マツダ CX-5 「完成度が高まった後期モデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
4
燃費
4
価格
4

完成度が高まった後期モデル

2022.8.23

年式
2017年2月〜モデル
総評
ディーゼルの魅力を知ったら、国産のこのクラスではCX-5しか選択肢がありません。そういう意味で唯一無二の存在といっていいのではないでしょうか。今後は「CX-60」の登場により、上をフォローするCX-60に対してCX-5はよりコストパフォーマンスを追及する存在に代わっていくのかもしれません。
満足している点
エレガントで都会的なデザイン。ディーゼルエンジンが選べること(現時点では国産ライバルには設定がない)。そして装備の充実度と価格のバランスを考えればコストパフォーマンスが高いこと。オススメはレザーシートまで標準採用の「XD L Package」で、ディーゼルエンジンと上級装備がそろったうえでの352万円は超割安だと思います。
不満な点
ディーゼルエンジンは“ちょい乗り”を繰り返すとススがたまって大変なことになる……と言われがちで、たしかに初代CX-5にはその傾向があったことは否めません。しかしフルモデルチェンジ後のCX-5で“よくない乗り方”をしている筆者の愛車はまるで問題なし。改良を重ねて、かなり改善されているようですね。ちなみに90%以上が近所ばかりの街乗りとしている筆者の愛車の燃費は12km/Lほど。このクラスのSUVとしては素晴らしい実力です。
デザイン

4

デザインにおける2021年モデルの大きなトピックは、KF型(日本でいう2代目)がデビューしてから初めて外観デザインが変更されたこと。前後ともにバンパーやライト類が新デザインとなり、大きな変更はないものの端正さが増した印象です。
走行性能

5

2.0Lと2.5Lの2タイプが用意されているガソリン車は、前者は必要にして十分な動力性能、後者では余裕のある動力性能といったところ。いずれもストレスなく走れますが、余裕のある2.5Lのほうが車格に合っている印象です。しかし、本命はやっぱり2.2Lのディーゼルエンジン。低回転域のトルクが極太で、グイグイとクルマを前へ押し出していく感覚は一度味わうともう普通のガソリン車には戻れなくなることでしょう。実はガソリンターボのエンジンもそれに近い感覚を得られましたが、残念ながら新型への切り替わりでラインナップから外れてしまいました。
乗り心地

5

CX-5の乗り心地自体は良好ですが、荒れた路面や橋の継ぎ目などでは「道路の凹凸を拾いがち」と言われることもあります(タイヤを純正以外に交換するとかなり解消する)。そんななか、リファインを受けたCX-5で驚いたのは乗り心地も改善されたこと。純正タイヤからコンフォートタイヤに履き替えたくらい違います。これにはビックリです。また「フィールドジャーニー」はワンランク上の乗り心地に仕立ててあります。
積載性

4

荷室容量(床下は含まない)は475Lで、これはトヨタ「RAV4」の580L(デッキボード下段時)よりは劣るものの、「ハリアー」の409Lに比べると優位。日常生活なら楽勝、親子4人のファミリーでキャンプに出掛けるのにはギリギリ……といったところでしょうか。驚いたのは新型になって床下収納スペースが拡大したことと、フロアが固定式から上下2段調整式へとアップグレードされたこと。床面の高さ調整機能追加は、車中泊ユーザーのために荷室床の段差をなくす意味もあるようです。控えめにいって、これは超便利。
燃費

4

カタログに記載されている燃費はガソリン車が13.8〜14.6km/L(FFモデル)。ディーゼル車は17.4〜19.5km/L。ガソリン車に関してはごくごく一般的か“ちょっといい”くらいですが、ディーゼル車は抜群の燃費性能といっていいでしょう。確かにハイブリッドに比べると数字は控えめですが、燃料の軽油はガソリンに比べて単価が安いので燃料コストは同等くらいです。ストップ&ゴーの多い市街地はハイブリッド車有利ですが、郊外を走ることが多いならディーゼルのほうが燃費が良くなるケースも少なくありません。
価格

4

特別仕様車扱いながらベーシックグレードの「20S Smart Edition」であれば、2.0Lガソリンエンジン搭載で267万8500円から。ディーゼルは「XD Smart Edition」で299万7500円から。「マツダのクルマはプレミアム路線で高い」と言われがちですが、装備の充実度を考えればそれは全くの筋違い。接触式キー(スマートキー)を除き一通りの装備を備えたうえでその価格は、かなりコストパフォーマンスに優れていると判断できます。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
マツダ CX-5 新型・現行モデル

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