フォーミュラEのミサノE-Prixは、各車がエネルギーマネジメントに注力したため、ほとんど全車が全力走行をせず、一塊となって周回を重ねるという異例の展開となった。そんな中ERTのダン・ティクトゥムは今季初ポイントを獲得。ERTと同じような戦略を他チームが採らなかったのは驚きだったと語った。
ミサノE-Prixは常設サーキットであるミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリを舞台に、4月13日(土)と14日(日)の2日間にわたって、ダブルヘッダーとして行なわれている。
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常設サーキットであるが故、ストレートが長く、高速コーナーも存在、その上回生できるポイントも限られているため、EVマシンであるフォーミュラEにとっては非常に厳しいレースとなった。
そのため土曜日に行なわれたレースでは、各車がエネルギーをマネジメントするためにペースを落とし、さらに空気抵抗を少しでも減らすために他車のスリップストリームを使おうと躍起になった。その結果、レースの大半でほぼ全車が一塊となり、混沌としたレースになった。
そんな中でERT勢は、思い切った戦略を採ったという。今季のERTはここまで非常に苦しんできたが、その戦略が功を奏し、ティクトゥムは5番手でフィニッシュ。トップチェッカーを受けたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)が失格となったことで、4位入賞を手にした。チームメイトのセルジオ・セッテ・カマラも、パワーを使いすぎたとして50秒の加算ペナルティを受けて最終的に15位となったものの、7番手でチェッカーを受けている。ここまでの苦戦が嘘だったかのような、力強いレースを見せた格好だ。
「他のチームが、僕らと同じことをやろうとしなかったことに驚いている」
そうティクトゥムは語る。
「僕とセルジオは最後尾からついていって、全てのストレートで通常よりも30メートル早くアクセルをオフした。それでも、自然に隊列に追いつくことができた。本当にシンプルなことだよ」
「クルマのシステムについてはいくつかの変更を加えたけど、それによってパワートレインの効率がどれだけ上がったかという点で、若干の違いが生じたと思う」
「戦略は素晴らしかったし、僕もうまくドライブできた。オーバーテイクもうまくいった。全てがまとまったレースだったよ」
「通常のレースなら、5位(結局は4位)でフィニッシュできるはずもないから、明らかに多少の運もあった。しかし僕らは幸運に恵まれ、コントロールできる要素の全てをうまくコントロールできた」
エネルギーマネジメントに成功したティクトゥムは、レース後半にエネルギー残量がライバルよりも多く、より攻めた走りをすることができた。それにより順位を一気に上げたわけだ。
「ポルシェに乗るってことが、どんな感じかを10分間感じることができたよ」
そうティクトゥムは言う。
「実際に、他のマシンよりも遅くにアクセルオフできるってのは、嬉しいことだよね。でも、それは僕らにとってはかなり珍しい機会だ」
しかしティクトゥムは、日曜日に行なわれる2レース目には、同じようなレースはできないだろうと考えている。この日曜日のレースは、土曜日よりも2周少ないため、レース序盤にエネルギーを節約する必要性が著しく少なくなるはずだからだ。
「他のチームはもっと賢明な戦略を採ってくるだろう。そして集団が出来上がる期間は、それほど長くないと思う」
「僕らもまた、同じようにやってみるつもりだけどね」
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