BMW X5 「BMWのミドルサイズSUV番長」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
5
燃費
3
価格
2

BMWのミドルサイズSUV番長

2021.9.30

年式
2019年2月〜モデル
総評
かつての「X5」と違うのは、サイズと価格が上昇したこと。それを許容できる人にとっては最高の選択肢となるが、そうではないというのなら「X3」などを検討するのもいいかもしれない。いっぽうで、ドライバビリティに関してはさすがBMW。期待を裏切らない。
満足している点
ゆとりある大型ボディと、BMWらしい爽快なハンドリング。そして6気筒ディーゼルエンジンの質感の高い味わい深さ。パフォーマンスを求める人にとっては、530psという高出力を迫力のサウンドとともに楽しめるV8ターボガソリンの「M50i」、さらには「X5 M」という超高性能モデルまで選べるバリエーションも魅力だ。
不満な点
全長5mに迫り、全幅2mを超える車体サイズは購入時に必ずチェックしておきたい。自宅の駐車場に入ったとしても、外出先で駐車場所に制約が出る可能性もある。値段も高価だが、それに関しては価格に見合う価値はあることだけは約束できる。
デザイン

3

スポーティな走りを誇るSUVのパイオニアであるX5も、2019年デビューの現行型で4世代目。モデルチェンジごとにデザインにシャープさが増し、比較的ロングノーズのシルエットとともに鋭くスポーティな印象が強い。スポーティさをより感じたいなら、バンパーなどのデザインが異なる「M Sport」もしくは「M50i」を選ぶといいだろう。
走行性能

5

「M50i」が積む530psのガソリンV8ターボの過激さも捨てがたいが、注目したいのはディーゼルエンジンだ。ボトムグレードとなる「xDrive 35d」に組み合わせるディーゼルエンジンはディーゼルにおいて一般的な4気筒ではなく6気筒。少ない振動や滑らかな回転フィール、そして高回転の盛り上がり感など、とてもディーゼルエンジンとは思えないフィーリングでドライバビリティが高い。このエンジンは素晴らしい。
乗り心地

4

プレミアムブランドの上級モデルだけに、乗り心地の上質感も高い。「35d」のスタンダードモデルを除きアダプティブサスペンションを標準装備するので、ドライブモードを「コンフォート」にすればダンパーの減衰力が柔らかくなり、より快適な乗り心地を実現。路面の凹凸をよくいなし、同乗者をもてなしてくれる。
積載性

5

後席を畳むことなく650Lと驚きの大容量を実現。空間が広いので大型スーツケースなども積みやすく、積載性は極めて高い。2列目シートは4:2:4分割で、左右分割だけでなく中央部分だけを倒すこともできる。ただし、プラグインハイブリッドの「45e」系は荷室下にハイブリッドシステムを収める関係で床面が高く、後席使用時の荷室容量が500Lと狭くなる。
燃費

3

ディーゼルエンジンを搭載する「35d」系のモデルはWLTCモード燃費12.4km/Lを実現。ディーゼルエンジンとしては低めの数値に感じるかもしれないが、燃料の軽油がハイオクガソリンに比べて2割程度安いことまで考えればアドバンテージは大きい。プラグインハイブリッドの「45e」は、大きなバッテリーを積むので満充電であれば最大で80kmほどエンジンを止めたまま走行可能。ガソリンを節約できる。
価格

2

ボトムグレードとなる「xDrive35d」で945万円。大台に乗らずに済んでいるが、高価なモデルであることに間違いない。ところで、プラグインハイブリッドシステムを組み込んだ「45e」系はその約85万円アップ。中身を考えればかなり割安といえる。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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