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「たっぷり盛った」斬新インテリアに驚く! ミニ・カントリーマン Cへ試乗 170psで充分楽しい

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「たっぷり盛った」斬新インテリアに驚く! ミニ・カントリーマン Cへ試乗 170psで充分楽しい

たっぷり盛ったインテリアに驚く

筆者が、新モデルのインテリアでここまで驚いたのは、2017年に発売されたテスラ・モデル3以来。そして、印象は素晴らしい。まあ、ハイパーカーのパガーニにも驚いたが、あれは別領域にある。

【画像】「たっぷり盛った」斬新インテリアに驚く! ミニ・カントリーマン サイズが近いSUVは? 全165枚

モデル3では、ミニマリズムを追求した無味乾燥としたインテリアが鮮烈だった。明るく開放的な雰囲気はポジティブだったが、人間工学には小さくない課題があった。

新しいミニ・カントリーマン(旧クロスオーバー)のインテリアも、同じくらいインパクトがある。ダッシュボード中央の円形タッチモニターには、フレームがない。メーターパネルも備わらない。ミニマリズムという点で、同じ延長にあるといえる。

しかし、内装素材やデザインセンスは、たっぷり盛った「マキシマリズム」。見れば見るほど、説得力に溢れている。

非常にシンプルなダッシュボードは、緩やかにカーブを描く。縦に長いエアコンの送風口は、メルセデス・ベンツSクラスにも通じる雰囲気があり、スタイリッシュなだけでなく上品でもある。

まん丸のタッチモニターは、ダッシュボードから浮いたような処理で未来的。内装を覆うテキスタイルには、適度な高級感がある。ファッションブランドのミッソーニ社製であることを、粗めの織り目が主張する。

ドアハンドルは、おしゃれな家具の取っ手のよう。ステアリングホイール・スポークの裏側、見えない部分までテキスタイルが巻かれている。神は細部に宿るのだ。

カントリーマンには170psで充分

文章で説明すると、ちょっと煩雑なデザインに思えるかもしれない。しかし、現物のまとまりは素晴らしい。テスラと異なり、実際に押せるハードスイッチも、少ないながら残されている。興味を抱いたら、ぜひディーラーを訪れてみて欲しい。

今回試乗したカントリーマンは、英国仕様ではエントリーグレードとなる「C」。パワートレインは、かなりコンベンショナルな内容といえる。

フラッグシップのジョン・クーパー・ワークス(JCW)には、300psを発揮する4気筒ガソリンターボエンジンが載る。Sには、同じ4気筒で218psのユニットが載る。だがCが積むのは、170psを発揮する3気筒ガソリンターボの、マイルド・ハイブリッドだ。

トランスミッションは、7速デュアルクラッチ・オートマチック。前輪駆動のみの設定で、Cでは四輪駆動は選べない。サスペンションも、コンベンショナルなコイルスプリングと可変しないダンパーという組み合わせになる。

0-100km/h加速は8.3秒で、カタログ燃費は16.7km/L。四輪駆動のSより加速はやや劣るぶん、燃費は褒められる。

実際にステアリングホイールを握ってみれば、カントリーマンにはこの170psで充分だと理解できる。特徴的なノイズを僅かに響かせながら、軽々と発進。28.5kg-mと最大トルクは太く、アクセルペダルを踏み込まずとも、勢いよく加速していく。

驚くほど速く安定性も高い 運転は楽しい

ドライブモードを「ゴーカート」にすると、アクセルレスポンスがイイ感じで鋭くなる。マイルド・ハイブリッドがアシストする19psと相まって、キビキビと爽快だ。

8速ATとの相性もいい。時折シフトダウンをためらう場面はあるものの、普段は必要なギアを不満なく選んでくれる。

ステアリングホイールの操舵に対し、フロントノーズは機敏に反応。従来から130mm長くなり、80mm高くなったボディを、サスペンションはしっかり支え、カーブが連続する一般道でも臆することなく駆け回れる。

運転は、楽しいといっていい。実際、驚くほど速い。安定性も高い。

そのかわり、予想通りといえるが、オプションの大径ホイールを履いていた試乗車は、乗り心地がハードだった。高めのアイポイントに対して、ステアリングの反応がクイックすぎると感じる場面もあった。

従来のミニに並ぶ、機敏なドライビングフィールが目指され、概ね達成できている。しかし、100点満点とはいえないだろう。ミニのDNAは受け継いでいるが、カントリーマンは少し成長しすぎたようだ。

反面、拡大したボディサイズは実用性で明らかなプラス。リアシート側のゆとりは増え、ベースを共有するBMW X1より広いほど。荷室の使い勝手も良く、オプションでリアシートをスライドさせることもできる。

便利なコンパクト・クロスオーバー

英国価格は、約2万9000ポンド(約548万円)から。試乗車はブラム・エクスクルーシブ・グレードで、多くのオプションも追加され、約3万9000ポンド(約737万円)へ上昇していた。これは、ちょっと盛りすぎの内容かもしれない。

ミニ史上最大となったカントリーマンは、便利なファミリー・クロスオーバーだ。該当クラスでは平均以上といえる動的能力を備え、一般道での快適性も低くない。もちろん、思わず息を呑むような、大胆なインテリアデザインも大きな魅力だ。

ミニ・カントリーマン C エクスクルーシブ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万1825ポンド(約601万円)
全長:4433mm
全幅:1843mm
全高:1656mm
最高速度:210km/h
0-100km/h加速:8.3秒
燃費:16.7km/L
CO2排出量:145g/km
車両重量:1545kg
パワートレイン:直列3気筒1949cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:170ps/4700rpm
最大トルク:28.5kg-m/1500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

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みんなのコメント

1件
  • 日下 明
    既に車重が1600キロ近くになっている。その昔に損初代の可愛いBMWミニに乗っていたが、良く走ったよ。
    今はどこへ向かっているんだろうか?。ミニミニレンジローバーなのかな?。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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