ダイハツ ハイゼットキャディー 「趣味クルマにも使える快適バン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
2
乗り心地
3
積載性
3
燃費
4
価格
5

趣味クルマにも使える快適バン

2021.9.30

年式
2016年6月〜モデル
総評
ニーズにしっかりとマッチするか。この車を買おうとした場合は、一般的な乗用車選び以上にその見極めが重要となってくる。広い荷室が欲しく、実用重視でシンプル、そしてできるだけ安く……というニーズとは親和性が高い。買う人を選ぶけれど、合致すればオーナーは幸せになれるはず。
満足している点
広い室内とリーズナブルな価格。質素な仕立てゆえに個人所有を考えた場合は多くのユーザーにマッチする車種とは言えないが、釣りやキャンプをはじめとするアウトドアレジャーのパートナーにするなどニーズに合致するならば積極的におすすめできる1台だ。
不満な点
一般的な乗用車とは異なり、快適装備などは充実していない。またリヤシートがない2人乗り。そのあたりは割り切りが必要だ。荷物運搬のための軽商用車と考えた場合、一般的な商用車と異なり駆動方式がFF(もしくは4WD)のため、車体後部に重い荷物を積むと滑りやすい路面の坂道発進でトラクション不足がおきる心配もある。
デザイン

3

ハイゼットと名がつくものの、車体はハイゼットとは全く別のもの。ボディをはじめ基本デザインは高身長の軽乗用車「ウェイク」がベースだが、商用車化にあわせてバンパーのデザインなどがシンプル化されている。とはいえ、もともと乗用車としてデザインされたクルマだけあって安っぽい雰囲気がなく、一般ユーザーでも受け入れやすい。
走行性能

2

背の高い軽自動車はその重心の高さゆえに物理特性から運動性能面のデメリットが多い。一般的なスーパーハイトワゴンよりもさらに背が高いハイゼットキャディは一層不利だが、そこは実用性重視と割り切って受け入れるのが正解だろう。軽自動車としては重めの車両重量なので、エンジンはゆとりのあるターボエンジンがおすすめだ。
乗り心地

3

このクルマをどうポジショニングするかで判断は変わってくる。「乗用車の仲間」として考えれば、重心の高さに対応するサスペンション設定の影響もあって不利だ。しかし「商用車基準」で考えれば、「ハイゼット」などキャブオーバーのワンボックスに比べると滑らか。乗用車に近い感覚で乗れる。
積載性

3

軽自動車基準で考えると素晴らしい積載性。バンと割り切ることで後席のない2シーターとなっており、低い床と高い天井の組み合わせによる荷室高の高さがワンボックスタイプの軽バンに対する大きなアドバンテージだ。背の高い荷物を積む人に適していて、床が低いから重い荷物を積み下ろししやすいのも美点。
燃費

4

全車とも20km/Lを超えるJC08モード燃費は立派。モーターを組み込んだ電動車ではなく純粋なエンジン車だが、FFなら自然吸気エンジンで25.0km/L、ターボエンジンでも22.4km/Lと燃費水準が高く、経済性は高い。4WDモデルを選んでも燃費の落ち込みはわずかだ。
価格

5

スーパーハイトワゴンと考えると、新車でも異様に安かった。最終モデルの新車価格はなんと114万円から。ターボエンジンの4WDを選んでも150万円という価格はバーゲンプライスだ。その理由は装備を絞ったシンプルな仕様となっているためだが、中古車も程度の割に割安な個体が多く、ニーズにマッチすれば上手な買い物となる。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
ダイハツ ハイゼットキャディー 新型・現行モデル

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