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激走する中で緻密な計算……頭脳派ルクレール”ペレスサポート作戦”を説明「僕にとって重要なのは、ランキング2位になることだけだった」

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激走する中で緻密な計算……頭脳派ルクレール”ペレスサポート作戦”を説明「僕にとって重要なのは、ランキング2位になることだけだった」

 F1最終戦アブダビGPで2位に入ったフェラーリのシャルル・ルクレールは、レース終盤にレッドブルのセルジオ・ペレスをうまく使い、メルセデスからコンストラクターズランキング2位を奪い取ろうと画策した。この考えについてレース後、ルクレールが説明した。

 ルクレールはレース終盤、圧倒的リードを築いていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に次ぐ2番手を走っていた。そして残り2周というところでルクレールはチームに無線を飛ばし、3番手を走っていたペレスにスリップストリームを使わせ、手助けしようと提案した。

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 フェラーリはシーズン最終戦で、メルセデスとコンストラクターズランキング2位の座を激しく争う立場だった。レース前の段階でランキング2番手のメルセデスと3番手のフェラーリの差は4ポイント。レースの結果次第ではどちらに転んでもおかしくない状況だった。

 そしてレース終盤、2番手ルクレールの後方2.5秒のところに3番手ペレス、そしてその後方2.5秒にメルセデスのジョージ・ラッセルが続いていた。ただペレスには、レース中に他車との接触の責任があるとして、5秒のタイム加算ペナルティが科されていた。つまりそのままの順でフィニッシュすれば、ルクレール2位で18ポイント、ラッセル3位で15ポイント……しかももう1台のメルセデスのマシンであるルイス・ハミルトンが9位だったため2ポイント……1ポイントしか詰められず、コンストラクターズランキングでフェラーリが2番手になるのは不可能だった。

 そのためルクレールは、ペレスの順位を自身とラッセルの間に入れさせようとしたのだ。それが成功していればラッセルは4位となり12ポイント獲得に留まる。メルセデスから3ポイントを奪い取り、同点でシーズンを終えることができた。同点なら、シンガポールGPで1勝を挙げているフェラーリがランキング2位となるはずだったのだ。

 ルクレールはこれを、ドライブ中に計算。チームに戦略を提案したのだ。

「全ては、最後の数分間のことだった。チェコ(ペレス)には5秒のタイムペナルティがあったからね」

 ルクレールは、ペレスをサポートするという戦略についてそう説明した。

「僕らは、彼(ペレス)がジョージに5秒の差をつけてフィニッシュできるよう、彼を助けなければいけなかった。僕は、彼にDRSを使わせ、スリップストリームを使わせようとした。でも、残念ながらそれでは十分じゃなかったんだ」

「コンストラクターズランキング3位で終わったのは本当に残念だ。シーズン終盤、僕にとって重要だったのはそれ(ランキング2位になること)だけだったけど、それを達成することはできなかった」

 ルクレールは、スタート直後にフェルスタッペンにオーバーテイクを仕掛けるチャンスがあったが、攻略することはできず。結果的にはそこで勝負あった格好だ。

「当然優勝したいと思っていたが、僕らのペースが彼らに対して不足しているのは分かっていた」

「だから、1周目にマックスを抜けたとしても、その後3~4周のうちに抜き返されていただろう」

「だから最終的に、僕の唯一の目標は、メルセデスを倒すことだった。だから、タイヤの美味しいところを失いたくなかったし、マックスとのバトルでタイムを失うこともしたくなかった。でもまあ、楽しかったよ」

 一方でラッセルは、レースの最終盤にクリーンなバトルをしてくれたと、ルクレールを賞賛した。

「最後はチェコとの接戦だった。シャルル(ルクレール)が僕を押さえ込んでくると思ったけど、クリーンに戦ってくれた彼に敬意を表したい」

 そうラッセルは語った。

「2位というのは、ものすごい意味がある結果だ。ブリックワースとブラックリーのファクトリーでは、これを達成するために非常に多くの人が懸命に働いているんだ」

「本当に厳しいシーズンだった。今年は何度かチームの期待を裏切ってしまったからね。最後に一線を護ることができて、とても嬉しく思っている」

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