ジャガー「XF」と「XE」に連続試乗。もっとも好印象だったグレードは?
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
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やっと……である。昨2015年6月に発表されたジャガーの最小セダン「XE」は、日本向けとしては初となるディーゼルモデルの存在が、当初から大きな話題となった。実際にXEディーゼルは仕様内容も価格も当時公表されて受注までスタートしていたが、上陸は年末から年明け……とされた。そのひとつ上の「XF」の新型も、日本発表と受注開始は昨2015年9月に済ませていたが、これまた実際の発売は年明けとされた。
で、月日は流れて2016年春、XEのディーゼル、および新型XFの現物がついに日本に上陸した。この種の高級ブランドにおいては、出し惜しみのない早めの情報開示が、顧客の信頼を得るための鉄則ではある。とはいっても、スペックや装備内容まで発表されてから半年以上もお預けとなると、さすがに門外漢は「まだ売ってなかったんかーい!?」と、ツッコミたくなるのも事実である。
それはともかく、XEがグローバル公開されたのは2014年秋、そしてXFのそれが15年春のことである。クラスのちがう基幹モデルを、約半年という短期間内に連続デビューさせるのはジャガーほどの歴史あるメーカーでは異例だろう。ただ、それはこの2台がパワートレインを共用するのはもちろんのこと、アルミを主体としたボディ骨格やサスペンションなどのランニングギアの多くまで共用する実質的な兄弟車だからという背景もありそうだ。
もちろん、XEとXFでは後者のほうが全長が30cm近く長く、全幅と全高も数cm幅広く高い。今回は同じディーゼルエンジン同士で2台を乗り比べられたので、静粛性でも着実に差があるように思えたが、設計的には“XFはXEの拡大版”と考えると分かりやすい。
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