この記事をまとめると
■属性が謎なクルマを紹介
目の付け所はいいのに時代がついてこなかった! 登場が早すぎて消えたSUV5選
■コンセプトは悪くなかったが、市場では受け入れられなかった
■今では珍車としてファンに愛されている
ハッチバック? セダン? なんだかわからない属性のクルマたち
さまざまなタイプが存在するクルマではあるが、大概の車種はボディタイプごとに大まかにわけることができる。たとえばセダンであるとかハッチバック、クーペにSUVといったものが代表的なものだ。
しかし、なかにはさまざまな要素が融合しており、ひと言で表すことが難しい車種や、一見すると○○に思えるが、他の要素を見ていくと何かが違う……? というような謎な車種もわずかながら存在している。
そこで今回は、独断と偏見で属性分けが一筋縄ではいかないモデルをピックアップしてみたい。
ダイハツ・ネイキッド
1997年にコンセプトモデルが東京モーターショーに出展され、1999年から市販がスタートしたダイハツの軽自動車であるネイキッド。
メカニズム的にベースとなったのは5世代目のミラであるが、軽セダンというには全高が高く、トールワゴンとしては全高が1550mm未満ということで、なんとも判断に困るサイズとなっていたが、最大の特徴がその車名のとおりボルトやヒンジがむき出しとなったネイキッド(裸)のエクステリアだった。
今でこそ「クロスオーバーSUV」という言葉があり、オフロードタイヤとアースカラーに塗り替えられるようなカスタムのベースとしても認知されているが、新車当時はなかなかジャンル分けに困る1台となっていた。
トヨタ Opa
2000年にトヨタがリリースしたOpa(オーパ)は、当時のビスタ&ビスタアルデオのプラットフォームを流用して生まれた車種であり、デビュー時のカタログにも大きく書いてあったとおり4250mmというカローラサイズの全長のなかで2700mmという超ロングホイールベースを持っていたことが最大の特徴だった。
見た目は当時のトヨタ車として珍しくクセの強い独創的なものとなっており、ボディタイプは5ドアハッチバックともステーションワゴンともミニバンともとれる形状だったが、ロングホイールベースの室内は2列シートとし、後席もスライド機構を持たせることで、上級車種にも匹敵する室内空間を実現したというのがウリだった。
実際、2mを超える室内長は当時のクラウンも凌ぐ広さとなっていたのだが、だからといってクラウンのような高級感を押し出しているワケでもなく、逆に近未来的なイメージを持った内外装とのちぐはぐさばかりが目立つ形となってしまったのは残念なところだった。
コンセプトが謎すぎて大ヒットには至らず
ルノー・アヴァンタイム
1999年のジュネーブショーでコンセプトモデルがお披露目されたルノー アヴァンタイム。当時、このモデルが実際に販売されると思った人はどれほどいただろうか。
当時のルノーのミニバンであるエスパスをベースとしているが、ドアは左右の大きな2枚とリアゲートのみの3ドア。ルノー自身は「クーペ」と呼んだアヴァンタイムは、ピラーレスのサイドウィンドウと大型サンルーフを一気に開放する「オープンエア」モードが用意されるため、カブリオレ的な要素を含んでいるのかもしれない。
ただし、ミニバンベースであるものの、シートは2列の5名乗りとなっており、エンジンは207馬力を発生する3リッターV6を搭載するものの、車両重量は1.8トンに迫るために決して俊足でもないから、クーペと言いながらもスポーティなモデルでないことは明白という、なんとも不可思議な1台となっていた。
三菱 ギャランスポーツ
ギャランと言えば、ランサーエボリューション登場前は三菱のラリーベース車として、セダンでありながら高いパフォーマンスを持つモデルと認識されていた。そんなギャランの7代目モデル途中に、突然追加された謎モデルがギャランスポーツである。
このギャランスポーツは、欧州市場で販売されていた5ドアハッチバックモデルがベースとなっており、VR-4と同じ2.5リッターV6ターボエンジンを搭載しフルタイム4WDとしたホットモデル「スポーツGT」もラインアップ。
当時流行していた“速いステーションワゴン”ブームに乗ろうと、苦肉の策で導入したというのが最大の理由と言われているが、なぜか大型バンパーガードやルーフレールが標準装備となり、リヤにはそれに似つかわしくない大型リヤウイングが備わり、なんともちぐはぐな仕上がりとなってしまっていたのだった。
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