BMW 3シリーズ セダン 「究極のドライバーズカー」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

究極のドライバーズカー

2021.3.27

年式

2019年3月〜モデル

総評

伝統あるBMWの3シリーズが、先進装備などもしっかり備えつつも、やはりBMWの矜恃である走りの性能も完璧に磨き上げてきた。電動化されたパワートレインが増えたり、運転支援技術がどんどん進んで行っても、「運転する喜びは何にも変えられない」と言われているような気がして、3シリーズはクルマ好きにとって至高のモデルだと感じた。

満足している点

運転している時の気持ち良さは、輸入車の同セグメントモデルと比較すると、ピカイチ。「まだまだ自分の意思で楽しく運転したい」という人にとっては、きっと3シリーズがもっとも満足できるモデルになるはず。スポーティな走行性能を持ちつつも、乗り心地も両立できているところがさらに好印象。

不満な点

これまでは、ランフラットのザラザラ感がBMWの高級感にミスマッチだったと思うが、だいぶその印象も和らいだので、新型の3シリーズからは、ほぼネガティブな印象が見受けられなかった。

デザイン

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これまでのBMWらしいアイコンを受け継ぎつつ、ヘッドライトにちょっとしたアクセントを入れるなど、より洗練された雰囲気になった3シリーズ。「デザインが先代と変わっていないのでは？」という声も聞かれるが、個人的にBMWは、ドラスティックにデザインを変えるよりも、キープコンセプトの方がユーザーに好まれるような気がする。

走行性能

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乗った人を虜にしてしまう「これぞBMW」という走行性能が煮詰められた3シリーズ。ハンドルを1回切っただけでも、FRらしくスパッと曲がる気持ち良さや、高速道路などで走行していても、どこまでも真っ直ぐ走れるような安定感など、走りに関しては死角なし。軽やかに回るガソリンエンジンもいいが、個人的にはトルクに余裕たっぷりのディーゼルモデルが好み。

乗り心地

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これまで3シリーズというと、足回りはやや硬い印象があったが、新型ではその嫌な硬さはなくなった。特に、ランフラットタイヤのネガティブな部分がなくなり、タイヤの硬さでゴツゴツしていた印象から、道路上を滑らかでフラットに走る心地よさを感じられるモデルになったと思う。

積載性

4

Dセグメントのセダンとしては、必要十分な積載量がある。ゴルフバックを入れたりするだけなら、セダンモデルで十分だと思うが、もっとアウトドアやキャンプ、ウィンタースポーツなどのアクティビティへも行きたいという方は、ワゴンモデルであるツーリングの方がより生活スタイルに合うモデルになると思う。

燃費

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3シリーズには、ガソリンとディーゼル、そしてプラグインハイブリッドモデルが用意されている。おおまかに言うと、ガソリンは約15〜16km/L、ディーゼルは約19km/Lと、しっかりとした走行性能があるモデルの割には、比較的燃費が良い。プラグインハイブリッドは燃費重視のモデルと考えられがちだが、いざ運転してみると、モーターとエンジンの出力が相まって、加速感が気持ち良く、これまでにない3シリーズの楽しさに気づかせてくれるモデルだった。燃費だけのモデルだと考えている人にも、ぜひ一度体感してほしい。

価格

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価格は、約489〜674万円（M340i含まず）と、もちろん安くはないが、3シリーズ自体がとても良い出来なので、個人的にはベースグレードの318iなどでも十分満足できると思う。予算が許すのであれば、長い目で見て、ガソリンの上級グレードよりもディーゼルモデルを選ぶ方が後々の満足感は高い気がする。