レクサス RX 「トップグレードのRX500hはさすがに素晴らしいが」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

伊達 軍曹
伊達 軍曹(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
5
燃費
4
価格
4

トップグレードのRX500hはさすがに素晴らしいが

2022.12.21

年式
2022年10月〜モデル
総評
トップグレードである「RX500h“F SPORT Performance”」に限って言えば、文句の付けどころがない。いや、インテリアのデザインと質感にだけは少々の注文を付けたいが、それ以外は走りも佇まいも最高レベル。日本を代表するプレミアムSUVのひとつとして、世界に誇ることができるだろう。そうであるだけに、最廉価グレードである「RX350」の詰めの甘さがやや残念。買うなら絶対にトップグレードのRX500h“F SPORT Performance”だろう。
満足している点
エクステリアデザインは総じて高級感と上質感、そして最新のプレミアムSUVらしいエッジ感があるため、「所有する歓び」を確実に感じることができる。また「RX500h“F SPORT Performance”」の走りは全般的にほぼ文句なしであり、「RX450h」も速さは十分。そして経済性も高い。なおRX500h“F SPORT Performance”のみに付いている四輪操舵システムも、駐車時などにかなりの威力を発揮する。
不満な点
ラグジュアリークラスのクロスオーバーSUVであるにもかかわらず、インテリアのデザインと質感にはさほど“ラグジュアリー感”がない。またRX350は、日常的な低・中速域での力感と乗り味の上質感が乏しい。
デザイン

4

新たに採用された「スピンドルボディ」は、ボディとグリルの境界を融合させたシームレスな表現のなかでスピンドルを表現。グリル部分のグラデーションによる数理的な美しさと併せ、ここはかなり洒落ている。また全体のフォルムは“踏ん張り感”が感じられるものとなり、後部ドアからリアフェンダーにめがけて力強く張り出す面構成にも、力強さと上質さがある。だがインテリアは、14インチの大型センターディスプレイが見やすくて使いやすいのはいいのだが、いかんせん造形としては少々野暮ったい。そのほかの部分も、使われている素材はさすがに上等なのだろうが、いわゆるひとつの“洗練”は感じない。
走行性能

4

トップグレード「RX500h “F SPORT Performance”」の四輪はどんなシーンであっても執拗に路面をとらえ続け、そのうえで、2.4L直4ターボエンジンに高出力モーター2個を組み合わせたハイブリッドシステムがこのSUVに強烈な、しかし適切なパワーを与えることで、同クラスの欧州製プレミアムSUVにまさるとも劣らぬ走りを披露する。「Active Sound Control」による人工音も好ましいものだ。高出力185psの2.5L直4エンジンに、同182psのフロントモーターと同54psのリアモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車「RX450h+」は静かで速く、なおかつ快適でもあるが、いささかおとなしすぎるきらいはある。また最高出力279psの2.4L直4ガソリンターボエンジンを搭載する「RX350」は、悪くはないが、パンチと上質感にやや欠ける。
乗り心地

4

基本となる車体骨格はトヨタの新世代プラットフォーム「GA-K」を大幅に改造したもので、後輪サスペンションを4リンクのダブルウィッシュボーンから5リンクのマルチリンク式に変更。それに伴って、後部座席より後ろのフロア回りは全面的に刷新されている。それもあってかRX500h “F SPORT Performance”は、スポーティでありながらも“極上”と言いたくなる乗り心地の良さがある。そしてプラグインハイブリッドのRX450hも同様に良好な乗り心地となるが、ガソリンターボエンジン車である「RX350」の乗り心地は平均的で、後席の乗り心地はいささか難がある。
積載性

5

いずれのグレードもバックドアトリムの薄型化などにより、従来型より室内長を50mm拡大し、612Lの容量を確保。また荷室の床面を30mm下げたことで荷物の積み下ろし時の負担も軽減され、ワンタッチトノカバーも採用されるなど、車格にふさわしい積載性能が実現されている。
燃費

4

強烈な走りを披露する「RX500h “F SPORT Performance”」のWLTCモード燃費は11.2〜11.8km/Lと、いささかよろしくないが、これは高性能とのトレードオフなので致し方なし。そのほかのグレードは、プラグインハイブリッドの「RX450h+」は18.8km/Lと良好で、ガソリン車の「RX350」も14.4km/Lと、決して悪くはない。
価格

4

トップグレードである「RX500h“F SPORT Performance”」の車両価格900万円というのは、諸性能と存在感を考えればある意味バーゲン価格。コストパフォーマンスは非常に高い。プラグインハイブリッド車「RX450h+」の871万円というのはまぁ妥当として、「RX350」の664万円〜という価格は、ハリアーの存在が頭にちらついた場合、若干の割高感を覚えそうだ。
伊達 軍曹
伊達 軍曹
自動車ジャーナリスト
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌の編集長を務めたのち、フリーランスの執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、さまざまなメディアに多数の記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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