現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【STならMTを選びたい】フォード・フォーカスST オートマティック仕様へ試乗

ここから本文です

【STならMTを選びたい】フォード・フォーカスST オートマティック仕様へ試乗

掲載 更新 3
【STならMTを選びたい】フォード・フォーカスST オートマティック仕様へ試乗

シフトレバーのかわりにセレクター

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)

【画像】フォーカスSTと競合ホットハッチ 全128枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


英国AUTOCAR編集部では先日、新しいフォルクスワーゲン・ゴルフGTIよりも、フォーカスSTの方が総合力で優れているという比較試乗での結果を導いた。この内容は、追って日本版AUTOCARでもお伝えできると思う。

フォード・フォーカスSTの骨太な動的性能や、得られるドライバーの充足度の高さには、疑う余地はないということだ。今回のフォーカスへの疑問は、ホットハッチに新しい7速ATを選ぶべきかどうか。

6速MTモデルと比べて、1450ポンド(20万円)の追加費用を準備する必要はあるのだろうか。

6速MTのフォーカスとの最大の違いは、センターコンソールから伸びるシフトレバーが、AT用のロータリー・セレクターに変わっていること。ステアリングホイールの後ろ側には、プラスティック製のシフトパドルが付いている。パドルのサイズは、少し小さすぎるように思う。

もちろん、クラッチペダルもない。ATを自ら変速したいドライバーのために、マニュアルモードの「M」と記されたスイッチがセレクターの中央に付いている。

それ以外は、基本的にMTのフォーカスと同じ。デザインは印象的といえるほど美しくはないが、とても機能的だと思う。

ドライビング・モードも変わらずノーマル、スポーツ、スリッパリー(滑りやすい路面用)、レーストラックから選択が可能。肉太なステアリングホイールに配されたボタンで、切り替えられる。

レーストラック・モードで物足りないATの反応

AT任せの変速で走り出す。加速力の鋭さはMTのフォーカス並みに活発だが、完全に同じではない。意外にも、0-100km/h加速では0.3秒ほど遅れるという。

そのかわりAT車だから、運転は安楽。特に交通量が多い国道での追い越しなど、加速に忙しい場面では、だいぶ楽に感じられる。渋滞時も同様だ。

一般的なペースに合わせての変速は、とてもスムーズ。しかし、急な状況の変化で鋭く加速したい場合などでは、キックダウンの反応がやや鈍いように感じた。パドル操作での反応も、特にシャープなわけではない。

ドライビング・モードをスポーツやレーストラックに変更してみる。想像に反して、トランスミッションの反応が目立って速くなることはないようだ。

アクセルペダルの操作に対する食付きは良くなるし、徐々に引き締められていくダンパーも、大幅に硬くなる。ステアリングは、一気に重みを増す。ノーマル・モードでは人工的に操舵感が軽い印象だから、この感触の変化は歓迎できる。

せっかくのフォーカスSTなのだから、レーストラック・モードでは、キックダウンやパドル操作での反応は、もっと鋭くてい良いだろう。それならAT版も、もっと好きになれると思う。

運転は安楽でも、ドライバーズカーならMT

7速ATの反応は少しおっとりしているものの、それ以外はとても好印象。ATならドライバーを選ばず、誰でもが速く滑らかに運転できる。ファミリー層も視野に入る、幅広い訴求力を備えたコンパクト・ハッチバックだといえる。

しかしホットハッチとしてのフォーカスSTなら、MTの方が良いことは明らか。ドライバーズカーとしてSTを選ぶなら、疑問はないだろう。

フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)のスペック

価格:3万4710ポンド(468万円)
全長:4378mm
全幅:1825mm
全高:1454mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:6.0秒
燃費:12.2km/L
CO2排出量:187g/km
車両重量:-
パワートレイン:直列4気筒2261ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:280ps
最大トルク:42.7kg-m
ギアボックス:7速オートマティック

こんな記事も読まれています

いすゞは『ELFmio EV』実車などCN技術を訴求へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
いすゞは『ELFmio EV』実車などCN技術を訴求へ…人とくるまのテクノロジー展 2024
レスポンス
【クルマの通知表】いま最もマニアックな電動車。マツダMX-30ロータリーEVのパフォーマンスと環境性能
【クルマの通知表】いま最もマニアックな電動車。マツダMX-30ロータリーEVのパフォーマンスと環境性能
カー・アンド・ドライバー
ホンダ「脱ガソリン」実現へ、EV苦戦の中国でも人員削減[新聞ウォッチ]
ホンダ「脱ガソリン」実現へ、EV苦戦の中国でも人員削減[新聞ウォッチ]
レスポンス
車検の「ハイビーム計測禁止」が「2年延期」へ!「まだ周知不足」2026年8月までに「地域ごとに順次移行」に 延期エリアはどこ?
車検の「ハイビーム計測禁止」が「2年延期」へ!「まだ周知不足」2026年8月までに「地域ごとに順次移行」に 延期エリアはどこ?
くるまのニュース
慣れてきた頃に要注意!バイクの安全性を高めるために、気をつけたい事とは?
慣れてきた頃に要注意!バイクの安全性を高めるために、気をつけたい事とは?
バイクのニュース
モスグリーンのキャラバンがいいゾ!! 全方位進化でハイエースに挑む!! 車中泊仕様もイイな
モスグリーンのキャラバンがいいゾ!! 全方位進化でハイエースに挑む!! 車中泊仕様もイイな
ベストカーWeb
横浜ゴム「ADVAN A052」などのモータースポーツタイヤ生産に38億円投資 生産能力を135%に引き上げへ
横浜ゴム「ADVAN A052」などのモータースポーツタイヤ生産に38億円投資 生産能力を135%に引き上げへ
くるまのニュース
BMW最強セダンに名乗り!V8搭載『M5』次期型、発覚した狂気のスペック
BMW最強セダンに名乗り!V8搭載『M5』次期型、発覚した狂気のスペック
レスポンス
日産 エクストレイルの仕様変更と90周年記念車を発売
日産 エクストレイルの仕様変更と90周年記念車を発売
Auto Prove
【MotoGP】マルケス、ドゥカティでの初優勝は時間の問題……でも「執着はしたくない」次戦カタルーニャも過度な期待せず
【MotoGP】マルケス、ドゥカティでの初優勝は時間の問題……でも「執着はしたくない」次戦カタルーニャも過度な期待せず
motorsport.com 日本版
ホンダ「VTEC×ターボ×四輪駆動」! 全部盛りの「新型タイプS」実車公開に「欲しい!」の声! 4.5リッター級の「超高性能モデル」新型TLX NY登場!
ホンダ「VTEC×ターボ×四輪駆動」! 全部盛りの「新型タイプS」実車公開に「欲しい!」の声! 4.5リッター級の「超高性能モデル」新型TLX NY登場!
くるまのニュース
バイクの駐輪場難民に朗報! 全国の駐輪スペースが検索できるNEWサイト「バイク庫」がサービス開始
バイクの駐輪場難民に朗報! 全国の駐輪スペースが検索できるNEWサイト「バイク庫」がサービス開始
バイクのニュース
アイシンは「電動化」と「移動」がテーマ…人とくるまのテクノロジー展 2024の展示予定
アイシンは「電動化」と「移動」がテーマ…人とくるまのテクノロジー展 2024の展示予定
レスポンス
全身カーボンボディに1000馬力エンジンを積んだ怪物86が東北に見参! 風間オートの野望から目が離せない
全身カーボンボディに1000馬力エンジンを積んだ怪物86が東北に見参! 風間オートの野望から目が離せない
WEB CARTOP
BYD、メキシコでピックアップトラック「シャーク」発売 米国輸出を視野に生産拠点も検討
BYD、メキシコでピックアップトラック「シャーク」発売 米国輸出を視野に生産拠点も検討
日刊自動車新聞
[15秒でわかる]ホンダクラッシクミーティング…昭和の名車が勢ぞろい
[15秒でわかる]ホンダクラッシクミーティング…昭和の名車が勢ぞろい
レスポンス
【世界一豪華なオークション】RMサザビーズ モナコオークション その1 選りすぐりの歴史的レーシングカー×10台を紹介!
【世界一豪華なオークション】RMサザビーズ モナコオークション その1 選りすぐりの歴史的レーシングカー×10台を紹介!
AutoBild Japan
茨城南部「信号ほぼゼロ」へ前進!? 国道6号「牛久土浦バイパス」土地収用へ手続き開始 圏央道つくばから立体4車線道路で「渋滞スルー」
茨城南部「信号ほぼゼロ」へ前進!? 国道6号「牛久土浦バイパス」土地収用へ手続き開始 圏央道つくばから立体4車線道路で「渋滞スルー」
くるまのニュース

みんなのコメント

3件
  • 日本で、買えないクルマについて、あれこれ述べられてもねぇ。

    フォード、また日本に進出するの?
  • 先代と比べるとカッコ悪くなりましたね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

307.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.0139.8万円

中古車を検索
フォーカス (ハッチバック)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

307.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.0139.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村