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【クルマの通知表】いいもの感満載! レクサスRXのリーダーモデル、500h・Fスポーツパフォーマンスのダイナミック性能

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【クルマの通知表】いいもの感満載! レクサスRXのリーダーモデル、500h・Fスポーツパフォーマンスのダイナミック性能

圧倒的な完成度に感銘。すべてが新しい

 RXとしては5代目となる現行型は、2022年11月に発売された。RXはプレミアム・クロスオーバーSUVの元祖であり、海外での人気も非常に高い。日本仕様の生産枠には限りがあるようで、デビュー当初から納期の遅れが取り沙汰されていた。だが、このところ街中で見かけるようになってきた。

【新世代スポーツ研究】レクサスRXが提供する、電動化時代のクルマの楽しみ、その深み

 スタイリングは、4代目と雰囲気は似ているが、見比べるとすべてが新しい。スピンドルグリルからメッキ枠を外したスピンドルボディを採用し、逆スラントぎみにボディとグリルの融合を図ったシームレスグリルが、新旧のわかりやすい識別点である。

 RXのアイデンティティであるリアクオーターのデザインは、よりキャッチーに変身。リアクオーターには小さなガラスウィンドウが配されていて、ドライバーにとっては本線合流の際に便利な、後席乗員にとっては閉塞感を払拭するアイテムとして大きな役割を果たしている。リアコンビランプやロゴなど後ろ姿も新旧でだいぶ印象が異なる。

 ボディサイズは4890×1920×1700mm。グローバルで長年レクサスの最量販車種となっているだけに、海外、それもアメリカに合わせた大柄な設定である。日本では、やや大きすぎる印象もあるが、欧州製の高級SUVとともに都市部の富裕層が住むエリアではポピュラーな存在になっている。

500hは走り抜群。気くばり満載の快適性も魅力

 走りは最新レクサスの代表。RXは大人気モデルながら、実は従来型の途中まで「走りをもっと磨く必要がある」という思いが開発陣にあったという。従来型はライフ途中のマイナーチェンジの際にかなり大幅なテコ入れを行った。

 新型は、そのリファインされた従来型から、さらに数段レベルアップした。中でも今回の試乗グレード、RX500h 「Fスポーツパフォーマンス」は鮮烈。ネーミングどおり、圧倒的な走りのクオリティと高性能を味わわせてくれた。

 力強く余裕があり、意のままに操れるRX500hの走りは、いわゆる攻めたドライビングがメインではなく、市街地と都市高速を主体にごく普通に走行した今回の試乗でも唸らされた。つまり、日常領域から、素晴らしさが味わえるキャラクターである。

 500hは、2.4リッターターボ(275ps)と前後モーター(フロント:87ps/リア:103ps)、そして6速ATを組み合わせた新世代ハイブリッドを採用する。現行型はV6エンジンを止めて、すべて直4になった。500hのパワートレーンは、クラウン・クロスオーバーなどに搭載されているユニットと共通。とはいえクラウンでは少々物足りなさを覚えたが、RXでは特性がだいぶ異なっていた。速さをストレートに体感できる味付けになっている。

 トルコンレスATはおおむねスムーズ。ひとクセを感じるシーンもなくはないが、500の数字のとおりパワフルでハンドリングも好印象。リアに高出力モーター、eAxleを搭載した新開発ハイブリットをはじめ、新しい4WDシステム、DIRECT4や、最大4度の後輪操舵システムDRSなどが効いているに違いない。

 500hは前輪駆動がベースだが、ときにあたかも後輪駆動が主体のような動き方をして、積極的に走りを楽しむことができる。ドライバーズカーとして、一級品と呼べる水準に仕上げられている。

 500h以外のラインアップも簡単に説明しておこう。パワーユニットは500hを含めて全4種、RX初となる2.5リッター・PHEVの450h+、2.4リッターガソリンターボの350、販売主力の2.5リッター・HEV(2タイプ)が揃う。350hは、2023年7月に追加された。この中でFスポーツが選べるのは、500hと350、2WDは350と350hに設定され、450hと350hの4WDはE-Fourとなる。シートレイアウトは全車2列。従来型の途中で追加された3列シート車は、新型では設定されていない。

 ハイグレードモデルだけに、装備は標準で至れり尽くせり。今回のテスト車にはマークレビンソン・プレミアムサウンドシステム(27万9400円)以外、目立つオプションは装着されていなかった。だが物足りなさを感じることはいっさいなかった。

 インパネには、いまや珍しくなくなった大型ディスプレイを装備。こちらでほとんどなんでも操作できるようになっている。インフォテインメント系も非常に充実している。

 RXは、大柄なので取り回しに関してはその影響を受ける。それを承知のうえで、「このサイズだからこそ購入したい」と感じるユーザーは大勢いるに違いない。後席パッセンジャーの快適性にまで目を配ると、完成度は弟分のNXより数段上だ。

 後席はリクライニングが可能、しかも電動タイプである。先進機能のアドバンストパークは、ステアリングとシフト、アクセルとブレーキはもちろん、ウインカー操作までも自動でやってくれる。もちろん設定したとおり見事に駐車してくれて、リモート機能まで可能なことに驚いた。

通知表/レクサスRX500h・Fスポーツパフォーマンス 価格/6SAT 901万円

総合評価/79点

Final Comment

欧州プレミアムと肩を並べる実力
全身で「いいもの感」が漂うビッグサイズSUV

 RXは完成度が高い。大柄ゆえに得点が伸びない項目はあったが、合計点は高い。少しでも完成度を高めようという心配りが、随所に見られ、それを高く評価した。装備は最新かつ充実している。中でも表示機能が充実したメーターが気に入った。走りについては、500hだからこそ高くなった項目が多い。燃費は意外に良好。RXは一定条件下でハンズオフドライブが可能。ただし、意図的なのか、横方向の制御が車線ギリギリまでいくことがたびたびあったのが気になった。

レクサスRX 主要諸元と主要装備

グレード=500h・Fスポーツパフォーマンス
価格=6SAT 901万円
全長×全幅×全高=4890×1920×1700mm
ホイールベース=2850mm
トレッド=フロント:1650/リア:1675mm
車重=2100kg
エンジン=2393cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=202kW(275ps)/6000rpm
最大トルク=460Nm(46.9kgm)/2000~3000rpm
モーター最高出力=フロント:64kW(87ps)/リア:76kW(103ps)
モーター最大トルク=フロント:292Nm(29.8kgm)/リア:169Nm(17.2kgm)
WLTCモード燃費=14.4km/リッター(燃料タンク容量65リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路:11.8/14.3/15.8 km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:リア:ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=235/50R21+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
主要装備:レクサスセーフティシステム+(プリクラッシュセーフティ+レーンディパーチャーアラート+レーントレーシングアシスト+全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール+ブレードスキャン・アダプティブハイビーム+ロードサインアシスト+発進遅れ告知機能+ドライバー異常時対応システム+ドライバーモニター連携+フロントクロストラフィックアラート+プロアクティブドライビングアシスト)/レクサスTeammate(渋滞時支援+アドバンスドパーク+パーキングサポートブレーキ)/ブラインドスポットモニター/安心降車アシスト/パノラミックビューモニター/前後ドライブレコーダー/eラッチドアハンドル/アクティブサウンドコントロール/専用フロント対向6ピストンブレーキ/ダイナミックリアステアリング/VDIM(アクティブステアリング統合制御)/クリーナー付き3眼フルLEDヘッドライト/21インチタイヤ&専用アルミ/フロントスポーツ専用エクステリア&インテリア/パワーイージーアクセスシステム/リモートエアコン/ドライブモードセレクト/レクサスクライメイトコンシェルジュ/TFT液晶メーター/カラーヘッドアップディスプレイ/ステアリングヒーター/専用本革・ウルトラスエードスポーツシート/14インチタッチディスプレイオーディオ(コネクテッドナビ対応)/ETC2.0ユニット/レクサスRXプレミアムサウンドシステム/アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)/ハンズフリーパワーバックドア/イモビライザー&侵入センサー/ITSコネクト/前後シートヒーター
装着メーカーop:デジタルキー 3万3000円/専用ブラック塗装ルーフレール3万3000円/マークレビンソン・プレミアムサウンドシステム27万9400円/寒冷地仕様2万900円
ボディカラー:ソニックイリジウム

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みんなのコメント

21件
  • リッチマンぷあまん
    みんなのコメントはクソコメントばかりで笑えるwww
  • a&k
    買えない軽乗りが騒いでら笑
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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