ダイハツ タフト 「ダイハツのとんがった部分が炸裂した軽自動車のクロスオーバーSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
5
燃費
3
価格
4

ダイハツのとんがった部分が炸裂した軽自動車のクロスオーバーSUV

2023.5.22

年式
2020年6月〜モデル
総評
日常からレジャーシーンまで大活躍し、乗る人の相棒となって毎日を楽しくしてくれる軽自動車のクロスオーバーSUVを目指したタフトは、「Tough&Almighty Fun Tool」をコンセプトに開発されています。力強さのあるスクエアボディは高い最低地上高を確保し、シンプルな標準デザインに加えて2つの顔が選べるディーラーオプションのメッキパックが設定されているので、タフトのデザインにビビッときた人にとっては、さらに個性を表現できるところが魅力的。前席上には大きなガラスルーフ「スカイフィールトップ」を全車標準にしており、室内はバックパックを背負う人の姿をイメージした新発想のパッケージングコンセプト「Backpackスタイル」を採用するなど、細かな不満はありつつもダイハツのとんがった部分が炸裂した意欲作だと思います。
満足している点
190mmの最低地上高とアプローチアングル27°、デパーチャーアングル58°と、SUVらしい悪路走破性を確保しています。ぬかるんだ道や凹凸でタイヤが空転しても、もう片輪に駆動力を伝えてグリップ状態をキープするグリップサポート制御も搭載され、雪道なども安心して走れるようになっています。
不満な点
軽自動車には珍しく、前席の頭上が大きなガラスルーフの「スカイフィールトップ」になっているのが大きな魅力でもあるのですが、そのために前席の頭上スペースがタイトで、長身の人にはちょっと窮屈になる場合も。フロントガラスの上下視界も狭まってしまうので、直近の信号などが見えにくいという難点もあります。後席のスライド機構がないのも、事前にチェックしてほしいところです。
デザイン

5

思わず組み立てたくなるブロックのような、はたまた開けたくなるツールボックスのような、水平基調のスクエアボディがまず目を惹くエクステリアデザイン。立体的なフロントマスクはスクエアなランプがワイド感を強調し、ホイールアーチの張り出しやバンパー、15インチの大径タイヤがSUVらしい力強さを表現しています。伸びやかなサイドシルエットは、厚みのあるボディと薄いキャビン、太いセンターピラーがタフな印象をプラス。最低地上高も、本格SUVに負けない190mmを確保しています。ベーシックなデザインはあえてメッキパーツを最小限にして、シンプルな道具感を強調。ナチュラルな魅力がある代わりに、もっとイケイケな方がいいという人のために、ダイハツエンブレムを取っ払ってまでメッキパーツを大胆にあしらった「メッキパック」を用意。そちらはハマーのような、夜の街が似合いそうなSUVスタイルになっています。
走行性能

4

軽自動車としてはタントに続き、ダイハツの新しいクルマづくり「DNGA」新プラットフォームを採用。10年先を見据えた安全性、強度、NV性能が織り込み済みで、進化した軽量高剛性ボディ「Dモノコック」の採用と合わせて、クルマの基本性能に磨きがかかっています。自然吸気エンジンでは40km/hあたりまで、少し引っかかるようなモッサリとした加速が気になりましたが、それを過ぎると一体感が強まって元気よく走ってくれる印象。市街地などでのメリハリもつけやすく、カーブでの安定感も高めだと感じました。高速道路では、さすがにエンジン音が大きめに入ってきて上り坂で息継ぎするようになりますが、グッと強く踏み込むとパワーが得られます。ターボは加速に厚みがある上質なフィーリングで、心なしか安定感がさらに増すような印象。これはターボにはタントから流用したCVTとは別に、リニアな加速で気持ちよく走れるようなギアレシオに改良したD-CVTが採用されている影響もあると思います。カーブではガッシリとした身のこなしで、いつでも欲しいところで瞬時にパワーが得られる気持ちよさがあります。自然吸気とターボの差が少し大きいと感じました。
乗り心地

4

フロントシートに座ってみると、座面と背もたれの大きさはたっぷりめ。長時間ドライブでも疲れにくい形状にこだわったというだけあって、座面の弾力がしっかりしていると感じます。高速道路や山道での安定感があり、フラットな乗り心地を実現。静粛性の高さにもこだわっているというだけあって、外部からのノイズは小さめですが、自然吸気エンジンの場合は強い加速や高速道路ではややエンジン音が大きめに入ってきます。
積載性

5

新発想のパッケージングコンセプト「Backpackスタイル」によって、スイッチなどの機能パーツはドライバーを中心とした配置とし、助手席側には大きなオープンポケットなど、使いやすい収納スペースを豊富に用意した前席を「クルースペース」と位置付けています。そして後部は、自由自在にアレンジ可能な後席とラゲッジによる「フレキシブルスペース」。とくに後席を倒すとラゲッジとの段差がなく、ドアパネルとの隙間もないため小物などが落下しにくい完全フラットスタイルが優秀。ラゲッジはフレキシブルボードを活用すれば、背の高いものや大きなものにも対応する、下段スタイルや立てかけスタイルにもアレンジ可能です。オプションでマルチフックやラゲージネットも用意があります。また、シート背面とデッキボード表面は樹脂製のため、汚れが拭き取りやすい仕様となっています。
燃費

3

カタログ燃費では、自然吸気エンジンの「G」が21.4km/L、「Gターボ」が21.3km/L(どちらもWLTCモード)とほとんど変わらないので、走るシーンによってはターボの方が実用燃費が良くなることも考えられます。エコモードなどの走行モード切り替えはないので、自分自身で省燃費運転を心がける必要があります。
価格

4

海へ山へとアクティブに走りたいなら、やはりGターボ(157万3000円)がイチオシですが、ちょっと予算オーバーかなという人には、2021年5月の改良でリーズナブルなXターボ(140万8000円)が追加され、トライしやすくなりました。また、外装にメッキを多用してアクティブ感と上質感がアップした特別仕様車「クロムベンチャー」もラインアップ。155万1000円からとなりますが、ギラギラした存在感のあるデザインが好きな人にはオススメです。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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