新車試乗レポート [2023.03.25 UP]
【ランドローバー レンジローバースポーツ】新型は直6エンジンに注目!
文●九島辰也 写真●ランドローバー
【ランドローバー レンジローバー】新世代へと進化したブランドの最高峰
高級SUVが街に溢れていますが、その礎になったのはやはりレンジローバーでしょう。かつては「砂漠を走るロールスロイス」なんて称されていたほどです。いまはカリナンがあるのでその例えはNGですかね。というか、ブランドアイデンティティが強い昨今では使えません。コンプライアンス的にもダメかも。
そのレンジローバーが一昨年フルモデルチェンジしたことで、弟分のレンジローバースポーツもそうなりました。三世代目に突入です。ワールドプレミアは昨年5月10日で、およそその2週間後に日本でも受注が開始されています。
レンジローバー ストーマー コンセプト(2004年)
このクルマに関しては強い思い入れがあります。コンセプトカーの時代から追いかけていました。2004年のデトロイトモーターショーが最初だったかと。レンジローバー ストーマーという名前で発表されました。3ドアのショートホイールベースで車高が低かったと思います。かっこよかった。
そしてそのティザー的モデルからわりとすぐに初代モデルが登場しました。当時としては斬新的なスタイリングです。2002年にカイエンはリリースされていましたが、それよりもスポーティな印象でしたから。ベースとなったのはディスカバリー3で、セミモノコックボディ+ラダーフレーム構造でした。トーイングなどを鑑みての判断だったでしょう。堅牢なラダーフレームがまだ重視されていた時代です。
レンジローバー スポーツ
そんな初代は2013年に二代目へバトンタッチ。四代目レンジローバーのモノコックボディをベースにつくられました。シュッとした装いになったのはご存じの通り。SVRなどハイパフォーマンスモデルが追加されたのも話題です。
では新型はというと、その正常進化版と言えるでしょう。先代の印象そのままにフラッシュサーフェイス化されました。スタイリングはこれまで同様クーペライクなルーフラインで、リアピラーは低くなっています。その意味ではインテリアの方が変化の違いを感じます。センターコンソールには大型のフローティング曲面ガラススクリーンが備わり、デジタル化の激しさを物語ります。レンジローバー同様スイッチ類を最低限まで減らしているのが特徴ですね。このミニマムな造形美は自動車業界のデザイントレンドとなります。
レンジローバー スポーツ
それでいてセンターコンソールの位置を高くし、わざわざシフトノブを設けているところがレンジローバースポーツならでは。それらはコクピットのタイト感を醸し出し、運転操作のフィーリングをもたらします。レンジローバーとの差別化はそんなところでしょう。スポーティなテイストを注入しています。
ではなぜいまレンジローバースポーツに着目しているかというと、先日山口県でロングドライブするメディア向け試乗会が開催されたからです。宇部から北上し、秋芳洞、元乃隅神社、角島などグルリと回ってきました。空いている高速道路は気持ちよかったです。ロングドライブに向くこのクルマにはグッドなコースといえるでしょう。
乗り心地、ハンドリングということなしの新型レンジローバースポーツですが、特に気に入ったのはエンジンです。3リッター直6ディーゼルエンジン+モーターのマイルドハイブリッドは終始気持ちよかった。ディーゼルとは思えないなめらかな吹け上がりとそれにリニアに反応するパワーの出方がクルマ好きのハートを惹きつけます。あえての直列6気筒ですからね。V6よりもスムーズさが際立ちます。先日直6はBMWしかないような会話を耳にしましたが、そうではありません。ジャガー&レンジローバー、それにメルセデスがその優位性に目をつけ活用しています。それだけクルマ好きが会社にいるってことですかね。その考え方に同意します。
レンジローバー スポーツ
エアサスペンションに関しても秀逸さが光ります。快適といってもただフワフワするのではなくしっかりと安定感はあり、スポーティといってもけっして不快な硬さは顔を出しません。徹底的に磨き込まれたセッティングは業界トップクラスと断言できます。この領域に到達しているのは、レンジローバーファミリーとベントレーだけです。
ということで、東京から遠く離れた山口県でレンジローバースポーツを堪能しました。あまりの快適さに飛行機ではなく、このままクルマで帰京してもいいかなと思いました。このところディフェンダーばかりが話題になりますが、レンジローバースポーツの存在を忘れてはいけませんね。走りが好きなカーガイがうっとりする仕上がりの一台であることは間違いありません。
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