2024年3月9日(現地時間)、F1第2戦サウジアラビアGPが開催され、9番グリッドからスタートした角田裕毅(RB)は決勝レースではケビン・マグヌッセン(ハース)を抜きあぐねたのが響き15位に終わったが、その際のマグヌッセンのドライビングが物議を呼んでいる。
チームメイトのために後続を抑えるのは、どこまでが戦略か
F1グランプリは、前戦のバーレーンの砂漠の中のストップ&ゴー・サーキットから、サウジアラビア・ジェッダの流れるような超高速の市街地サーキットへ移動したが、角田裕毅(RB)はここでも予選で素晴らしい走りを見せた。
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予選ではQ2を8番手でクリアすると、最終Q3で9番手に入り、決勝レースに大きな期待が寄せられた。なにより、2戦連続して、チームメイトのダニエル・リカルドを上回ったことが高く評価される。
決勝レースでは、角田は9番グリッドからミディアムタイヤでスタート。6周目にランス・ストロール(アストンマーティン)が単独クラッシュし、翌周にセーフティカーが出動したのを機にハードタイヤにスイッチ。そのまま最後まで走り切る戦略をとる。
ところが、交換したハードタイヤでのペースが上がらず、オリバー・ベアマン(フェラーリ)に抜かれて苦しい展開に。
そして、事件はここで起こる。17周目、後方にいたマグヌッセンがコースをカットして角田の前に出て、そのまま、1周あたり最大2秒もペースを落として走行。ステイアウトしていたチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグのピットインの時間稼ぎを行ったと思われる行為をしたのだ。
その後、マグヌッセンはポジションを戻さなかったためタイムペナルティを受けたが、前を塞がれた角田にとっては後の祭り。後続の接近を許し、イライラはつのり、角田のレースは台無しになった。
マグヌッセンは役目を終えるとペースを戻したが、角田はタイヤの美味しいところを使い切ったのか、そのマグヌッセンを抜くことができず、29周目にはエステバン・オコン(アルピーヌ)に、33周目にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)にかわされ、14位でフィニッシュ。レース終了後には、レコノサンスラップへのピットアウト時の危険行為でペナルティを受ける散々な結果となった。
もしマグヌッセンが意図的にコースをカットして前に出て(すでに10秒ペナルティを受けていた)、後続をブロックしたのであれば、そしてそれがチームの指示であれば、現状のルール上では違反ではないとはいえ、今後に大きな問題となるだろう。
■角田裕毅(RB)のレース後のコメント
「今日は難しいレースでした。 前の車を追い抜こうとして、いくつかのミスをして、後ろの車に追い抜かれてしまいました。僕の責任です。 今日はペースとグリップに苦労しました。 良い面としては、予選は好調だったので、レースペースを調べて、なぜこれほど苦戦したのかを理解しなければなりません。 今日は改善できる点があるので、それを見直して、次戦に活かしていきます」
■角田裕毅(RB)2024年F1第2戦サウジアラビアGP
フリー走行1回目:16位
フリー走行2回目:11位
フリー走行3回目:13位
予選:9位
決勝:15位 1周遅れ
2024年F1第2戦サウジアラビアGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 50周
2位 11 S.ペレス(レッドブル) )+13.643s
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+18.639s
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+32.007s
5位 14 F.アロンソ(アストンマーティン) +35.759s
6位 63 G.ラッセル(メルセデス)+39.936s
7位O.ベアマン(フェラーリ)+42.679s
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+45.708s
9位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+47.391s
10位 27 N.ヒュルケンベルグ(ハース・フェラーリ)+76.996s
・ ・・・・・・・・・・・・
12位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ) +105.737s
15位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT)+1L
16位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT) +1L
ファステストラップ 16 C.ルクレール(フェラーリ)
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