新型911ターボSは新シャシーや空力システムにタイヤ温度モニターまで装備して走りを進化させた
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 97
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 97
今や「ポルシェ 911」のアイコンとなっている「ターボ」のルーツは、言うまでもなく1974年のパリモーターショーに登場した「930ターボ」である。今からおよそ半世紀前に3LボクサーエンジンにKKKターボチャージャーを装着、最大過給圧0.8バールを得て、最高出力260馬力を発生した。今では驚くに値しない数字だが、当時フェラーリ初の3L V8が255馬力であったことを考えれば、その高出力は誰もが注目するモデルであった。
今回、現行型のトップモデル「911ターボ S」がリリースされた。ベースはもちろん昨年発表された992型だが、3.8Lボクサーエンジは3.0Lボクサーをベースに、76.4mmのストロークは変えずにボアを91mmから102mmへと拡大、典型的なショートストロークタイプで総排気量を増大している。さらにVTG(可変タービンジオメトリー)をもつタービンブレードの径は5mm大きくなって55mm、コンプレッサー側は3mm拡大され61mmとなった。
また2基のタービンとコンプレッサーの回転方向は同方向ではなく、それぞれが反対方向へ回り、流入効率の改善に貢献している。インタークーラーの容量も14%アップしており、こうした各部での改善の結果、最高出力は旧モデルの580馬力から650馬力へとパワーアップしている。最大トルクは800Nmで変化はない。しかし新たに採用された1速が低く、トップが高いレシオを持った8速PDKとの組み合わせで、最高速度は330km/hと変わりはないが、0-100km/hは2.7秒とコンマ2秒速くなった(カブリオレは2.8秒)。
こうしたパワーを秘めた新型ターボの外観を旧モデルとひと目で区別するのは難しい。フロントのエアインテーク下端がわずかに前方に伸び、2本のスプリッターが設けられた。また左右にある3枚のフィンはリアウイングと連動してエアロダイナミクスをコントロールする。
ポルシェ アダプティブ エアロダイナミクス(PAA)と呼ばれるこのシステムは、前後で3段階の調整が可能で旧型と比べると最大15%、170kgのダウンフォースを得ることが可能だ。もちろんシャシーもアップグレードされており、タイヤはフロント255/35R20、リアには315/30ZR21とホイール径も異なる、本当の意味でのミックスサイズが採用されている。トレッドもフロントで45mm、リアで20mm広がっている。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
【F1第6戦マイアミGP決勝の要点】ノリス初優勝の要因はセーフティカーのみならず。健闘を支えたアップデート
ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する
「EVとFCEV、どっちを買う?」気になるアンケート結果は【クルマら部 車論調査】
【F1分析】マイアミ7位入賞角田裕毅、”ステイアウト”戦略を検証する。セーフティカーがなくても上位を狙えたはず?
【ポイントランキング】2024年F1第6戦マイアミGP終了時点
北近畿豊岡道「2024年秋」延伸へ 街ウラに新たな終点「豊岡出石IC」を設置 その整備効果は?
【MotoGP】ドゥカティの“赤服”を来年着るのは誰? マルケス、マルティンそしてバスティアニーニ……ファクトリーの1席を巡る争いの重要ポイント『金・速さ・スポンサー』
人気のクーペSUV メルセデス・ベンツ新型「GLCクーペ」にPHEV「GLC350eクーペ」登場 EV走行距離は118km
個性の塊ココにあり!16回目を迎えたモンキーミーティングに初潜入!~小野木里奈の○○○○○日和~
なつかしの日産ヤングタイマー3台!「シルビア」「プリメーラ」「フィガロ」は令和のいま「エモい」クルマとして再評価されています
フェラーリの敗因は”水晶玉”を忘れたから? サインツJr.、間の悪いセーフティカー悔やむ「ピットストップをあと1周遅らせれば勝てた」
GB350をシングルシート風のカフェスタイルにしたい!しかもボルトオンで簡単に!
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!