ハイラックス ダブキャブ 2.4 ディーゼルターボに乗ってます。 最近知り合いからこのハイラックスにあう【LSD】とやらの部品を頂きました。 くれた本人もよくわからなく私もさっぱりです。

Question

これをつけるとどうなるのかとメリットデメリット詳しく説明できる方おられましたら教えて頂きたいです、宜しくお願い致します。

補足

車種はハイラックスLN165 1998年車になります。

Answer 1

渋い車にお乗りで、そのパーツも今ではかなり希少かと思われます。

社外品かトヨタ純正かは不明ですが、今のお車には既に純正品が装着されているということはないですよね？

もし、今のデフを外した時に、それがLSDだったら二度手間なので。 純正品が装着されていれば、運転席のセンターピラーかどこかに【LSD】装着車両のステッカーがあり、リアデフにもそれらしいステッカーがあるはずですが、こちらは年式的に剥がれている可能性があります。

確認方法としましては、リアをタイヤが浮く程度にジャッキアップ、ギアは2H/ニュートラル、サイドブレーキを解除(前輪の前側には必ず輪止めを)した状態で後輪の左右いずれかを手で回転させます。 (前進/後進のどちら方向でも構いません)

※2柱リフトが使用できる環境でしたら前輪の輪止めは不要です

その際、反対側のタイヤが逆回転すれば通常の(オープン=ノーマル)デフですが、万が一、同じ方向に回転すれば既にLSDが装着されています。

車両の取り扱い説明書をお持ちでしたら、トヨタ純正オプションのLSD装着車についてのページがあります。

取り付けてしまえば、自動的に機能してくれる部品なので、【リアデフがLSDの場合は専用オイルを使用して下さい】程度のことです。

前置きが長くなりましたが、取り付けた際の効果(メリット)を簡単にお伝えしますと悪路走破性の向上です。

本来の(オープン)デフは、車が曲がる時に内側と外側のタイヤの内輪差を吸収(差動)して、曲がりやすくする為の物になります。

しかし、オフロード/オンロードでの競技車両にとっては、この差動機構がデメリットになります。

オフロードを走る四駆だと、4H/4Lでの走行時、リアタイヤが泥濘地(ぬかるみ)にはまったり、リアタイヤのどちらが浮いて空転すると、駆動力は浮いたタイヤの方にばかり伝わってしまい、接地しているタイヤには駆動力が伝わらずFF状態になります。

さらに、フロントデフは基本的にオープンデフ(よほどの競技車両でない限り)なので、前輪もはまっていたり、右前輪と左後輪が浮いてしまうような対角線スタックだとお手上げです。

しかし、リアにLSDが装着されていると、接地している右後輪に動力が伝わって前に進んでくれることがあります。

デメリットとしては、内輪差を吸収しにくいので直進しようとする力が強めに働きます。 通常走行時の右左折程度ではほとんど感じませんが、バックでの車庫入れや切り返しを伴うUターンだと、曲がりにくさやハンドルの重さを感じることがあります。

他には、リアタイヤの磨耗が少し早くなることも。 (乗り方にもよりますが) ノーマルデフでは内輪差を吸収(小回り側の駆動力を逃がす)してくれてたところ、LSDだと内側の小回りするタイヤも無理矢理に引き摺って回すような感じですから。

これが、車庫入れや低速での切り返し時にハンドルから感じられる原因です。

また、LSDには専用のギアオイルが必要になります。 (特に高価なものではなく、使用量も多くはありませんから)
昔、ジムニーでは貧乏チューンとして、ノーマルデフを外して中のギアを溶接したデフロック仕様で乗っていました。

デフロックになると、山(クロカン)での前進力は無敵でした。 しかし、直進しようとする力が強く曲がりにくくなるので、町乗り(舗装路)ではリアタイヤはすぐに減るし、雨の日だと気を使って乗らないとスピンしたりと。

すなわち、LSDはノーマルデフとデフロックの中間です。 譲られた状態にもよりますが、オーバーホールが必要な場合もあります。

オーバーホール時だと、【緩め/強め】といったLSDの効き加減の調整ができます。

強くするほどオフロードでは有利ですが、町乗りでは乗りにくさを感じることも。

『雪国じゃないし、4駆も使わないし町乗りしかしないよ』という用途でしたら不要ですね。

そうでなければ、付けておかれると頼もしいと思います。

両輪に駆動力を伝えてくれる為、これまで進めなかった道を越えることができたりしますが、乗り方や頻度によってはリアのドライブシャフトへの負担が多少なりとも増えます。