この記事をまとめると
■東南アジアでは商用ベースとしてトラックが多く使われている
JMSで話題沸騰のコンセプトカー「IMV 0」! なんと「ハイラックスチャンプ」としてタイで市販って日本でも売ってくれ!!
■海外では、軽規格よりも大きなスズキ・キャリイが大人気だ
■話題のトヨタ・ハイラックスチャンプは実際に使える形で架装して展示されていた
海外ではトラックがあらゆるジャンルで大人気!
東南アジアのオートショーにおいて、スズキブースを訪れると決まったように商用車のキャリイが展示されている。キャリイといっても日本での軽自動車規格のトラックと同じモデルではない。2019年に発表された海外市場向けの、軽自動車規格より大きいトラックのことである。
しかも、荷台をつけただけの標準仕様のほかに、フードトラックなどに架装したモデルも置いてある。筆者が訪れたことのある東南アジアのオートショーでは、1トン積み、つまりトヨタ・ハイラックスやいすゞD-MAXのような貨客兼用のように使われることの多いピックアップトラックは展示されているが、キャリイのような純粋な商用トラックの展示はかなり珍しい。しかもキャリイは、舞台袖など結構いい場所に展示されることも多い。
じつはキャリイは、スズキにとって隠れた海外でのヒット車でもあるのだ。とくにタイでは、フードトラックの架装ベースとして圧倒的に人気が高いとのこと。最近は移動化粧室や移動ネイルサロンといったものが多いが、過去には移動フルーツショップなど、食品系移動販売車が目立っていた。ただ、実際に販売しているのかと誤解を与えることもあり、展示を控えるようになったのではないかと見ている。
2023年12月に訪れたバンコク・モーターエキスポでは、インドのTATA(タタ)がスーパーエースというキャリイと同サイズのトラックを出品していた。フードトラックなどの移動販売車ではなく、シーローと呼ばれるトゥクトゥク(三輪タクシー)の四輪版に架装されていた。
バンコクの街なかでは古いハイゼットトラック(軽自動車)が多いのだが、最近はキャリイも目立ってきており、TATAも目を付けたようである。
そのようななか、今回訪れた第45回バンコク国際モーターショー(以下バンコクショー)の会場内を歩いていると、トヨタブースで車両展示スペースから少し離れた商談コーナーにポツンと置かれたハイラックスチャンプというピックアップトラックを見かけた。移動カフェに架装されていたのだが、商談コーナーを訪れた人などへ実際に商品を販売しているようであった。
確認はしていないものの、この流れならば商談客にはセールスマン(つまりディーラー)が無料提供していたかもしれない。また、QRのみのキャッシュレス決済となっていたようである。
移動販売に興味のある人にとっては、実際に営業していれば、実車のみの展示以上のリアルな展示内容にもなるし、商談客に対しても、ライバルブランドよりも変わった趣向としてアピールできるので、販売促進効果も高いようである。
ハイラックスチャンプは、このほか救急車など本家ハイラックスよりも多様性を打ち出したモデルでもあるので、ハイラックスチャンプの売り込みにも効果を発揮するのは間違いないだろう。
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