現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 人気のRAV4が「働くクルマ」に大変身! 山岳救助に特化した「プロ仕様」の気になる中身

ここから本文です

人気のRAV4が「働くクルマ」に大変身! 山岳救助に特化した「プロ仕様」の気になる中身

掲載 更新 6
人気のRAV4が「働くクルマ」に大変身! 山岳救助に特化した「プロ仕様」の気になる中身

山岳救助での活躍を想定した「豊田自動織機」の新たな提案

 東京オートサロン2020で、豊田自動織機が手掛けたトヨタRAV4が大きな話題を呼んだ。ラダーやスライドデッキを搭載し、アウトドアに特化したコンセプトカー、RAV4 3D ACCESSだ。

走破性より「大事なこと」とは? キャンプ行くならSUVより「ミニバン」がオススメなワケ

 あれから1年、「RAV4 5D ADVENTURE(RAV4 5D アドベンチャー)」へと進化。今年の東京オートサロンで披露予定だったが、新型コロナウイルスの影響により中止となってしまい、会場にてアンベールすることはできなかった。

 今回、オフロード系の自動車誌「ヨンクスタイル」において取材に成功。過酷な現場で働く人たちの声を聞き取り、プロ仕様車を具現化したというコンセプトモデルを紹介したい。

消防隊や救助隊のリアルな声を反映

 トヨタのグループ会社「豊田自動織機」は、織機やエアコン用コンプレッサー、フォークリフトなどの分野で世界一のシェアを誇るグローバルカンパニーだ。自動車部門ではトヨタの人気SUV、RAV4のデザインから設計、生産までを請け負う。

 今回のコンセプトカーも完成車メーカーだからこそ実現できたことは言うまでもなく、まずは各方面のプロへニーズについてリサーチを徹底したという。「消防隊、山岳救助隊、TV中継車クルー、道路パトロール隊など、プロフェッショナルたちの声は大変参考になりました。有事の際、安全かつ確実に現場へ突入し、救助活動を遂行すべく、あらゆる彼らの想いをフィードバックしています」とは開発チームのひとり、川口氏。

悪天候時の運転を補助するAR機能

 そのひとつが「空間リンク機能」の強化だ。これはバンパーにセットされたキューブリンク(ライダー)が、路面状況をスキャンして地形を読み取り、フロントウインドウに障害物や進行方向を映し出すというもの。フロントウインドウをARスクリーン化することで、濃霧などの視界不良時でも安全に現場へ突入できる工夫が投入された。「起伏が激しい山岳地は、突然の悪天候も考えられます。キューブユニットでスキャンした障害物や、安全な経路を示すピンクの帯を投影することで、そのルートに沿って救助隊は安全確実に現場へ送り込むことができます。ARを使って危険を可視化し、運転を補助するわけです」と、川口氏。

インターフェイス&制御機能を強化

 専用ルーフラック上にセットしたドローンも然り。車両では侵入不可能となった際は、ドローンを発進させ、徒歩ルートの確認、救助者の位置確認、ファーストエイドキットの投下など、あらゆるアプローチで「一刻も早く」という隊員たちの願いが込められた。このドローンはステアリングとペダルでの操作を想定しているのもオモシロイ。

 ほかにもスマホとのデバイスリンクにより、ほかの救助隊員との連携や「意思疎通」を強化するシステムなど、現場への突入力、現場での拠点力、現場での対応力が大幅に強化された。人や車両の動きを読み取るインターフェイスなど、現場で求められるさまざまな機能が投入されたのだ。「3D ACCESSをどうやって進化させるか」。その答えが空間リンクと意思疎通の“プラス2D”だったワケだ。これら革新の発想が本当に実用化されれば、まったく新しい働くクルマとして大きな活躍を遂げるだろう。

足まわり&エクステリアも抜かりなく

 外装は「大隊長のレスキュー車」がモチーフ。与えられる装飾はどれも機能的な意味を持つが、それ以上に大隊長らしいマッシブさに満ちあふれたものとなっている。ホイールや足まわりは社外品に変更。フロントグリルやサイドロッカーパネルなどは5D ADVENTURE仕様に交換しているものの、基本は定評のあるRAV4のオリジナルが生かされていた。

 ボディはオリジナルのアッシュブルーをベースに、マットシルバーのデザインラッピングを追加。バンパーやボトム部は突入性を高めるため、キズに強いオリジナルの保護塗装を施した。 ルーフのパトランプやリヤのラダーなども存在感はバツグン。コーナーパネル内を収納部としたり、バンパーコーナーのボトムにはステップを増設するなど、実用的なアレンジも散見される。 脱着可能で自動充電式となるキューブユニットはフロントバンパー部、専用ルーフラックに搭載。地形を読み取るライダーをはじめ、作業灯、カメラ、スピーカーの4種類を状況に応じた使い分けを想定している。リヤバンパーにもWi-Fiルーターやトランシーバーが収納されていた。 あくまでもコンセプトカーとはいえ、陸での活躍の可能性をさらに広げたRAV4 5D ADVENTURE。すでに各方面からその実用化と販売の声が多く挙がっているそうだ。

こんな記事も読まれています

MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
MotoGPマシンがスーパーバイクに負ける日は来ない? 排気量ダウンで懸念もFIM会長は自信示す
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
トヨタ新型「スポーツコンパクト」発表! 全長4.3m以下ボディ&6速MTの設定アリ! ブレンボ製ブレーキも搭載の「GR86」墨に登場
くるまのニュース
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
シッカリと説明できる? 交通違反の罰金と反則金の違いを徹底解説
バイクのニュース
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
ピニンファリーナ、ハイパーEV『バティスタ』展示…架空の億万長者「ブルース・ウェイン」の自宅に
レスポンス
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
工夫の塊[新型スイフト]はちょっと不便!? 正常進化も[リアに室内灯なし]!! トラウマになってるクルマって?
ベストカーWeb
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
オコンの後任どうする? アルピーヌが重要視するのは“仲良しコンビ”にあらず「プロフェッショナルなドライバーが必要」
motorsport.com 日本版
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
クルマの個人売買で目にする「予備検」ってなに? 検査せずとも車検がとれる仕組みとは
WEB CARTOP
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
クラッチ操作不要の「E-Clutch」はDCTと何が違う? なぜ「CB650R/CBR650R」に初採用? ホンダ開発陣に聞いた
レスポンス
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
「めちゃくちゃ変わった」 宝塚IC接続の「尼宝線」大改造が完了 IC渋滞ゼロ「効果絶大」の声
乗りものニュース
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
なぜ「ETCレーン」でバーがあがらない? “突破”しても良い!? 「正しい対処法」とは
くるまのニュース
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
高速道路を乗り降り自由!? 料金も半額以下に!? ETC周遊割「ドラ割」「速旅」「みち旅」って何? 使い方と注意点とは
VAGUE
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
50ccエンジンバイクの新車が国内から消える!! 二重規制で2025年6月に前倒しか?
バイクのニュース
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
ルクレール、スペインGPでレッドブルの復調を予想。これからは四つ巴の優勝争いが見られる?
motorsport.com 日本版
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
フェラーリのカリスマ、ルカ・ディ・モンテゼーモロが成し遂げたこと 【第10回】フェラーリへの愛
AUTOCAR JAPAN
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
脱「コの字」型ヘッドライト採用! [新型フォレスター]は新世代スバルSUVの旗手となるのか?
ベストカーWeb
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
FIAがスーパーライセンス規則を変更、17歳でF1参戦が可能に。注目されるアントネッリのF1プランへの影響
AUTOSPORT web
フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう
フェラーリの「ル・マン24時間」総合優勝はなんと10回! 跳ね馬の58年前の栄光の戦績を振り返りながら、2年連続優勝を祈りましょう
Auto Messe Web
「B+COM TALKワイヤーマイクペアユニット」はこれからインカムを始めるふたりにピッタリ!セットでお得に高性能をゲット!  
「B+COM TALKワイヤーマイクペアユニット」はこれからインカムを始めるふたりにピッタリ!セットでお得に高性能をゲット!  
モーサイ

みんなのコメント

6件
  • 以前イオンモール高岡で実際にみたけど、山岳仕様であればもう少し車高を上げても良い気がした。
    でも、装備も含めて通常よりかっこよかったです!
  • 「会場にてアンベールすることはできなかった。」

    なんだか記事のキャラクター考えると、アンベールって表現に違和感で軽く引き笑い。なにを気張って美化じみて。

    まあヨンクスタイル?って雑誌。きっとアフターパーツメーカーではない、カーメーカー系列のれっきとした企業の取材掲載ってことで背伸びしちゃったんだろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.0251.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

59.1565.0万円

中古車を検索
RAV4 Jの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.0251.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

59.1565.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村