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まさかのメーカー鞍替え!! 理由はガソリン車の設定!? ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

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まさかのメーカー鞍替え!!  理由はガソリン車の設定!?  ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

 スズキのミニバンといえばランディ。当初はスズキ エブリイの登録車というカタチでエブリイランディという名前であった。だが2000年代からセレナのOEMモデルに大変身。そして2022年に突如として新型ノアがベースに変更されたのだ!!

 どうして今……と思うとともに、なんでずーーっとラインアップし続けるのか!? 謎深きランディとはなんなんだ……。

まさかのメーカー鞍替え!! 理由はガソリン車の設定!? ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

文/小鮒康一、写真/SUZUKI、TOYOTA

■元々は軽バンの乗用車版だった! 廃盤後の受け皿としてセレナを

2022年8月に登場した新型スズキ ランディ。OEM供給元が日産 セレナからトヨタ ノアに変更となった

 7月28日にひっそりとフルモデルチェンジを発表したスズキの3列シートミニバンであるランディ。よほどのマニアでない限り、その存在を知らないという人も多いかもしれない。

 というのもこのランディはスズキが生産しているモデルではなく、他メーカーが生産したもののOEM供給を受け、スズキブランドの車両として販売しているものなのである。

 そのランディの源流を辿ると、1999年6月に登場したエブリイ+(プラス)に行き当たる。このモデルは車名の通り軽ワンボックスのエブリイをベースに1.3Lのエンジンとボディ外板の大型化によって普通車とし、7人分のシートを備えたものだった。

 そして2001年のマイナーチェンジのタイミングで車名をエブリイランディへと改めて、2005年まで生産・販売が続けられていた。

 結局エブリイベースの3列シート車はこの1世代で幕を閉じているのだが、その後に3列シート車を購入したユーザーの受け皿がないのも困る……ということでOEM車として誕生したのがランディというワケなのだ。

■ハイウェイスターもe-POWERもなし!! 5ナンバー死守してきたランディ

2007年登場の初代スズキ ランディ。3代目日産 セレナがベースとなっている

 この初代ランディは2007年に登場し、ベースとなったのは日産セレナの3代目モデル。

 もともとコンパクトな3列シート車のエブリイランディの後継車種ということもあって、価格の高くなるエアロ仕様(日産でいうところのセレナ ハイウェイスター)などは設定されず、スタンダードなグレードのみの展開となっていた。

 その後、セレナのモデルチェンジと共にランディもモデルチェンジを重ね、2016年には5代目のセレナをベースとした3代目ランディが登場する。

 ここでも当然ハイウェイスターに準ずるグレードは存在せず、スタンダードなラインアップを死守していたのだが、2018年2月にセレナに新たなパワートレインが追加されることになる。

 それが近年の日産では大ヒットパワートレインとなった「e-POWER」モデルだ。このe-POWERモデルはハイウェイスターだけでなく通常のモデルにも設定されていたのだが、結局ランディには設定されることはなく、残念がるスズキ販売店スタッフも多くいたようだ。

■5代目セレナは販売中ながら、ランディだけフルモデルチェンジ!?

 結局、現在も日産セレナは5代目モデルが継続販売中となっているが、2022年7月にランディだけフルモデルチェンジを発表。これはどういうことかとチェックしてみると、なんとOEM車であることは変わらないものの、そのベースがセレナから今年発売されたばかりのトヨタのノアになっていたのだった。

 ノアがベースとなった新型ランディは、引き続きエアロ仕様こそ設定されないが、ついに念願とも言えるストロングハイブリッド仕様がラインナップに追加(セレナ時代もマイルドハイブリッド仕様は存在していた)。

 これによって販売店としても積極的にユーザーにオススメできる3列シート車が登場したことになったのである。

■ノアにしたのはガソリンモデルもあるから!? しかもノアより納車早いゾ

新たにスズキ ランディのベースとなったトヨタ ノア。e-POWER専売となるウワサがあるセレナから、ガソリンモデルが存続するノアに白羽の矢をたてたというのがランディのOEM供給元変更の真相か?

 ではなぜこのタイミングでOEMのベースをセレナからノアに変更したのだろうか? 別にスズキと日産の協力関係が失われたというワケではなく、現在でもスズキから日産へエブリイ/キャリイをベースとしたクリッパーシリーズがOEM供給されている。

 ただ、スズキとトヨタも2019年に資本提携を結んでおり、日本国外ではスズキはトヨタからカローラツーリングをスウェイスとして、RAV4 PHVをアクロスとして販売している。

 また、トヨタはスズキからバレーノをベースとしたスターレット/グランツァや、ビターラブレッツァ(エスクードの兄弟車)をアーバンクルーザーとして販売するなど、両社でOEMをし合う関係となっているのだ。

 そういったスズキとトヨタ両社の協力関係もあったことや、間もなくフルモデルチェンジがウワサされるセレナがノートと同じようにe-POWER専売車となるという話も影響したのではないだろうか。

 確かにスズキとしても3列シート車のストロングハイブリッド仕様は念願の1台であることは間違いないが、その一方で買いやすい価格帯となるガソリンエンジンモデルもエブリイランディ時代からのユーザーを考えるとラインアップしておきたいというのが本音。

 そのため、電動パワートレイン専用となってベース価格のアップが不可避となるセレナではなく、ガソリンモデルもラインアップするノアをベースとしたOEMモデルに切り替えたというのが真相ではないかと筆者は考えるのだ。

 いずれにしてもクルマを購入するユーザー側としては魅力的なモデルが増えることは大歓迎。

 実際新型ランディはノアと若干の装備差はあるものの、そこを気にしないというのであればノアよりも早く納車される可能性もあるということで、いち早く欲しいと考えている人はノアと共にランディも検討してみるのもアリかもしれない。

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