アバルト 595 (ハッチバック) 「乗ると元気になるビタミン剤のようなクルマ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

山本 シンヤ
山本 シンヤ(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
3
積載性
2
燃費
3
価格
4

乗ると元気になるビタミン剤のようなクルマ

2022.2.12

年式
2013年1月〜モデル
総評
最新モデルにも関わらず、どこか懐かしさを感じる一台。決して万能なクルマではないが、好きな人にはハマる一台。乗ると元気になるビタミン剤のようなクルマである。
満足している点
使い勝手や取り回し性の悪さなど気になる所はいくつかあるものの、そんな事はどうでもいいと思えるくらい痛快でワクワクした走りを備える。「クルマはスペックではない」を実感できる一台だ。
不満な点
安全・運転支援システムが未採用な事。他のウィークポイントは水に流せるが、これは早急に対処すべき。
デザイン

5

登場から10年以上が経過しているが、未だに色褪せることのないエクステリア。可愛らしさと精悍さのバランスは絶妙。インテリアはさすがに古さを感じさせる所もあるが、7インチタッチパネルモニターの採用など、インフォテイメント機能は最新スペックが奢られている。
走行性能

5

グレードによってパフォーマンスに差があるものの、1.4Lターボは最新エンジンと比べるとターボラグも感じるが、「元気」と「活発」なフィーリング。フットワークはFFを感じさせないアンダー知らずのハンドリングだが、リアの安定性も悪くない。実は高速道路ではサイズを感じさせない安定感も備える。
乗り心地

3

かなり引き締められているが、アバルトと言うキャラクターを考えると快適性は悪くない。特にベースやツーリズモはスポーツハッチと言うよりも小さなGTのようなイメージだ。コンベンションナルなサスだが、「これ以上硬めたらアウト」と言うギリギリを攻めたセットアップだ。
積載性

2

デザインを見れば一目瞭然でフロントシート優先のパッケージングである。リアシートは大人でも座れるが余裕はなく、ラゲッジも機内持ち込み可能なキャリーバックが2個搭載可能と言ったスペースだ。ただ、これがウィークポイントかと言われると!? パーソナルなコンパクトだと思えば十分だろう。
燃費

3

同クラスの日本製コンパクトと比べると比較にならないが、小排気量のターボでパフォーマンス重視の特性でである事を考えると、「思ったほど悪くない」と言った感じだ。街中は10km/L前後だが、高速などで定速走行を心掛ければ15km/Lは軽く超えるはずだ。
価格

4

価格は320万円〜。個人的にはアバルトの血を惜しげもなく注入したマイクロスポーツコンパクトとして見れば相応の価格だと思っているが、ボディサイズやスペックでクルマを判断する人には割高に感じてしまうかもしれない。
山本 シンヤ
山本 シンヤ
自動車ジャーナリスト
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるべく「自動車研究家」として活動を行なう。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員ワールド・カー・アワード選考委員
アバルト 595 (ハッチバック) 新型・現行モデル

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