現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > とりあえずSUV化ってあり? いま既存車種に「派生SUV」の追加が流行るワケ

ここから本文です

とりあえずSUV化ってあり? いま既存車種に「派生SUV」の追加が流行るワケ

掲載 更新 3
とりあえずSUV化ってあり? いま既存車種に「派生SUV」の追加が流行るワケ

 この記事をまとめると

■今あるプラットフォームなどを流用するのが新型SUVの設計では定石

利点だった「荷室」や「後席」が狭い! 「本末転倒」感のあるデザイン優先の「SUV」が続々登場するワケ

■歴史のあるブランド名を流用することでユーザーを取り込みやすい

■今後シビックなどのクロスオーバーモデルが出る可能性が0ではないかもしれない

 世はSUVの一大ブーム! 派生SUVたちは生き残れるのか?

 言うまでもなくクロスオーバーSUVはブームから定番そして主役へと、自動車市場の中で存在感を増し続けている。そしてSUVの新潮流といえるのが、既存モデルにSUVを追加するカタチでのラインアップ拡充だ。

 トヨタでいえば、プリウスとC-HRはプラットフォームやパワートレインといったアーキテクチャ的には共通しているが、名前もスタイルもまったく違うモデルとして開発している。このように開発資産をうまく利用して新車種を生み出すのが、SUVムーブメントの典型的なパターンだった。

 それが、いまでは変わり始めているというか、新しい流れが生まれてきた。ヤリスクロス、カローラクロスなど既存モデルの名前を冠した新しいSUVが登場してきている。こうしたモデルは外観イメージこそ既存モデルを受け継いでいるが、外観スタイルなどは完全に新規設計となっている。そこまで手間をかけるのであれば別車種として開発してもいいような気もするが、そうしないのが今のトレンドだ。

 一方で、ボディはそのままに車高アップやフェンダーモールなどの追加によってSUVテイストの新グレードを生み出すというケースもある。最近出たばかりの日産ノートオーテッククロスオーバーは、そうしたパターンの典型で、最低地上高を25mm高くするなどSUV的なシャシーに仕上げている。似たようなパターンは、ホンダにもある。フィットやフリードにSUVテイストの「クロスター」シリーズを用意しているのがそれだ。

 ヤリスクロスやカローラクロスのような展開については、輸入車でいえばミニクロスオーバーも似ている部分もあるが、これらは車種名そのものが持っている知名度を活かした商品企画といえる。カローラという、それだけでブランドとして認識されているほどのビッグネームを活かすことは、信頼性や安心感といった点で完全新規のニューモデルにはない部分を持つ。また、相乗効果によって、カローラ全体のブランディングとして考えたときにもメリットが大きい。

 ディテール変更で「それっぽく」するのも意外と人気?

 一方、ノートオーテッククロスオーバーやフィットクロスターのように、内外装は基本的にベースモデルと共通で、ディテールによってSUVテイストを演出する商品企画には、最小限のコストで、バリエーションを増やすというメリットがある。

 いずれにしても、SUVがマーケットの主役となっていく中で、そうしたテイストを求めるユーザーに対応することは必須となっている。それが、既存モデルにSUVバリエーションを増やしていく背景にある。

 そのアプローチとして、新型車に既存モデルの名前をつけることで知名度を確保するという手法と、既存モデルのメカニズムを最大限に利用することでコストを抑えてSUVニーズに応えるという手法が、それぞれ増えているというわけだ。

 こうした流れはしばらく変わることはないだろう。噂になっているようにトヨタ・クラウンにSUVバージョンが出てきても市場トレンド的にはまったくおかしくない。

 ただし、トヨタのバリエーション展開を見ていると、カローラにしろヤリスにしろ従来からの流れを受けたモデルは用意した上で、SUVを追加するという方法をとっている。もしクラウンにSUVが登場するとしても、同じような商品展開にするであろうと予想できる。

 そして、日産やホンダのような既存モデルの化粧直し的なSUVの追加も増えていくことだろう。

 ホンダ・シビックにクロスターを追加する計画が進んでいてもおかしくない。スズキ・スペーシア ギアが市場で評価されていることを考えると、N-BOXクロスターのようなモデルは、今すぐに出て来ても不思議ではない。

 その意味では、仮に日産がセレナクロスオーバーを出してきても驚くことはないだろう。さすがにフェアレディZにクロスオーバー仕様が出てくることはあり得ないようにも思えるが、もともとZが持っているライトなスポーツカーというイメージや、かつてサファリラリーで活躍したというヘリテージを考えると、車高を上げたフェアレディZというのはじつはアリなのかもしれない。

こんな記事も読まれています

大型トラックの屋根にある「謎の小部屋」 内部はどうなってる? 何がある? 使い方は? 驚きの空間、利用者の声いかに
大型トラックの屋根にある「謎の小部屋」 内部はどうなってる? 何がある? 使い方は? 驚きの空間、利用者の声いかに
くるまのニュース
[15秒でわかる]MINI EVハッチバック「Favoured Trim」…爽やか
[15秒でわかる]MINI EVハッチバック「Favoured Trim」…爽やか
レスポンス
お金持ちがこぞって買うのも納得! 新型レクサスLMに乗ったらライバルなんて存在しないことがわかった
お金持ちがこぞって買うのも納得! 新型レクサスLMに乗ったらライバルなんて存在しないことがわかった
WEB CARTOP
自工会、取引適正化の「自主行動計画」改訂 原材料とエネルギー高騰分は全額転嫁へ 下請法違反の具体例も
自工会、取引適正化の「自主行動計画」改訂 原材料とエネルギー高騰分は全額転嫁へ 下請法違反の具体例も
日刊自動車新聞
【クラシック オブ ザ デイ】最もホットなメルセデスW124とは「500E」ではなく15台限定の「メルセデス E60 AMGリミテッド」だ!
【クラシック オブ ザ デイ】最もホットなメルセデスW124とは「500E」ではなく15台限定の「メルセデス E60 AMGリミテッド」だ!
AutoBild Japan
15年ぶりに「インテグラ」復活!? 「スポーティ“ハッチバック”」の実車展示に「好き」の声多し! 6速MTもある名車、米国登場の反響は?
15年ぶりに「インテグラ」復活!? 「スポーティ“ハッチバック”」の実車展示に「好き」の声多し! 6速MTもある名車、米国登場の反響は?
くるまのニュース
GRヤリス×GR-DAT公道試乗レポート! 気になる改良ポイントは?
GRヤリス×GR-DAT公道試乗レポート! 気になる改良ポイントは?
レスポンス
平均年収約458万円… 1800万円の「レクサスの最上級SUV」は買えないのでしょうか? 4人だけが乗れる「LX EXECUTIVE」を愛車するために必要な年収とは
平均年収約458万円… 1800万円の「レクサスの最上級SUV」は買えないのでしょうか? 4人だけが乗れる「LX EXECUTIVE」を愛車するために必要な年収とは
VAGUE
ソフトタイヤだけの使用に限定しても、オーバーテイクは増やせない……ピレリ、”抜けない”モナコ対策に白旗「我々にできることはあまりない」
ソフトタイヤだけの使用に限定しても、オーバーテイクは増やせない……ピレリ、”抜けない”モナコ対策に白旗「我々にできることはあまりない」
motorsport.com 日本版
横須賀に「新スマートIC」計画進行中! 三浦半島がもっと便利に!? 横浜横須賀道路「横須賀PA」直結工事はいつ始まるのか
横須賀に「新スマートIC」計画進行中! 三浦半島がもっと便利に!? 横浜横須賀道路「横須賀PA」直結工事はいつ始まるのか
くるまのニュース
URBAN DRIVESTYLE「Unimoke MK Surf」 サーフボードスタンドを備えた限定モデル登場
URBAN DRIVESTYLE「Unimoke MK Surf」 サーフボードスタンドを備えた限定モデル登場
バイクのニュース
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]「低予算でスピーカーだけを交換」or「お得にデッドニングまでを実行」!
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]「低予算でスピーカーだけを交換」or「お得にデッドニングまでを実行」!
レスポンス
マツダ アイコニックSP【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
マツダ アイコニックSP【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新アクセサリー通信】スタイリッシュなだけでなくハンドリングが向上するヴェゼル用18inアルミ登場
【最新アクセサリー通信】スタイリッシュなだけでなくハンドリングが向上するヴェゼル用18inアルミ登場
カー・アンド・ドライバー
オジエが白熱首位争いでリード拡大。勝田はマシントラブルでデイリタイアに/WRCイタリアデイ2
オジエが白熱首位争いでリード拡大。勝田はマシントラブルでデイリタイアに/WRCイタリアデイ2
AUTOSPORT web
スズキが軽SUV「ハスラー」の「クーペ仕様」を提案! 悪路も走れる「スポーツカー」に変身! 斬新モデル「ハスラークーペ」登場に期待大
スズキが軽SUV「ハスラー」の「クーペ仕様」を提案! 悪路も走れる「スポーツカー」に変身! 斬新モデル「ハスラークーペ」登場に期待大
くるまのニュース
「ピーポー」「ウーウー」「カンカンカン」違いを知らないとヤバい。消防車・救急車・パトカーなどサイレンの使い分け。
「ピーポー」「ウーウー」「カンカンカン」違いを知らないとヤバい。消防車・救急車・パトカーなどサイレンの使い分け。
月刊自家用車WEB
【クルマ持っとく? いらない?】シェアカーとマイカー、どちらがおトクなのか? 見極めポイントはココ!
【クルマ持っとく? いらない?】シェアカーとマイカー、どちらがおトクなのか? 見極めポイントはココ!
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

3件
  • フェアレディーZのサファリラリー仕様は、赤と黒の
    カラーリングに大径のフォグランプを装着されカッコ
    良かった。
    田宮からプラモデルが販売されてたと思う。
  • 消費者の購入候補の土俵に入るためには仕方ないのでしょうね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.2302.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

108.0418.0万円

中古車を検索
C-HRの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.2302.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

108.0418.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村