現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ販売7年目も好調? トヨタ「ヴォクシー」がミニバン3兄弟で一番売れる訳

ここから本文です

なぜ販売7年目も好調? トヨタ「ヴォクシー」がミニバン3兄弟で一番売れる訳

掲載 更新 74
なぜ販売7年目も好調? トヨタ「ヴォクシー」がミニバン3兄弟で一番売れる訳

■ヴォクシー人気にはどのような秘密があるのでしょうか

 トヨタのミニバン「ヴォクシー」の現行(3代目)の販売開始は、7年前となる2014年1月です。
 
 通常なら既にモデル末期時期で、あまり販売台数も見込めないですが、2020年の登録車販売台数データでは10位となっています。ビッグマイナーチェンジをしていないのに、なぜ現在でも人気なのしょうか。

トヨタ新型ミニバン「イノーバ」刷新! 2021年モデルはデザインをスポーティに!

 ヴォクシーの兄弟車として、トヨタは「ノア」と「エスクァイア」をラインナップ。2020年4月末までは、ノアがカローラ店、ヴォクシーがネッツ店、エスクァイアはトヨタ店・トヨペット店それぞれで専売されていました。

 しかし、2020年5月以降は全販売店で併売化が開始され、現在では3モデルが混在する形で販売。なお、同年4月30日にはヴォクシーとエスクァイアのグレードが整理されるなど、併売化を見越した動きがおこなわれています。

 そうした販売面の変化があったなかで、現行ヴォクシーは併売前後も変わらずに、ノア/エスクァイアよりも販売台数では上位にランクイン。

 2020年の登録車販売台数ランキングでは、10位ヴォクシー(6万9517台)、16位ノア(4万5434台)、28位エスクァイア(2万6368台)とそれぞれ差が付いています。

 この3兄弟は、基本的な装備やメカニズムは変わらないのに、どうしてこのような差ができるのでしょうか。

 その要因として、ヴォクシーがもっとも「明確な個性があるから」だといえます。

 元々ヴォクシーはノアから派生したモデルで、プレーンでシンプルな印象を持つノアに対してヴォクシーはワイルドさや力強さといった特徴を持っています。

 そのため、ヴォクシーはノアよりもスポーティでファッショナブルな若年層ファミリー向けという印象を受けます。

 また、3代目ノア/ヴォクシーからラインナップに加わったエスクァイアは、ノア/ヴォクシーと比べてより高級感を演出する方向性のモデルとなり、若干高い価格設定です。

 もともとトヨタ・トヨペット店で販売されていたこともあり、高級志向のユーザーをターゲットとしたエスクァイアですが、全車併売化されたいまでは、価格設定が高いことから少し厳しい戦況といえます。

 また、高級なミニバンが欲しいのであれば、ひとつ上のクラスとして「アルファード」や「ヴェルファイア」を狙うという声もあるのでしょう。

 他メーカーを見てもワイルドさを売りにしているモデルは、このクラスでは日産「セレナ ハイウェイスター」くらいでほかにはいません。このような唯一無二となる個性もヴォクシー人気の理由といえそうです。

■次期型ヴォクシーに期待することは?

 長年にわたり高い人気を誇るヴォクシーですが、決して完璧といえる訳ではありません。

 販売から7年が経過しているため、古さを否めないポイントも存在します。ここからは次期ヴォクシーに期待するスペックや装備について考えていきます。

 現在のヴォクシーに求める改善点を端的にまとめるならば、運転支援システムの充実と燃費性能の向上です。

 複数の改良をおこない充実させてきた運転支援システムですが、現行モデルながら全車速追従クルーズコントロールが装備されていないのは、ライバルに遅れを取っているといわざるを得ません。

 またそれとセットで高速道路走行時のステアリングアシストも欲しいところです。このふたつがあれば長距離運転での疲労もかなり少なくなるので、家族での移動時のドライバーの負担も大きく減ることになります。

 このようなバージョンアップができれば、ライバルと比べても引けを取らない魅力的なモデルへと進化するでしょう。

 そして、欲をいうのならばトヨタ「ヤリス」などに設定されている高度駐車支援システムアドバンストパークが欲しいところです。

 現在ヴォクシーのガソリン車にはインテリジェントパーキングアシストが設定されていますが、より進化したアドバンストパークならば簡単に駐車することが可能です。

 運転に自信のない人が運転することも多いこの手のファミリーカーではあったら嬉しい装備といえます。

 まだこの手のシステムを設定している同クラスのミニバンは少ないので、差をつけるポイントとなるでしょう。

 販売から7年も経過しているのにも関わらず、販売台数ランキングトップ10に食い込むモデルはそうそう存在しません。

 現行ヴォクシーがそれを実現できたのはユーザーの声をくみ取る細かな改良とグレード展開の見直しがあるからといえます。

 メーカーのたゆまぬ努力でライバルと戦う商品力を確保していますが、そろそろフルモデルチェンジが望まれるところです。

 フルモデルチェンジがあった際に、今度のヴォクシーはどんな風にファミリーカーとして魅力的に仕上がってくるのか、期待せずにはいられません。

こんな記事も読まれています

TANABEのカスタムスプリング2製品にレクサス『IS500』用など3車種のラインナップが追加
TANABEのカスタムスプリング2製品にレクサス『IS500』用など3車種のラインナップが追加
レスポンス
JMIAが2025年を目指し『NEXT-FORMULA-PROJECT』をスタート。コンセプトカー開発に着手
JMIAが2025年を目指し『NEXT-FORMULA-PROJECT』をスタート。コンセプトカー開発に着手
AUTOSPORT web
宮田莉朋、イモラで試した新しいアプローチ。間一髪の接触回避で飛び出した自己考察/FIA F2第4戦レビュー
宮田莉朋、イモラで試した新しいアプローチ。間一髪の接触回避で飛び出した自己考察/FIA F2第4戦レビュー
AUTOSPORT web
純正を超える走りと快適性を追求! HKSの車高調「HIPERMAX S」に40系ヴェルファイア2WD専用が登場
純正を超える走りと快適性を追求! HKSの車高調「HIPERMAX S」に40系ヴェルファイア2WD専用が登場
くるまのニュース
【auto sport web/auto sport キャリア採用】一緒に仕事をしたい方、募集します
【auto sport web/auto sport キャリア採用】一緒に仕事をしたい方、募集します
AUTOSPORT web
マッスルカー『チャレンジャーSRTヘルキャット』、ドゥカティと加速競争…映像公開
マッスルカー『チャレンジャーSRTヘルキャット』、ドゥカティと加速競争…映像公開
レスポンス
好調の角田裕毅、モナコでの初ポイント獲得へ「まずは昨年と同じように予選Q3進出を目指す」
好調の角田裕毅、モナコでの初ポイント獲得へ「まずは昨年と同じように予選Q3進出を目指す」
motorsport.com 日本版
大人“6人”乗れるレクサス「高級ミニバン」初公開! 1500万円の豪華仕様、反響は?
大人“6人”乗れるレクサス「高級ミニバン」初公開! 1500万円の豪華仕様、反響は?
くるまのニュース
マクラーレン、アイルトン・セナを称える…800馬力スーパーカーをカスタム
マクラーレン、アイルトン・セナを称える…800馬力スーパーカーをカスタム
レスポンス
後席の広さで選ぶミッドサイズ以下の国内メーカーSUVランキングTOP10
後席の広さで選ぶミッドサイズ以下の国内メーカーSUVランキングTOP10
@DIME
RB、上位入賞妨げる“スタート問題”解消へ。原因はタイヤとクラッチ?「安定感のあるレッドブルとは同じエンジン」と角田裕毅
RB、上位入賞妨げる“スタート問題”解消へ。原因はタイヤとクラッチ?「安定感のあるレッドブルとは同じエンジン」と角田裕毅
motorsport.com 日本版
ランボルギーニ初のプラグインハイブリッド スーパーSUV「ウルス SE」を日本初公開!
ランボルギーニ初のプラグインハイブリッド スーパーSUV「ウルス SE」を日本初公開!
Webモーターマガジン
未来の新幹線? いいえ、トラックです…米ケンワースがプロトタイプを発表
未来の新幹線? いいえ、トラックです…米ケンワースがプロトタイプを発表
レスポンス
レッドブル重鎮マルコ、F1モナコGPでの最大の敵はフェラーリと予想。一方ホーナー代表はマクラーレンを警戒?
レッドブル重鎮マルコ、F1モナコGPでの最大の敵はフェラーリと予想。一方ホーナー代表はマクラーレンを警戒?
motorsport.com 日本版
京急バスが東急バスを運行! 会社間の垣根越え初タッグ 横浜本社から遠隔監視
京急バスが東急バスを運行! 会社間の垣根越え初タッグ 横浜本社から遠隔監視
乗りものニュース
ポルシェジャパンが若者の夢に投資する「Porsche.Dream Together」プロジェクト
ポルシェジャパンが若者の夢に投資する「Porsche.Dream Together」プロジェクト
Webモーターマガジン
トヨタ「アルファード」が欲しい! けど“現行”は高すぎ… 「先代アルファード」なら200万円程度で買える!? 狙い目の「お買い得中古車」とは
トヨタ「アルファード」が欲しい! けど“現行”は高すぎ… 「先代アルファード」なら200万円程度で買える!? 狙い目の「お買い得中古車」とは
くるまのニュース
ポルシェ911をレストモッド…シンガーがコーンズ・グループと日本における代理店契約を発表
ポルシェ911をレストモッド…シンガーがコーンズ・グループと日本における代理店契約を発表
レスポンス

みんなのコメント

74件
  • 走って曲がって止まるのは問題なくできて、8人も乗れて荷物がたくさん載る。
    故障の心配は無いから必要最小限の費用で乗れるのも魅力的。
    それにオラオラ感がプラスされたら人気が出ないわけがない。
  • なぜって
    3車のなかでお面のオラオラ度が1番だからでしょ
    この手のバンの客筋は走る曲がる止まるは関係なし、威圧感あるデザインが全て
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

309.0358.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.0578.0万円

中古車を検索
ヴォクシーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

309.0358.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.0578.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村