現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【懐かしの輸入車 15】オペル ザフィーラは質実剛健のコンパクト“モノスペース”だった

ここから本文です

【懐かしの輸入車 15】オペル ザフィーラは質実剛健のコンパクト“モノスペース”だった

掲載 更新 6
【懐かしの輸入車 15】オペル ザフィーラは質実剛健のコンパクト“モノスペース”だった

今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「オペル ザフィーラ」だ。

オペル ザフィーラ(2001年)
ヨーロッパでは、ミニバンは「モノスペース」と呼ばれることが多い。そんなモノスペースのブームはヨーロッパにも押し寄せているようで、オペルもシントラ(日本未導入)に続き、アストラをベースにザフィーラという名の少しコンパクトなモノスペースを登場させた。その名は、宝石のサファイアからの造語だという。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

サイズ的にはルノーのセニックなど、同じようなクルマもあるが、ザフィーラは3列シートの7人乗りを採用している(セニックは2列5人乗り)。ヨーロッパでは1999年から発売されているが、日本への導入は1年以上遅れ、その間にマツダ プレマシーやホンダ ストリームなど、国産車で似たようなモデルが次々に登場してしまった。それゆえ、日本でのザフィーラの印象は少し薄まってしまったのは残念なところだ。

エクステリアは、アストラワゴンを上下方向に引き伸ばしたようなプロポーションだ。全高は160mm高くなって1675mmもあるから、タワーパーキングでの駐車は無理だろう。ホイールベースは80mm延長されたが、全長は25mmプラスに抑えられている。兄貴分のシントラにも似たスタイリングは、オペルらしい質実剛健のガッシリした感じがする。

インテリアもエクステリア同様に質実剛健といった感じで、悪く言えば「色気がない」のだが、ステアリングにはオーディオのリモコンも備わるなど、装備的に不満はない。3列シートは、1/2列目の居住性は高いのだが、3列目の座り心地は今ひとつだ。しかし3列目シートは床下に収納可能で、2列目シートも折りたためばラゲッジスペースは最大1705Lにまで拡大する。

「サードシートを外せば、5人乗って荷物がたくさん積める」と謳っている日本車もあるが、外したシートを置く場所に苦労してしまう。使い勝手の高さは、さすがワゴン造りに慣れたオペルならではといえるだろう。ちなみに、このシートアレンジは「フレックス7」と呼ばれている。

走らせてみると、アメリカ車とヨーロッパ車の中間的な乗り味だ。可変インテークマニホールドも採用している1.8LのDOHCエンジンはECOTECと呼ばれ、125psの最高出力と17.3kgmの最大トルクを発生するから、市街地や高速走行なら不満はない。Cd値=0.32という、このタイプのクルマとしては優れた空力特性のおかげで、高速でも直進安定性は高く、静粛性もいい。

だが、箱根のアップヒルでは少し辛くなる。ハンドリングもアストラ譲りで悪くはないから、走りそのものは楽しめる。人や荷物をたくさん積載する機会の多いミニバンということを考えると、やはり2Lエンジンが欲しくなるところだ。

アストラワゴン 1.8との価格差は29万円。親子4人家族で実家に行き、おじいちゃんとおばあちゃんを乗せて近くのファミレスへ・・・などという機会の多い人なら、装備も充実しているし、ザフィーラのほうが適しているだろう。

■オペル ザフィーラCDX 主要諸元
●全長×全幅×全高:4315×1740×1675mm
●ホイールベース:2695mm
●車両重量:1420kg
●エンジン形式:直4・4バルブDOHC 横置FF
●排気量:1795cc
●最高出力:92kW(125ps)/5600rpm
●最大トルク:170Nm(17.3kgm)/3800rpm
●トランスミッション:電子制御4速AT
●タイヤ:195/65R15
●車両価格(当時):289万円

[ アルバム : オペル ザフィーラ はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

「輸入車は維持費が高いからなぁ……」って噂は本当? 実際の金額を国産車と輸入車で比較シミュレーションしてみた!
「輸入車は維持費が高いからなぁ……」って噂は本当? 実際の金額を国産車と輸入車で比較シミュレーションしてみた!
WEB CARTOP
雨が降ったら手で溝を掘って使うってマジ!? 価格は1本約7万円!  意外と知らない全日本ラリーのタイヤ事情
雨が降ったら手で溝を掘って使うってマジ!? 価格は1本約7万円!  意外と知らない全日本ラリーのタイヤ事情
WEB CARTOP
「洗車したら雨が降る!?」クルマ好きなら共感できる「謎の現象」とは? “車あるある”4選
「洗車したら雨が降る!?」クルマ好きなら共感できる「謎の現象」とは? “車あるある”4選
くるまのニュース
「えっ……!?」F1レジェンド“音速の貴公子” の愛車が中古車市場に登場!? 真っ赤なホンダ「NSX」の気になる価格とは
「えっ……!?」F1レジェンド“音速の貴公子” の愛車が中古車市場に登場!? 真っ赤なホンダ「NSX」の気になる価格とは
VAGUE
メルセデスAMG GT 新型登場、高性能ラグジュアリーモデルの魅力とは?
メルセデスAMG GT 新型登場、高性能ラグジュアリーモデルの魅力とは?
レスポンス
リカルドがスプリント4位“強力かつクリーンな防御”でフェラーリに勝つ「苦しんだ分、喜びが大きい」F1第6戦
リカルドがスプリント4位“強力かつクリーンな防御”でフェラーリに勝つ「苦しんだ分、喜びが大きい」F1第6戦
AUTOSPORT web
50年前のワーゲンバスの激レアキャンピングカーを普通に使えるレベルに復活! こんなクルマでのスローライフ……憧れしかない!! 【大阪オートメッセ2024】
50年前のワーゲンバスの激レアキャンピングカーを普通に使えるレベルに復活! こんなクルマでのスローライフ……憧れしかない!! 【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
電動トゥクトゥクで観光地の移動を支援 鎌倉や沖縄でレンタカー貸出 普通免許で運転可能
電動トゥクトゥクで観光地の移動を支援 鎌倉や沖縄でレンタカー貸出 普通免許で運転可能
日刊自動車新聞
トヨタの人気商用車「ハイエース」買うなら新車・中古車どっちがいい? 20年目の“ご長寿モデル”の魅力とは?
トヨタの人気商用車「ハイエース」買うなら新車・中古車どっちがいい? 20年目の“ご長寿モデル”の魅力とは?
くるまのニュース
マシン大破で2連年連続リタイア!? 改めて思い知らされたル・マン24時間レースの難しさ 後編 レーシングライダー石塚健のレースレポート
マシン大破で2連年連続リタイア!? 改めて思い知らされたル・マン24時間レースの難しさ 後編 レーシングライダー石塚健のレースレポート
バイクのニュース
フォード、ニューウェイ離脱のレッドブルに懸念なし「レッドブルが最高のパートナーであることに変わりはない」
フォード、ニューウェイ離脱のレッドブルに懸念なし「レッドブルが最高のパートナーであることに変わりはない」
motorsport.com 日本版
なんでこんな場所に…天下のGT-Rとルーミー兄弟が同じ!?!? ジャッキの隠し場所知らなきゃ絶対テンパるよマジで
なんでこんな場所に…天下のGT-Rとルーミー兄弟が同じ!?!? ジャッキの隠し場所知らなきゃ絶対テンパるよマジで
ベストカーWeb
ありがとうMAZDA6(アテンザ)!22年の歴史を振り返る
ありがとうMAZDA6(アテンザ)!22年の歴史を振り返る
グーネット
【映画】『帰ってきた あぶない刑事』70歳を過ぎてもダンディ&キュート! あぶ刑事たちが帰って来た!
【映画】『帰ってきた あぶない刑事』70歳を過ぎてもダンディ&キュート! あぶ刑事たちが帰って来た!
Webモーターマガジン
数字だけ高スペックでも実際の充電は遅い! EVの進化についていけない急速充電器の現状
数字だけ高スペックでも実際の充電は遅い! EVの進化についていけない急速充電器の現状
THE EV TIMES
835PSを誇る新型12気筒エンジンを発表。アストンマーティンの“V12新時代”の幕開け
835PSを誇る新型12気筒エンジンを発表。アストンマーティンの“V12新時代”の幕開け
AUTOSPORT web
35秒加算のペナルティを受けたマグヌッセン。スポーツマンシップに反する行為への罰は免れるも、今後は規則変更の可能性
35秒加算のペナルティを受けたマグヌッセン。スポーツマンシップに反する行為への罰は免れるも、今後は規則変更の可能性
AUTOSPORT web
ジープ『グラディエーター』にピンク色を初設定
ジープ『グラディエーター』にピンク色を初設定
レスポンス

みんなのコメント

6件
  • オペル版より、スバルトラヴィックとして触れた方が多かったんじゃないか。
    値段もスバル版のほうが安かったし。
  • 世田谷通りを少し入ったところに、トラヴィックの中古屋がある。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

269.0334.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

40.053.0万円

中古車を検索
ザフィーラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

269.0334.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

40.053.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村