号外】
クラウンクロスオーバーの新種「RSランドスケープ」に初遭遇。なぜ市販化されることになったのか? 開発陣がイベントで激白!【週刊スタッフブログ 号外】
Webモーターマガジン
レース後の失格どうにかしてよ! ダ・コスタ、ミサノ失格未だ納得できず「スポーツのためにも、別の方法が必要」
レース後の失格どうにかしてよ! ダ・コスタ、ミサノ失格未だ納得できず「スポーツのためにも、別の方法が必要」
motorsport.com 日本版
ヤマダホームズがヒョンデの新型EV『コナ』とセット販売開始
ヤマダホームズがヒョンデの新型EV『コナ』とセット販売開始
レスポンス

みんなのコメント

54件
  • スイフトとポロは全く似ていない。
  • 初代ホンダ・ストリームの全長全幅全高をミリ単位でコピーして車重までほぼ同じ仕様の車を出したメーカーに比べれば可愛いもんだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村