■クルマ好きが待ち望んだ新型「スープラ」 兄弟車BMW「Z4」との違い
80型と呼ばれる先代が生産を終了してから17年。多くのクルマ好きが待ち望んでいた新型「スープラ」が発表されました。ただし、現時点で公開されているのはこれまで偽装のためのラッピングが施されていたスタイルと、日本仕様のスペックの一部のみ。価格などの情報は、今年の春といわれている正式な国内発表まで待つしかありません。
トヨタ新型「スープラ」の素顔初公開! 伝統の直6エンジンはそのままに究極のスポーツカー誕生
筆者(工藤貴宏)は、新型スープラのお披露目の場となった北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)の会場で、開発責任者の多田哲哉氏に話を伺うことができました。多田氏の言葉をヒントにしながら、新型スープラの気になるポイントを考察してみたいと思います。
現時点で発表されているスペックを見ると、トランスミッションは全グレードが8速ATとなっています。このATユニットはZF社製で、BMWがZ4に採用するものとメカニズムは同じですが「制御は異なります。トヨタでスポーツATを開発している人間も加わって変速にかかる時間も短くし、気持ちのいい走りができるように仕上げた」と多田氏はいいます。
企画段階ではDCT(デュアルクラッチトランスミッション)も検討したようですが、「DCTには経年劣化などいくつかのデメリットがあるし、ATを使う決定打となったのはDCTよりも重量が軽いこと。DCT以上走りが爽快で軽いのならば、ATのほうがいい」(多田氏)と理由を教えてくれました。採用されているATは8速ですが、従来の6速ATに比べてかなり軽く作られているという情報もあります。
しかし、多くの人にとってもっと気になるのは、「MT(マニュアルトランスミッション)が用意されるのか?」ということではないでしょうか。これについて、現在のところ正式な情報は公開されておらず、少なくとも発売時にMTは用意されません。
以前、スープラのプロトタイプを取材した際、多田氏が「MTも試乗した」とコメントしていることから、新型スープラにはMTの試作車両が作られていることは間違いありません。スープラに搭載するBMW製の6気筒3リッターツインターボエンジンは「B58」と呼ばれるものですが、このエンジンはBMW 2シリーズにMTとの組み合わせで搭載されています。つまり、スープラへの搭載にあたってもメカニズム的には問題ないはずです。
今回、デトロイトショーでも念を押すように多田氏に尋ねたところ、「MTを求める声が多いのは知っています。ですが、ATが気持ちよく走りますからまずはATに乗ってみてください」というのみ。MT搭載については肯定も否定もしませんでした。
また、多田氏は「デビューしてからもしっかりと進化させていく」と宣言しています。そのことも含めてか判断すると、当初はATのみですが、追ってMTも追加されると期待したいところです。
■どうなる? 新型「スープラ」日本仕様の価格
もうひとつ気になるのは、価格です。
現時点においては、日本仕様の価格は公表されていません。しかし、すでに価格は発表されたアメリカ仕様(6気筒モデルだけを設定)ではベースグレードが4万9990ドル(約545万円)からで、驚くことに同じエンジンを積む「Z4」のベースグレード(6万4695ドル)より150万円以上安い設定。これは驚きです。
アメリカの販売価格は日本より安く設定されるのが通常で、日本ではそこに消費税が加算されての表記となるうえに6気筒モデルは装備が充実するので「RZ」は650万円以上の価格になると推測できます。なかなか手が届かないというのが正直なところです。
ところで、6気筒と4気筒をラインナップするBMW 4シリーズの日本でのプライスリストを見ると、6気筒に対して4気筒のベーシックエンジンの価格は約250万円安い設定です。その法則を当てはめると、日本においては4気筒エンジンのベーシックグレード「SZ」であれば、400万円台もあながち的外れな予想価格とはいえません。
多田氏は「『高いんでしょ?』とよく尋ねられますが、86に乗っていた人が手の届く範囲の価格にする」と答えています。
はたして「手の届く範囲の価格」がどのくらいなのか、貯金をしながら日本発売まであと数ヶ月待ちましょう。
■新型「スープラ」(日本仕様)主要諸元
■RZ・排気量(L):2998・エンジンレイアウト:直列6気筒・過給:ツインスクロールターボ・トランスミッション:8速スポーツAT・駆動レイアウト:FR・乗員定員(人):2・最高出力(kW[PS]/rpm):250[340]/5000-6500・最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):500[51.0]/1600-4500・0-100km/h(秒):4.3・車両重量(kg):1520(社内測定値)・全長(mm):4380(社内測定値)・全幅(mm):1865(社内測定値)・全高(mm):1295(社内測定値)・ホイールベース(mm):2470・タイヤ:フロント255/35R19/リア275/35R19
■SZ-R・排気量(L):1998・エンジンレイアウト:直列4気筒・過給:ツインスクロールターボ・トランスミッション:8速スポーツAT・駆動レイアウト:FR・乗員定員(人):2・最高出力(kW[PS]/rpm):190[258]/5000-6500・最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):400[40.8]/1550-4400・0-100km/h(秒):5.2・車両重量(kg):1450(社内測定値)・全長(mm):4380(社内測定値)・全幅(mm):1865(社内測定値)・全高(mm):1290(社内測定値)・ホイールベース(mm):2470・タイヤ:フロント255/40R18/リア275/40R18
■SZ・排気量(L):1998・エンジンレイアウト:直列4気筒・過給:ツインスクロールターボ・トランスミッション:8速スポーツAT・駆動レイアウト:FR・乗員定員(人):2・最高出力(kW[PS]/rpm):145[197]/4500-6500・最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):320[32.6]/1450-4200・0-100km/h(秒):6.5・車両重量(kg):1410(社内測定値)・全長(mm):4380(社内測定値)・全幅(mm):1865(社内測定値)・全高(mm):1290(社内測定値)・ホイールベース(mm):2470・タイヤ:フロント225/50R17/リア255/45R17
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
【愚かなあおり運転の結末】このドライバーが時速178kmで後方から煽っていた先行車の正体は?バカで愚かな行為の非常に痛い代償とは?
リッター「約29km」走れるミニバンは“家庭の味方”!? 「ガソリン価格高騰」の“今”検討したい新車200万円以下のモデルも! 低燃費モデル“トップ5”とは?
【中国】トヨタの“クラウン ミニバン”こと「クラウン ヴェルファイア」がスゴイ! “超豪華”「王冠仕様」の「高級車」! デカすぎグリルがカッコイイ「迫力ミニバン」とは
横須賀~房総半島直結!? 第二アクアライン「東京湾口道路」計画が進行中!? ついに「期成同盟会」も誕生 海老名~富津が「約60km」でつながる“すごい計画”とは
ついに! 浜松~長野つなぐ「青崩峠トンネル」完成!! 南アルプス山岳地帯の「4998m」三遠南信道の最難関部 3月に完成式開催へ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?