トヨタが発表した以外の場所にアルミテープを貼って実際にテスト
昨年の86モデルチェンジのタイミングで、トヨタが発表したアルミテープ。これをクルマに貼ることで、空力改善などクルマが持つ本来のパフォーマンスを引き出すことができるというアイテムだ。ネットでも話題になって、トヨタディーラーやホームセンターからアルミテープが消えるほどのフィーバーを見せた。
【注意】話題のトヨタのアルミテープは「性能アップ」の魔法のパーツではない!
では、一体どこに貼ることが有効と言えるのだろう。最初にトヨタが発表した「前後バンパー」「フロントガラス」「ステアリングコラムカバー」、この3カ所以外の場所で、有効と思える場所を、トヨタ製アルミテープの生みの親であるトヨタ自動車・先進技術開発感パーニーの山田浩史さんにガイドしていただき、実際に試してみた。
(1)ベーシックな装着
すでに発表されている、もっともベーシックな装着箇所。前後バンパーとフロントガラス下部、コラムカバー。バンパーに装着することで、バンパーの空力性能を引き出し、コラムカバーに装着することで、ステアフィールにも効果を与える。フロントガラスは、スタビリティ性能を高めるのに効果的な場所だ。
(2)エクステリアに装着
ステップ2は、市販アンテナから装着した。純正は問題ないというが、市販品はドラッグになっている可能性が高いという。
前後バンパー下部への装着は、ボディ下部の整流効果を高めてくれる。
帯電率が高いというホイールハウスの解消を狙って、ホイールのセンターキャップにも装着した。これだけ装着すると、タイヤの接地面が高くなったようなイメージがしてスタビリティが高くなった。
(3)エンジンルームに装着
前期の86&BRZと後期のATモデルはインマニが樹脂なので装着。またエアクリーナーボックスの上部左右、導入パイプにも装着した。
どことなくエンジン音が軽快になったように思うのと、アクセルオフの状態でも前へ行く力が強くなったように思う。エンジンルーム内から見えるインナーフェンダーにも装着。ここは静電気が溜まりそうな箇所なので、効果的な場所だと思える。
トヨタ純正テープ以外でも効果はあるが貼り方にも注意が必要
ここまで(1)から(3)とアルミテープを装着する場所を3ステップに分けて紹介したが、これがすべてではない。あくまでも86の場合というサンプルのひとつであって、ほかの車種では違った場所で威力を発揮することもある。いずれも、それほど大きなスペースに貼る必要はない。小さなアルミテープの断片でも十分に効果は出る。
ひとつだけ念を押しておきたいのは、アルミテープを貼ることはクルマの性能を高めるパーツではないということ。静電気などを帯びたクルマは、本来の性能を100%発揮できなくなる可能性がある。
アルミテープを貼ることで放電を行い、限りなく100%の性能に近づけてくれるアイテムなのだ。だから、電気が溜まっていないクルマに貼ったとしても、効果は体感できない。逆に、電気が溜まってコンディションが良くないクルマの場合、大きな変化を実感できることになるだろう。
アルミテープが効果を発揮するのは、ウレタン素材のパーツ。写真のように剥き出しで貼らなくても、見えないようにバンパー内側に貼ることでもOK。ただし、アルミテープの上に塗装などコーティングしてしまうと威力は発揮できないので、なるべくアルミ剥き出しの状態で貼るのが有効だ。
もうひとつのポイントとしては、フルード類などの性能を適正にする効果もあるという。コラムカバーに貼るのは、じつはその意味がある。ATフルードやブレーキフルードなどを通じて、タイヤハウス内の静電気を除去するというのだ。
これらのことをヒントに考えれば、アルミテープが威力を発揮しそうな場所というのは、さまざまな場所が考えられる。効果的にアルミテープを貼れば、愛車を最善の状態に保つことができるのだ。
ちなみにトヨタ純正アルミテープは、500円程度で購入できる。ホームセンターなどで販売されているアルミテープでも代用できるが、導電性テープであることが効果を引き出すポイントだ。
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