2011年2月
■2011年2月
高性能車の開発・生産を続けるベントレーの中でも、コンチネンタルGTは圧倒的なパフォーマンスを追求し続けてきた究極のグランドツーリングカーとして知られている。本国で2003年(日本では2004年)に発売されたモデルがヒットし、ベントレーが大きく飛躍するキッカケを作った。創立した1919年から80年以上の間に販売されたベントレーは1万6000台だったが、2003年以降の10年足らずの間に2万3000台を販売したのだから、コンチネンタルGTに人気の高さが分かる。今や完全にベントレーのアイコンモデルとして存在する。そのコンチネンタルGTが十大幅な改良を受け、日本では2011年2月に新型車が発売された。堂々たるデザインの2ドアクーペはボディの全幅が拡大されたのに伴ってヘッドライトの大きさなども変わり、フェンダー部分のプレスラインを際立たせるなどの変更が加えられた。大半の部分が本革でおおわれたインテリアは、本革以外の部分も金属に見える部分は金属で、ウッドに見える部分ウッドを使うなど、素材の良さを生かした上で、熟練工のクラフトマンシップによって入念な作り込みがなされている。W型12気筒の6.0リッターエンジンは423kW(575ps)/700Nmへとパワー&トルクを向上させるとともに、ダブルシフトダウンを採用したトランスミッションに変更された。同時に駆動方式も前後50:50から40:60とリヤに多めに配分する4WDシステムに変更された。
■2013年6月
ベントレージャパンは、主力モデルのコンチネンタルGTにV8エンジンを搭載したモデルの追加ラインナップを発表した。通常のコンチネンタルGTのW12エンジンをダウンサイジングさせた形となる。
V8エンジンはアウディと共同開発した4リッター直噴ツインターボであり、ベントレー独自のチューニングが施されている。アウディS8も同様のエンジンを搭載しているが、パワーではアウディS8エンジンが13PS上回り、トルクではコンチネンタルGT V8が10Nm上回る数値となる。
その他、通常GTと異なる点として、高性能モデルのGTスピードで採用されたクロスレシオ8速オートマチックのギアボックスを搭載。先述のエンジンとこのギアボックスの組み合わせで0-100km/hは4.8秒、最高速度303km/hをマークする。
インテリアは通常GTとほぼ変わらないが、エクステリアはマトリックスグリルをブラックアウトにし、より精悍なデザインとした。また、ベントレーのエンブレムも通常の黒から赤に変更となっている。
■2014年4月
ベントレージャパンは、主力モデルのコンチネンタルにGTスピードを追加し、2012年12月から発売した。
GTスピードは従来のモデルにも設定されていたが、今回復活したGTスピードは史上最速のモデルとして、時速330kmでのクルージングが可能なクルマをテーマに開発された。超高性能のスーパーカーであると同時に、毎日乗れるグランドツアラーでもあるのがGTスピードだ。
外観上の変更はごくわずかで、スポーツサスペンションの採用によって全高が10mm下げられたほか、グリルがダークティントに変更され、テールランプの周囲にメッキの縁取りが施され、ライフル型のエギゾーストパイプが採用され、21インチのアルミホイールを履くことなどが相違点。
インテリアもスピードのトレッドプレート、穴空きペダル、エンジンスピンアルミのデコラティブパネル、ダイヤモンドキルトのトリムなどが専用の仕様となる。
搭載エンジンはW型12気筒ですでにほかのモデルにも搭載されているが、スピード専用のチューニングが施され、動力性能は625ps/800N・mにまで高められている。これによって0-100km/h加速を4.2秒でこなし、最高速は330km/hに達するという。
デリバリーは2013年の第2四半期から開始される。