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ハンドルを握っても悪くない──新型レクサスLM試乗記(前編)

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ハンドルを握っても悪くない──新型レクサスLM試乗記(前編)

レクサスの新型「LM」の魅力は後席だけじゃない! 前編ではハンドルを握った小川フミオが早速リポートする。

注目の的

時代はすっかり変わった──新型ベントレー・ベンテイガEWB試乗記

レクサスが2023年10月に発表したラグジュアリーMPV(マルチパーパスビークル)「LM」に、2024年1月にさっそく試乗した。存在は知られているけれど、路上を走っているモデルはまだごくわずか。おかげで注目の的である。

実際、レクサスLMは目立つ。「スピンドルボディ」と名づけられたグリルとフロントパネルが合体したデザインテーマが与えられていて、それが遠目からでも新しさをしっかり伝えてくれる。

試乗したモデルはLM500h“EXECUTIVE”。5125mmの全長、1955mmの全高のボディを3000mmのホイールベースに載せた車体。そこに2.4リッター直列4気筒ターボハイブリッドユニットと全輪駆動システムが搭載されている。

今回のLM500h“EXECUTIVE”は、前席と後席のあいだにぶ厚いパーティションを設けたショファードリブン仕様のモノグレード。これしか販売されていない。だけれど、ショファードリブンだろうと、操縦した印象はけっして悪くないのだ。

大昔のリムジンといえば、ドライバーシートには屋根すらなかったものだ。そこで革張りシート。雇用主はシルクとかモケット張りのキャビンでぬくぬくとしていた。

LM500h“EXECUTIVE”の場合、 “マルチパーパスビークル”とメーカーが言うぐらいで、こののち、3列シートのモデルの予定もあるとか。その噂が説得力を持つぐらい、ドライバーズシートの居心地だって良好だ。

走りの良さに感心ドライブフィールは、意外なほど気持ちよい。発進から追いこし加速まで、モーターのアシストを得られるエンジンは、力強さを感じさせてくれ、普通の使いかたならモタつきを感じることはないだろう。

しかもエンジンは音色をうまくチューニングしていて、回転があがっても、耳障りともいえる高音成分が増えることもなく、むしろ高まる音が、ドライブしている私の“ヤル気”を高めてくれるのだ。

操舵感はナチュラル。レーンチェンジも車体の反応がいいし、かといって、直線走行時に反応がよすぎて緊張することもない。カーブを曲がるときだって、期待以上に安定。車体のロールは抑えられているし、アクセルペダルの踏み込み量に対して適切なトルクが出るので、むしろカーブが連続する道が気持ちよいぐらい。

最大の感心は、サスペンションシステムの制御。アクセルペダルの雑なオンとオフに対しても、車体の不快な揺れをするのがうまく抑えられている。レクサスの技術者が有する腕前に感心した。

車体は先述のとおり余裕あるサイズだが、取りまわし性はよい。車体の大きさがつかみやすいのと、センサーやカメラが手助けしてくれる。たとえば街中にあるコインパーキングの跳ね上げ板のところでは「ピピッ!」と、注意してくれるので、ホイールをこすることもない。

もうひとつ、クルマとしての出来のよさは、ボディパネルの作りこみにある。複雑な三次曲面を使っていて、直線的なエッジはないけれど、躍動感とそれなりの高級感がかもし出されているのだ。

最近のトヨタとレクサスは、「アルファード」「ヴェルファイア」しかり、「クラウン」しかり、「センチュリー」しかり、後席の居住性のよさを強調したモデルが多くなっているように思う。レクサスLMはいまのところ、広さという点においては頂点に位置するモデルだ。2000万円の価格が払えるひとには、買う価値があるクルマといえる。

後編ではリヤシートの居住性を中心にリポートしたい。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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