レクサス LX 「ランクル300とはまったく異なる乗り味」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

3

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
3
積載性
4
燃費
2
価格
2

ランクル300とはまったく異なる乗り味

2023.6.21

年式
2022年1月〜モデル
総評
トヨタの本格的なオフロードモデル「ランドクルーザー」300系と共有部品は多いが、乗り味はしっかりレクサスだ。オンロードに限った試乗では、滑らかさや静粛性はランクル300から2段階向上していることが確認できた。定評のあるオフロード性能にレクサスの演出が加わることから、世界的に大ブレイク中。よって現在、受注停止中。再開の見通しもたっていない。
満足している点
この手を渇望する層からはすべての性能において満足度が高いようだ。佇まいから乗り味、肝心のオフロード性能に至るまで文句なしというユーザー評価が多い。経済的要素は別にして筆者がLXを手に入れたとしても持て余してしまう。あらゆる性能がじっくり練られ計算されており、道具として使い込まなければ価値を実感できないからだ。劣悪な道路環境での信頼感はまさにランクル譲り。
不満な点
ユーザークリニックを行なった結果だろう。その層には支持されているようだが、筆者からすると運転席周りに数多く配置された物理スイッチが気になった。ディスプレイ下部に集中し、かつ小さく、ブラインドタッチができるようになるまで時間がかかった。また、レクサスこだわりのスイッチ操作感はやはり格別だが、LXの走行フィール、具体的には大きめの上下動や前後ピッチングとは相容れない。
デザイン

4

ランクル300の割り切ったデザインもいいが、LXの適度なゴージャス感と押し出しの強さはバランスが良い。大型スピンドルグリルもこのボディサイズとうまくマッチしているし、スクエアになりがちな本格SUVの中にあって、LXは前後フェンダーやエンジンフードなどにボリュームを持たせ独自の世界観を演出する。存在感はたっぷりだが不思議と街中にも溶け込み威圧感は少ない。
走行性能

3

オンロードの快適性能だけに絞っていえば4点と評価したいが、やはりそこはランクルだ。ラダーフレームを採用していることから、乗り味はいわゆるクロスカントリーSUV的な大味が残る。可変減衰機構を用いた電子制御ダンパーにはじまり、最新世代の電動パワステなど積極的に電子制御デバイスを採り入れるが、乗用モデルとは異なる。反面、未試乗ながらオフロード性能は高いはずだ。
乗り心地

3

走行性能同様に評価が分かれる。ラダーフレームの構造を知り、その走りや乗り味に納得できるのであれば、LXの乗り心地は5点だ。しかし、この手を乗り慣れていないと特有のゆったりとした乗り味に不満を抱いてしまうだろう。LXの真価を発揮するのはやはりオフロード走行時で、そこでの乗り味こそ評価すべき点。人の脚では歩いていけそうもない場所を快適に、そして安全に走り抜ける。
積載性

4

4人乗り、5人乗り、7人乗りの設定がある。定員が乗車した状態での容量は4人乗り/767L(ゴルフバック4個)、5人乗り/1109L(同4個)、7人乗り/174L(同1個)。7人乗りで3列目シートを床下に格納しつつ、2列目シートを前倒しした状態では1977L(同5個)が収納可能。オフロード走行のため床面は地面から高いが、積み込みはしやすい。
燃費

2

V型6気筒3.5Lツインターボエンジンと10速ATの組み合わせ。車両重量は2540〜2600kgと重量級だ。燃費数値を求めるクラスではないが、それでもWLTCの総合値は8.0〜8.1km/Lと優秀。市街地モードでは.5.5km/Lまで落ち込むが、筆者の50km程度のオンロード試乗では6.0km/L台だったので実質的な下限値はこのあたりだ。
価格

2

「ベーシックモデル」が1250万円、「オフロード」が1290万円。この2つには5人乗りと7人乗りがある。トップグレードで4人乗りの「エクスクルーシブ」が1800万円。世界に目を向ければさらに高額なSUVはあるし、輸入ブランドではこの2倍以上のモデルも。わかりやすく需要と供給のバランスでいえば、少数生産対応の場合、妥当か。現在、受注停止中。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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