日本的な味を持った新しいビッグ・カー
この記事の公開日は2024年1月18日。今から36年前の今日――すなわち1988年1月18日に発売された名車をご存じであろうか?バブル期を象徴する1台、Y31型シーマである。
最高出力を約10%向上させるとともに、EVならではの加速力をフルに発揮するためのチューニングを実施!「日産アリア NISMO」が公開【東京オートサロン2024】
【画像17枚】誰だって振り返る初代シーマ、その雄姿を見る!
初代シーマにあたるセドリック・シーマ/グロリア・シーマ(FPY31/FPAY31)は、1987年10月の東京モーターショーにて発表され、1988年1月18日に発売された。その車名が示すように、Y31型系セドリック/グロリアの3L車に専用のボディを載せた派生車種である。日産ではこの初代シーマについて、「現代における最高水準の技術を駆使することにより、『高次元の走行性能、安全性・信頼性、快適性、品質』を実現」と説明していた。そのコンセプトは、「日本的な味を持った世界に通用する”新しいビッグ・カー”」であるという。
ボディ形式は4ドア・ピラーレスハードトップのみ。シーマ独自のものとなるボディスタイルは、全長4890mm、全幅1770mm、全高1380mmというサイズを活かした、3ナンバー専用車としての豊かさを強調したもの。押し出しの強さよりも張りのある曲面の美しさがアピールされており、日産では「『ダイナミックな走りの躍動感と気品・優雅さ』を感じさせる”スポーティかつフォーマルな4ドアハードトップ・スタイル”」と述べていた。
インテリアは「『くつろぎ』、『優しさ』、『心地良さ』を感じさせるゆとりのある居住空間」をテーマにまとめられており、ダッシュボードの基本形状がセドリック/グロリアのままである以外、丸みの強いシートの形状などは専用にデザインされている。シート地はウール100%であるほか、本革もオプションで用意。この他、光通信ステアリングや、前後席でそれぞれ独立したコントロール可能なフルオートITエアコンなど、当時最先端の豪華装備がふんだんに盛り込まれている。
語り草となった加速姿勢と、話題を呼んだ500万超え
シーマと言えば思い起こされるのが、V6 3Lツインカムターボの圧倒的なパワーである。本来はレパードのために開発され、そのモデルチェンジとともにデビューするはずだったというVG30DETは、当時の日本車では最強となる255psを発揮。そしてもうひとつ用意されていたのがノンターボのVG30DE(200㎰)だが、こちらはシーマ専用ではなく、セドリック/グロリアにも搭載されていたもの。ちなみに、リアを沈み込ませて加速するシーマの姿は語り草で、これはターボ特有のものと思われがちだが、ノンターボ車でも同様の挙動を見せるとのことだ。
前述の通りサスペンションはセドリック/グロリアと共通で、前ストラット/後ろセミトレーリングアーム。上級グレードではさらに電子制御エアサスペンションも組み合わされていた。ブレーキは4輪ともベンチレーテッドディスク、さらに車速感応式電子制御パワーステアリングも採用されている。なお、トランスミッションはE-AT(フルレンジ電子制御オートマチック)一種のみ。
グレード構成はVG30DE搭載車がタイプIとタイプIIの2種、VG30DET搭載車がタイプIIリミテッドとタイプII-Sの2種で合計4種。タイプIIおよびタイプIIリミテッドはエアサスペンションを装備、またタイプII-Sはエアロパーツや固められたサスペンションを持つスポーティバージョンであった。当時の価格はタイプIが433万円、タイプIIが478万円、タイプII-Sが500万円、タイプIIリミテッドが510万円(いずれも東京地区)。500万円を超える価格が当時話題となったのも思い出される。なお、タイプII-Sのみ2月22日発売であった。
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みんなのコメント
シーマ現象
良い時代でしたね
まさか30年後に給料がほとんど上がってないなんて、誰も想像できなかった
セリカよりもシルビア。
クラウンよりもセドグロ。
マークⅡ三兄弟よりスライライン、ローレル、セヒィーロ。
ソアラよりもレパード。
あの頃の日産は何処へ走って行ってしまってのだろう?