メルセデス・ベンツ Vクラス 「風格あるプレミアムミニバン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

橋本 洋平
橋本 洋平(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
5
積載性
5
燃費
5
価格
4

風格あるプレミアムミニバン

2021.11.15

年式
2015年10月〜モデル
総評
おもてなし満載の国産ミニバンと比べられてしまえば、シートアレンジがやりにくく、ソフトなシートを持たないなど、リラックスできる空間がやや少ないと思える部分はある。だが、明らかにプレミアム性が高く、上品な仕上がりには納得できる部分も多い。
満足している点
使い勝手の良さとディーゼルエンジンならではの燃料代の安さがマル。着座位置が高く、高速道路を走る際には見晴らしが良いことなどもメリットだった。
不満な点
全幅1930mmでショートボディでも約5mというサイズは都内の路地裏ではやや扱いにくさがあった。また、ホイールベースが長いことから、内輪差が大きくイン側を引っ掛けやすいこと。さらにパーキングの輪留めギリギリまで後退させても、他のクルマよりも前に出てしまうことがネックだ。
デザイン

5

押し出し感ばかりを追求するミニバンとは一線を画すシックな佇まいを展開するフロントマスクや、平面貴重なサイド&リアなど、あくまでも実用的なミニバンとして成立しているエクステリア。控えめに映る部分もあるが、それが逆に風格ある飽きの来ないデザインとして成立している。
走行性能

4

日本では2.2Lのディーゼルターボがほとんどという設定となるが、低速から十分なトルクを生み出し2.3トンオーバーとなる巨体を見事に動かして行く。最高出力は120kW(163PS)、最大トルクは380Nm。燃費はWLTCモード11.4km/Lとなっている。
乗り心地

5

重量級であること、そしてホイールベース3200mm(エクストラロングは3430mm)ということもあって、かなりユッタリとした乗り味を展開。かつては商用車的な乗り味と揶揄されたが、現行型はそこを刷新しており、プレミアムミニバンの名に恥じない乗り心地となっている。
積載性

5

ショートボディでは3列目シートを使用した状態ではラゲッジがかなり狭くなってしまうが、それもシートを折りたためば難なく解消。3列目まで使用した状態でラゲッジスペースを確保したいのであれば、ロングボディ以上のものをチョイスすべきだろう。
燃費

5

WLTCモード燃費は11.4km/Lだが、加減速を伴わない高速燃費はかなり良く、リッター15キロに届くこともしばしば。このディーゼルエンジンは低回転でもかなりの実用トルクがあることから、回転を高めずに巡行できているからこその結果なのだろう。
価格

4

年々コネクテッドサービスの拡大をはじめとした装備の充実もあって、新車価格は上昇している傾向にあるが、ボディの大きさと質感、そして走行性能や実用性を考えれば妥当なところかもしれない。
橋本 洋平
橋本 洋平
自動車ジャーナリスト
JAF国際B級ライセンスを持ち様々なレースに参戦。ワンメイクレースではチャンピオンを獲得したこともある。主にスポーツカーやタイヤのインプレッションを寄稿するほか、ドライビングレッスンのインストラクターも務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
メルセデス・ベンツ Vクラス 新型・現行モデル

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