最後の純スバル製サンバー
軽ワンボックスバン/軽トラックの代表的車種であったスバル・サンバーと言えば、現在ではダイハツ・ハイゼットのOEM車種となってしまったが、かつてはその独特の存在感でファンを魅了したものであった。サンバーの登場時には、軽自動車におけるキャブオーバー・タイプのバン/トラックの存在はまだ黎明期であり、ジャンル自体を確立したのがサンバーであると言っても間違いではないだろう。
プラ板の箱組みでこのボディは作れる!アオシマ製プラモ「TT2型サンバー」をディアスに改造・後編【モデルカーズ】
【画像31枚】見事完成したディアスとその制作過程を見る!
初代サンバーの発売は1961年のこと、まずトラックのみが世に送り出された。その3年前に登場していたスバル360のコンポーネンツ(リアエンジン・レイアウトやサスペンション)をそのまま利用し、キャブオーバー型トラックとして開発された訳だが、この設計の利点は、荷重バランスや乗り心地の良さ・積み荷へのショックの少なさを実現できることにあった。
7ヶ月後にはライトバンを追加、1966年にはモデルチェンジで二代目へと生まれ変わる。以後のモデルチェンジでも、RR、四輪独立懸架、キャブオーバー・スタイルという特徴が連綿と受け継がれていったのはご存じの通りだ。続く三代目(1973-1982年)ではモデルライフ中様々な変更を受けたが、それらは軽自動車規格の変化に応じたものでもあった。
三代目最大の特徴はエンジンを空冷から水冷へと変更したことであったが、1976年には軽自動車規格の改定(排気量が360ccから550ccに、またボディ寸法枠も拡大)を受け、サンバー5へと進化。エンジンは2サイクルから4サイクルに変更され、排気量も490ccにアップした。ボディ自体は従来通りだったため、1977年には車体を寸法枠いっぱいまで拡大したサンバー550を発売、エンジンも排気量を544ccに拡大した。1980年には4WDモデルも追加している。
1982-1990年の四代目では、デビュー当初バンにサンバートライの名称が与えられたが、マイチェンでこの名はハイルーフ上級モデルのみを指すことに修正。またこのマイチェンではフルタイム4WDが追加されている。続く五代目(1990-1999年)では、さらなる軽規格改定にあわせて排気量を660ccに拡大。さらにスーパーチャージャー付きエンジン搭載車がラインナップに加わったほか、サンバートライがサンバーディアスへと名称を改めている。
最後のスバル自社製サンバーを締めくくるWRブルーリミテッド
本題の六代目は1999年2月に発売された。最大の特徴はボディサイズが拡大されたこと(前年の軽自動車規格改定に合わせたもの)だが、メカニズムは大半を先代から継承。ラインナップはトラックとバン、そしてバンをベースに乗用ユースとしたディアスの3本柱が基本だった。以後の変化などに簡単ながら触れていくと、まず1999年にはディアスワゴン・クラシックを追加。これは、先代から存在していたレトロ調フロントマスクを持つバージョンの後継モデルである。翌年12月には電動モデルのサンバーEVも発売された。
2001年に環境性能向上などの改良がおこなわれた後、2002年9月にはマイナーチェンジを実施。フロントはバンパーが縦に厚くなり、その分ヘッドライトが上方へ移動している。翌年の一部改良でディアスはディアスワゴンに統合されたが、2005年11月のマイナーチェンジで再びラインナップ。このマイチェンではバンパーやグリルの形状が変更されたほか、環境対応車のVBクリーン(バン)とTBクリーン(トラック)も発売された。
細かな変更が数回おこなわれたのち、2009年9月にはまたもマイナーチェンジを実施。フロントフェイスが立体感を増したほか、バンにスーパーチャージャー車が復活している。2011年7月には、サンバー発売50周年記念特別仕様車としてWR BLUE LIMITED(WRブルーリミテッド)を限定1000台発売。トラック(TC)とバン(ディアス)をベースに、専用色WRブルー・マイカや専用ブラック・シート(イエロー・ステッチ)などを装備したモデルであった。
これが最後の花道であったかのように、翌2012年2月いっぱいで六代目サンバーは生産を終了。4月にはダイハツからのOEM版であるサンバーが登場したことで、この六代目が最後のスバル自社生産によるサンバーとなったのである。
さて、ここでお見せしているのは、六代目サンバーのバン(ディアス)を1/24スケールで再現したプラモデル作品である。元々サンバーのプラモデル化自体とても少なく、きちんとした1/24スケール・モデルとしては、アオシマの三代目ハイルーフバン4WD(旧イマイ金型)と、同じアオシマの六代目トラックがあるのみである。この作品は、アオシマのトラックをベースにボディを改造し、ディアスへと仕立てたものだ。
仕様としては2011年の特別仕様車WRリミテッドをモチーフとしており、スバリスト感涙の作品と言えるのではないかと思われるが、単に六代目サンバー・バンの再現としても、カーモデラー必見の作品と言えるだろう。制作過程の写真に添えたキャプションや、追って公開する後編の記事をじっくりとお読みいただきたい。
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みんなのコメント
トランクションのかかり方がRRなだけに他には無い乗り味でしたね。雪道も強かったなぁ