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MINI史上初の市販フルEV「MINI クーパー SE」生産開始。欧州販売価格も明らかに!【フランクフルトショー 2019】

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MINI史上初の市販フルEV「MINI クーパー SE」生産開始。欧州販売価格も明らかに!【フランクフルトショー 2019】

MINI Cooper SE

MINI クーパー SE

アウディの次世代バギーコンセプトに見る、EVとオフローダーの親和性【フランクフルトショー 2019】

英国現地の車両価格は邦貨375万円から

MINIは第68回フランクフルト・ショーで、ブランド初の市販フルEV「MINI クーパー SE」を出展した。

「MINI クーパー SE(英国名:MINI エレクトリック)」の生産は、2019年11月より英国オックスフォード工場でスタートする。その直後から世界各地に向けてデリバリーを開始する予定で、車両価格は英国で2万7900ポンド(約375万円)から、ドイツは3万2500ユーロ(387万円)からという設定。地域によっては補助金や減税制度を受けることができる。

今回のフランクフルト・ショーへの出展に際し、MINI クーパー SEはミュンヘンからフランクフルトまでの長距離ドライブを敢行した。

まずはBMWグループ本社のあるミュンヘン・ペトゥエルリンクでMINI クーパー SEに乗り込み、ナビゲーションの目的地に「フランクフルト・アム・マイン」を設定。途中、充電の残りを判断してシステムの推奨する充電スポットへ立ち寄るという方法を取った。道程はおよそ400kmである。

アウトバーン9に乗り約170km、ニュルンベルク付近でアウトバーン3へ分岐。その後、ダッシュボードのセンター位置に据えられたオンボードモニターが表示した“最適な充電スポット”、3号線上の急速充電ステーションで充電を行った。バッテリーはほぼ空の状態だったが、80%まで充電するのに35分かからなかったという。

今回のデモンストレーション走行で自ら運転を担当したプロジェクト・マネージャーのエレナ・エーダーは説明する。「都市における機動性は、MINI クーパー SEにとっての大きな強みです。でも、電気で走る楽しさは短距離に限ったものではありません。MINI クーパー SEは最大50kWまでの急速DC充電にも対応しているので長旅にも不足はありません。ランチを楽しんでいる間に充電が完了してしまいますから」

一度の充電で走れる距離は約270km

MINI クーパー SEは、エネルギー容量32.6kWhのリチウムイオンバッテリーを12個のモジュールユニットとしてフロアへT字型にレイアウトする。システム最高出力は184hp、システム最大トルクは270Nmで、0-100km/h加速は7.3秒。1回のフル充電で235~270kmの距離を走ることができる。最高速はリミッターで150km/hに制限した。

回生ブレーキの強度は2段階に設定可能で、いわゆる“ワンペダルドライブ”も行える。前軸にウエイトが偏りがちだった内燃機モデルと比較すると各アクスルの重量配分がよくなり、かつフロア搭載のバッテリーがもたらす低重心化の恩恵も手伝って、機動性はさらに向上したと謳われる。ちなみに内燃機を積んだMINI クーパー Sと比較して、重心高は少なくとも30mm低くなっているという。

バッテリーは前席下から後席下までのフロア下に深く配置しているため、スペースへの侵食もない。荷室の使い勝手は内燃機モデルの3ドアと変わらず、通常状態で211リットル、後席を倒せば731リットルの容量を確保した。高圧バッテリーをフロアに搭載しているため、十分なグラウンドクリアランスを確保する必要から車高が約18mm上がっているが、それ以外に既存の3ドアモデルとさほど使い勝手やサイズ感に違いはない。

万一の衝突に備えて、パワープラント系は強化されたクロスメンバーで、バッテリーも高剛性のケースにより保護。様々な補強部品を含めてもなお、車両重量は内燃機の3ドアモデル(AT)と比較してプラス145kgの1365kgに抑えたという。

MINI クーパー SEは3ドアボディのみの設定で、アセンブリーは英国オックスフォード工場、ドライブトレインの生産はディンゴルフィンおよびランツフート工場で行う。

MINIは2018年のNYショーで、狭いエンジンコンパートメントに電気パワープラントを詰め込んだワンオフのクラシック・ミニを公開して話題を呼んだ。NYの街を走ったたった1台の小さなEVから1年。クラシック・ミニが生まれて60年。EV MINIの量産がいよいよ始まる。愛らしい小型ハッチバックがモーター音を響かせて街じゅうを走り始めれば、クルマの世界がきっと変わる。かつてクラシック・ミニがそうしたように。サー・アレック・イシゴニスも空の上で笑っているかもしれない。

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