599台の限定生産モデル
フェラーリの超高級モデル「イーコナ(Icona)」シリーズの最新作、デイトナSP3は、モータースポーツの歴史に名を刻んだレーシングカーにオマージュを捧げる限定生産モデルである。
【画像】フェラーリの超高級シリーズ最新作、デイトナSP3【フェラーリの現行量産モデルと写真で比較】 全140枚
1967年のデイトナ24時間レースで、フェラーリが330 P3/4、330 P4、412 Pでワンツー・スリーフィニッシュを達成したことにちなんで名づけられた。この伝説的なレースは、「グローズドホイール・レースの黄金時代、何世代ものエンジニアとデザイナーの不朽の基点」と表現されている。
デイトナSP3は599台のみ製造予定で、価格は税込みで200万ユーロ(約2億8000万円)とされている。SP1とSP2を所有するオーナーが優先され、2022年後半に納車が開始される予定だ。
フロントガラスがないために特定の地域では公道走行ができないSP1/SP2とは異なり、SP3はどの地域でも公道走行が可能だという。
自然吸気V12のMRスーパーカー
デイトナSP3は、6.5L自然吸気V12エンジンを搭載し、最高出力840psと最大トルク71kg-mを発揮。これまでの非電動モデルでは最もパワフルなフェラーリとなった。また、V12エンジンをミドマウントする市販モデルは、ラ・フェラーリ以来である。
812コンペティツィオーネのエンジンをベースに、吸排気系の変更、軽量チタン製コンロッド、低摩擦のピストンピン、軽量クランクシャフトなどさまざまな改良が加えられている。トランスミッションは7速AT。
V12は、9500rpmのレッドラインまで「急速に上昇するトルク曲線」を描き、0-100km/h加速2.85秒、最高速度340km/hと、フェラーリの公道モデルとして史上最速のタイムを記録する。
フェラーリの歴史を体現するデザイン
デイトナSP3は、フェラーリの歴史的モデルと現行モデルの要素を融合させ、エアロダイナミクスを最適化した特徴的なデザインとなっている。
例えば、ラップアラウンド型フロントガラスはP3/4を、「ダブルクレスト」のフロントウイングは512 S、712 Can-Am、312 Pなどのスポーツプロトタイプを彷彿とさせる。また、ヘッドライト上部の可動式パネルは、かつてスーパーカーで人気を博したポップアップ式ヘッドライトへのオマージュとなっている。
サイドミラーはフロントフェンダーに設置され、空気の流れと視認性を向上させている。また、バタフライドアに組み込まれたエアボックスは、サイドに設置されたラジエーターに空気を送るものだ。
リアでは、ユニークな「ブレード」の積み重ねによって、現行モデルとの差別化を図っている。これは、「未来的であると同時に、フェラーリのDNAに由来する特徴的な外観」であるという。
圧倒的な出力重量比 重量配分も最適化
レトロフューチャー的なデザインはインテリアでも同様で、過去のレーシングカーをモチーフにしながらも、現代のグランドツアラーに匹敵する洗練性を目指している。全高1142mmと非常に低く、ドライバーとパッセンジャーは他のどんなフェラーリよりも低い位置に着座することになる。
シェル、シャシー、ボディワークの一部に軽量な複合素材を使用したデイトナSP3の乾燥重量はわずか1485kgで、1トンあたり565psというパワーウエイトレシオを実現しているほか、ミドエンジン・レイアウトにより前後重量配分も最適化されている。
また、ピレリPゼロ・コルサはデイトナSP3専用に開発されたタイヤで、グリップの低い状況での安定性を高めている。さらに、ハードコーナリング時にブレーキを作動させてヨーアングルを制御する「フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)」も搭載している。
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みんなのコメント
写真から推察するに、グッドウッドのフェスティバル オブ スピードかと思いますが。
フェラーリの最新モデルが、いつ・どこで、公開されたかも重要な情報だと思います。