マツダ フレア 「容積型を担うマツダの軽自動車」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
4
燃費
3
価格
3

容積型を担うマツダの軽自動車

2022.6.24

年式
2017年3月〜モデル
総評
一世を風靡したワゴンRの最新モデルがフレアとしてマツダで購入できる。OEMの良さは本家で培われた信頼と実績を、自社ブランド(フレアではマツダ)がまとめて得られることにある。OEM元(スズキ)にしても台数が確保できることから台あたりの開発費用の早期回収にもつながる。薄利多売が生命線ともいわれる軽自動車では、確固たるモデルであればこうして生きながらえるのだ。
満足している点
信頼のブランドであるワゴンRがベースであること。これに尽きる。ワゴンRはスズキの屋台骨でもあるため、プラットフォームからしっかりと作り込まれている。よって、軽くて乗り心地が良い。また、マイルドハイブリッドシステムによるアシストは低回転域、とくに多人数乗車や坂道での発進時にゆとりを感じる。高速道路では優れた燃費性能もさることながら直進安定性も高く安心できる。
不満な点
ワゴンRがスティングレーとして展開するターボ車がフレアには存在しない。強いてあげるならこの点だ。ここに納得がいかないのであれば本家であるスズキのディーラーへ、となる。また、価格が重要視される御時世に、せっかく標準装着している先進安全技術のレスオプション(▲93,500円)がフレアでも選択できることに、やはり疑問を感じる。得られる安全は価格以上だからだ。
デザイン

3

スズキの大ヒットモデル「ワゴンR」のOEM車両として販売される。専用デザインはフレアクロスオーバー同様に前後やステアリングセンターのマツダエンブレム程度だ。車内ではセンターメーターと大きなディスプレイが目立つ。シフトノブはダッシュパネルからノブを長く伸ばし操作性を高めた。Aピラー部分にはガラス面積を大きくとった三角窓を配置して右左折時の死角減少に貢献した。
走行性能

3

搭載エンジンは0.66Lに小型電動モーター(2.6PS/4.1kgf・m)を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムだ。「XS」グレードはスポーツ色を強めたエアロ形状のバンパーや2段分割式ヘッドライトなと差別化が図られているがパワートレーンは同一。車両重量は軽くFFで770kgから、4WDで820kgだ。49PS/5.9kgf・mながら電動モーターのアシストもあり走りは軽快だ。
乗り心地

4

ベースであるワゴンRのプラットフォームは軽量かつ高剛性を誇るハーテクト技術を採用する。フレアも同じプラットフォームだ。路面からの衝撃を、取り付け剛性を高めた前後サスペンションでいなすため、軽いのに乗り心地が良い。前席、後席とも同じだ。利点はさらにあり、万が一の衝突時にも衝撃を効果的に前後左右に分散するため、乗員保護性能が高められる。
積載性

4

従来の軽自動車から車内空間を使いやすくするために生まれたのが初代のワゴンRだ。現行型もそれを受け継いでいるからフレアも同じ。室内長2450mmは軽ワゴンモデルで最長。室内高も1265mmあるので頭上にもゆとりがある。ラゲッジルームも使いやすい。開口幅は1165mm、開口高805mmと高さ方向ではコンパクトクラス並だ。後席を倒せばラゲッジルームはフラットなフロアになる。
燃費

3

WLTC値で25.2km/L(4WDは24.2km/L)とクラス平均の値だ。ただ実際の試乗では、数値が交通状況に左右されないことがわかった。軽さとともに、CVTの制御が優秀でアクセル操作に対してスッと車体が加速する、そんな印象を強く抱いた。全高は1650mmと高めだが、高速道路モード値も25.4(同24.5)km/Lと走行抵抗が増えるにも関わらず良好な値を示す。
価格

3

「XG」グレードのFFモデルが1,280,400円、4WDモデルが1,403,600円の設定。2段分割式ヘッドライトやエアロ形状のバンパーなどを装備する「XS」グレードは1,421,200円と1,544,400円。XSではヘッドライトがLEDとなる。これは夜間の安全性向上という意味で注目したい。またフロントドアがUV&IRカットにグレードアップされる点も大きな相違点だ。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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