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【映画やTVで活躍したマシン】マッドマックスの主人公の相棒「インターセプター」

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【映画やTVで活躍したマシン】マッドマックスの主人公の相棒「インターセプター」

 もっとも忠実に再現されたレプリカは日本で走っている

・V8インターセプター(マッドマックス 1979年 オーストラリア)

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 1970年代後半から1980年代にかけて、映画やドラマのなかで、クルマが小道具の枠を超え準主役あるいは主役に等しい活躍をして、観客を魅了した作品がある。今回は、そんな映画史と自動車史に残る歴史的なムービーカーを4回に分けて魅力を振り返ってみたい。

 近未来の荒廃したオーストラリアが舞台。凶悪化した暴走族を、彼らに妻子を奪われた暴走族専門の特殊警察「M.F.P.(Main Force Patrol)」所属のマックス・ロカタンスキー(メル・ギブソン)が、特殊追跡車=インターセプターで追い詰め、壊滅、私刑に処すというストーリー。この映画の準主役こそが、漆黒のインターセプターだ。

 ボンネットに突き出したWEIAND社製スーパーチャージャーが象徴的なインターセプターは、5.8リッターV型8気筒エンジンで、シフトレバーの赤いプッシュプルスイッチを入れるとスーパーチャージャーが動きだし、最大出力600馬力を発揮するという設定だった。ベースは、オーストラリア・フォード製のファルコンXB。

 世界各地で多くのマッドマックスファンによってインターセプターのレプリカが製作されている。もっとも作品の登場車両に忠実なモデルは、なんと日本にある。

 このクルマは、オーストラリアパース自動車博物館に飾られていた一台で、世界で唯一本物を作れる製作者ゴードン氏が自分のために4年の年月をかけて作り上げた車両そのもの。ゴードン氏は、映画に登場したインターセプターの車両製作の担当者から、直接スポイラーや、その他の「型」を入手していた人物。

 その人に直談判を繰り返し、最初は別のクルマでレプリカを作ってあげようと言われていたのを、ゴードン氏が自分自身のために作った一台を拝み倒して譲り受けたという経緯がある。

 驚くべきことに、突きだしたスーパーチャージャーもサイド出しのマフラーも、サイドマーカーレスのこのスタイルのまま車検をクリアして、公道を走れるという!

 2010年に国内に輸入し、シフトレバーの赤いプッシュプルスイッチを入れると、スーパーチャージャーのプーリーが電動で回り出すというのが、オーナーのこだわり(過給はかからない)。

 リッター600mという厳しい燃費でも休日はドライブするという

 搭載されているエンジンそのものは、ビッグブロックの7000cc自然吸気で、映画の設定に近い600馬力弱まで出ているが、燃費は1リッターあたり、0.6km=600mほどだという……。車重は1740kgで燃料タンク容量は110リッター!

 それでもオーナーは仕事が休みになると、このインターセプターでどんどんドライブに出かける。本人曰く「日本にあるインターセプターで一番、実際に走っているのがこのクルマ」とのこと。遠いところでは、茨城県から島根県まで自走しているという。

 飾っておくクルマでもないし、劇中はオーストラリアの大地を激走し、けっこうホコリまみれになっているので、ある程度、ボディが汚れているほうが本物っぽい、というこだわりを持っているほどだ。

 車内にマッドマックスコンベンションで来日した出演者らのサインがたくさん書かれている。自慢どころは作品中で、マックスの奥さんと子供の写真が飾られている、ステアリングのセンターホーンの部分に、マックスの妻「ジェシー」を演じた、ジョアン・サミュエルのサインが入っているところ。その他、あの「マックスターン」を行った、スタントマンのサインもある。

 先述のとおり、普段からオーナーは、このインターセプターでドライブすることを楽しみとしており、とくに茨城県のつくば市周辺で、多く目撃されていることから、付近のをドライブしていれば1度は見られる可能性もあるだろう。

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