スズキ スイフト 「「お値段以上」の上質コンパクトカー」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

「お値段以上」の上質コンパクトカー

2021.2.23

年式

2017年1月〜モデル

総評

「お求めやすいプライス」の範囲内で、非常に上質な走りと水準以上の利便性を存分に味わうことができるコンパクトカーに仕上がっています。

満足している点

欧州基準の正確無比なハンドリング性能と高速安定性。それでいて、日本の市街地でも決して不快ではない（むしろ良好な）乗り味は素晴らしいといえます。それでいてお値段も「控えめ」であるところが嬉しい車です。

不満な点

外観デザインはちょっとした高級車の雰囲気すら感じさせるものなのですが、インテリアの質感には若干の不満が残ります。

デザイン

4

50案以上のラフスケッチから、イタリア・トリノにあるスズキのデザインスタジオと本社のデザインチームで5案に絞り込み、そこからさらに検討と修正が進められた完成形（当初のデザインB）は、低く伸びやかな美しいフォルムと、良好な前方視界などの実用性とが見事に調和しています。

走行性能

4

後輪の接地性が非常に高いため、どんな状況でも安心して走らせることができます。そして「しっかりとした骨格」であるにもかかわらず全体として軽量であるため、ベーシックなマイルドハイブリッド車であっても、ちょっとしたスポーティーカー並みの胸のすく走りが堪能できます。

乗り心地

4

ベーシックな「ハイブリッドMG」と「XG」は、やや柔らかめな乗り味のなかにしっかりとしたコシがあります。ヨーロッパ仕込みの足まわりを備える「ハイブリッドRS」と「RS」は、超低速域ではやや硬さも感じますが、60km/h以上のレンジに達すると「ちょうどいい！」というニュアンスに変化します。

積載性

4

ボディサイズ的には短く・低い車ですが、さまざまな工夫により、サイズ以上にゆとりある室内空間が実現されています。またラゲッジルームの奥行は先代より75mm拡大され、開口部の位置が低めであることと併せ、荷物の積み下ろしは比較的容易に行えます。

燃費

4

WLTCモード燃費は、フルハイブリッド車（2WD）が23.0km/Lで、マイルドハイブリッド車（2WD）が21.0km/L。ゆったりとした運転を心がければこれに近い実燃費にもなりますので、スイフトの燃費は総じて「良好」といえます。

価格

4

フルハイブリッドの最上級グレード「ハイブリッドSZ」はさすがに車両価格200万円を超え、マイルドハイブリッドでの「ハイブリッドRS」は190万円近くになりますが、それでも品質から考えれば「割安」でしょう。そして普及グレードであるマイルドハイブリッドの「ハイブリッドMG」は、全方位モニター用パッケージを付けてもけっこうお安い値段で収まります。