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ケータハム セブン160に初試乗。走りと完成度は?

ターボの特性と英国スポーツの相性は?

ギアを3速、4速とシフトアップしていっても基本的に同様の印象の加速感が繰り返されるのは、エンジンが中速でトルクを発生する現代的なターボだからだろう。8000rpmまでレッドゾーンのないタコメーターの針は簡単に6000rpmを超えるが、最高出力発生回転数が5500rpmであることから想像できるとおり、6000rpmを過ぎるとトルクカーブは急に下降するから、それ以上引っ張ってもほとんど意味はない。

イギリスのスポーツカーというのは、中速トルクの太いエンジンを駆使して早め早めにシフトアップしていくのが伝統的なドライビングのスタイルだが、中速域でグーンとトルクを生み出すスズキ3気筒ターボは、そういう走りに適したエンジンだといえる。ただしそれだけに、高回転に至って最後に鋭い盛り上がりを見せるエンジンを望むトップエンド志向のドライバーには、ちょっと物足りないかもしれない。

物足りないということでいうと、派手な炸裂音を奏でていたかつてのケータハムのマフラーを知る者にとって、シュシュシュシュシュッと囁く感じのセブン160の排気音も、そのひとつだろう。だがその一方で、早朝の住宅街でも遠慮なくエンジンを掛けられるセブンの登場は、ある意味で画期的なことだといえるかもしれない。のちに排気音のボリュームを上げるのは簡単だが、その逆は難しいから、標準型は静かな方が好ましいはずだ。

総じてセブン160のパフォーマンスが、街の流れを軽々とリードできレベルにあり、しかもドライバーに爽快な加速感を味わわせてくれるものであるのは間違いない。

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