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マセラティ カムシンは、ガンディーニがデザインした超ウエッジシェイプでイメージを刷新【スーパーカークロニクル/018】

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マセラティ カムシンは、ガンディーニがデザインした超ウエッジシェイプでイメージを刷新【スーパーカークロニクル/018】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、マセラティ カムシンだ。

マセラティ カムシン(MASERATI KHAMSIN:1973-1982)
スポーツカーはもちろんのこと、ほかのジャンルのクルマでも2座モデルの販売は難しい。高級スポーツカー メーカーの老舗であるマセラティもその例に漏れず、ギブリの後継車として1973年のパリ モーターショーで発表された「カムシン」は、2+2の高級スポーツクーペに生まれ変わった。その車名はマセラティ伝統の「風」シリーズのひとつで、エジプトの砂漠地帯に吹き荒れる熱く激しい季節風に由来する。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

カムシンの試作車は1972年のトリノ モーターショーでベルトーネのブースに展示されたように、そのデザインはそれまでのジョルジェット・ジウジアーロではなく、ベルトーネに在籍していた鬼才マルチェロ・ガンディーニが手がけた。

ウエッジシェイプのスタイリングは共通だが、ギブリのような優雅なイメージではなく、エッジの効いたシャープなものに一新された。デザイン上の特徴としては、運転席側にオフセットしたボンネット上の横長アウトレット(したがって左右対称ではない)と、後方視界を拡大するガラス製のリアパネルをテールランプの間に採用したことだった。

駆動系はギブリから継承したコンベンショナルなFR方式を採用した。ホイールベースはギブリと同じ2550mmだったが、全長を190mm短縮して前後のオーバーハングを切り詰め、慣性重量低減を図って運動性能の向上を目指している。

フロントに搭載されたパワーユニットは、ギブリSSと同じ5Lの90度V8 DOHCで、最高出力は320ps、最大トルクは49.0kgmを発生した。とくに大排気量エンジンならではの49.0kgmという大トルクが持ち味で、車両重量は1700kgと当時のスポーツカーとしては重めの車体だが、0→100km/h加速は7.3秒、最高速は275km/hというパフォーマンスを発揮した。

当時のマセラティはシトロエンの傘下にあり、同社が得意とするユニークな高圧油圧システムを、ブレーキ/クラッチ/パワーステアリング/リトラクタブル式ヘッドランプなどの作動に使用していた。それゆえ、このシステムの不具合が多発し、これがカムシンのネックになってしまった。さらに、第1次オイルショックの影響も受け、約430台で生産を終了した。

マセラティ カムシン 主要諸元


●全長×全幅×全高:4400×1800×1140mm
●ホイールベース:2550mm
●車両重量:1700kg
●エンジン種類:90度V8 DOHC
●総排気量:4930cc
●最高出力:320ps/5500rpm
●最大トルク:49.0kgm/4000rpm
●燃料・タンク容量:有鉛ハイオク・90L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FR
●タイヤサイズ:215/70VR15

[ アルバム : マセラティ カムシン はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • 今思えば、マセラッティメラクを買っておけば良かった
  • スーパーカーブームの頃、雑誌の写真くらいしか情報が無かったんだけど、カムシンとウラッコの違いがよくわからずボンネットのスリットの違いでなんとか見分けていた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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