トヨタ SAI 「中古が狙い目の上級版プリウス」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
3
燃費
3
価格
4

中古が狙い目の上級版プリウス

2021.10.29

年式
2009年12月〜モデル
総評
ある意味、ハイブリッドカーの過渡期を感じさせる存在。ハイブリッドのメリットとデメリット(荷室の狭さなど)のバランスを探っているクルマ作りを感じる。ただ、適度のサイズで、適度に燃費が良く、中古でお手頃価格のセダン…と考えて選ぶと悪くない選択となりそうだ。
満足している点
当時はまだ珍しかったハイブリッドセダンであること。大きすぎないサイズの車体に、上質なインテリアを組み合わせていること。そして、着座位置が高めでセダンの割に乗り降りがしやすいことなど。実は乗り降りしやすいパッケージングは隠れた美点だ。
不満な点
ハイブリッドという言葉に期待をすると、今どきのハイブリッドカーほどは燃費が伸びない。それに、当時のプリウスに比べても劣る(そもそもエンジンの大きさが違う)。そのあたりは気にせず、リーズナブルなハイブリッドセダンとして付き合うのがよさそうだ。
デザイン

3

プリウスが提唱する「トライアングルシルエット」をセダンにも採用。いかつさとか押し出しの強さによるオラオラ感や、俊敏に走りそうなスポーティ感はまるでなし。「やさしくていい人」といったオーラを放っている。そういう方向に魅力を感じるかどうかが、デザインを受け入れられるかどうかの境界線だ。
走行性能

3

走行性能に何を求めるかによって意見が分かれるところ。もしスポーティなハンドリングやパワフルな加速、それからドライバビリティを求めるならSAIは向いていない。いっぽう、燃費を求めるならば、同世代のセダンのなかでは満足のいく走行性能が得られるだろう(ただし技術は日進月歩なので最新のハイブリッドセダンにはかなわないが)。
乗り心地

4

セダンとしての理想を求めた開発が行われ、その要素のひとつが乗り心地。まず高めの着座位置で見晴らしや運転感覚がよく、路面からの衝撃や振動などもサスペンションがしなやかに動いてしっかり吸収するから、乗り心地に粗さがない。後席居住性(足元の広さ)も良好で、座面の座り心地もいい。
積載性

3

ハイブリッド車は荷室が狭い、というのがSAIデビュー当時の定説だった。ハイブリッド車はバッテリー積載スペースを必要とし、その影響で荷室が狭くなるのが一般的だったからだ。しかしSAIはバッテリーのレイアウトを工夫し、当時のハイブリッドセダンの常識を覆す広さを確保。ガソリン車並みとはいかないが、ほぼ影響を感じない。同時期のクラウンハイブリッドより広い429Lで、ゴルフバッグが4個積める。
燃費

3

排気量2.4Lエンジンとモーターの組み合わせによる10-15モード燃費値は23km/L。先を行くプリウスにはかなわないが、当時のセダンとしては画期的な燃費の良さだった。しかし、10年以上が経過した今となってはどうってことのない数値。と言っても決して悪くはない。
価格

4

2009年のデビュー時の価格は338万円から426万円。プリウスよりも100万円ほど価格帯の高い「ちょっと高級なセダン」だ。2021年秋の中古車相場をみると、デビューから最終生産の2017年11月登録まで含めた平均価格は100万円+α。特別に人気車というわけではないので、比較的リーズナブルだ。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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