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フェラーリ250GT SWBを現代に RMLショートホイールベースへ試乗 ベースは550 前編

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フェラーリ250GT SWBを現代に RMLショートホイールベースへ試乗 ベースは550 前編

550マラネロがベースの250GT SWB

今回ご紹介するのは、RML社が開発を進める、ショートホイールベースというモデル名のクーペ。ひとことでご紹介するなら、1960年代初頭にフェラーリが販売した250GT SWBを、現代技術で再現したクルマになる。

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クラシカルなボディの内側にあるのは、フェラーリ550マラネロの基本構造。フロントに収まるエンジンは、フェラーリ謹製の5.5L V型12気筒だが、この開発にフェラーリ側は無関与だ。

アルファホリックス社のGTA-Rのような、レストモッドとは異なる。ルーフSCRのように、964世代のポルシェ911風カーボンファイバー・ボディをまとい、オリジナル・シャシーの上に成り立っているわけでもない。

RML社は、1996年に発売された550マラネロのエンジンと駆動系、サスペンションをベースに、最新技術を融合。クラシカルなスタイリングを持つ、2シータークーペを創出した。

同社のCEO、マイケル・マロック氏の言葉を借りるなら、「自動車の黄金期から誕生した、ルックスとサウンド、フィーリングも素晴らしい、グランドツアラー」だ。

RMLという会社の名前は、初耳かもしれない。英国中部、ノーサンプトンシャー州に拠点を置くモータースポーツ・エンジニアリング企業で、創業者は先出のマイケル・マロック氏。彼の父は、元F1ドライバーのレイ・マロック氏となる。

日産のデルタウィングにも関与したRML

RML社は、過激なアストン マーティン・ヴァルカンを公道走行可能な状態にするため、改良を施した経験を持つ。トーネード戦闘機を、民生機に改造する作業に近かったかもしれない。

2012年に日産がル・マン24時間レースへ挑んだ、デルタウィングというレーシングカー用エンジンを開発した過去もある。さらに遡れば、グループCマシンの開発やツーリングカーレースのワークスチーム運営など、モータースポーツでの経験は多彩だ。

英国軍とは、軍用車に関する契約を結んでいる。とある中国企業からは、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを7分台で走れる純EVの開発依頼を受けたという。直近の活動で注目するなら、新しいロータス・エミーラのGT4マシン開発だろう。

RML社の手にかかれば、このショートホイールベースの設計など難しくないのかもしれない。一般的な自動車メーカーより、優れた技術力を有するといっても過言ではない。

このショートホイールベースは、少量生産の超高級モデルとして、耐久性などのテストも受けている。ナンバーを取得し、堂々と公道を走れるようにするために。

今回試乗したのはロンドンの北にある、ミルブルック自動車試験場のテストコースだ。マロックの話では、シャシーのセッティングに関しては、80%から85%の完成度にあるという。

流麗なカーボン・ボディと美しい車内

流麗なスタイリングは、ほぼ完成した状態。その存在感には、レプリカのようなクルマに否定的な考えを持つ人でも、思わず惹き込まれてしまうはず。

イタリアのコーチビルダー、スカリエッティ社が手掛けたオリジナルデザインは、カーボンファイバーで再現されている。グラマラスなカーブは、無意識のうちに手で撫でたくなってしまう。

4本出しマフラーの上部で寸分の違いなく並んだテールライトなど、ディティールの作り込みも見事。ワイヤーホイールを模した18インチ・アルミホイールのデザインは、賛否が分かれそうだが、仕上げは高い水準にある。

クラシカルなスタイリングと、モダンな大径ホイールに扁平タイヤという組み合わせは、あまり相性が良くないようだ。近年のレストモッド事例を見ても、そう感じる。

全長4500mm、全幅1935mmあるフェラーリ550マラネロをベースとするだけあって、ショートホイールベースは不自然に大きく見える。しかし、クルマ好きなら運転してみたいと思わせるオーラに不足はない。

ドアを開くと、柔らかいレザーとアルカンターラで仕立てられたインテリアが迎えてくれる。マット仕上げのアルミニウム・パーツが美しい。車内空間にはゆとりがあり、頭上空間も充分。カップホルダーも用意されている。

エアコンが付いているから、夏場でも快適。ショートホイールベースは、現代のグランドツアラーとしての能力をしっかり備えている。

この続きは後編にて。

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