昨年デビューしたトヨタのノア/ヴォクシーにしてもアルファード/ヴェルファイアにしても、はたまた近頃じゃ軽自動車のスペーシアカスタムにしても、フロントグリルがぐわっ! と主張した「超ドヤ顔」が増えてきたと思いませんか。いや「どうせクルマに乗るなら威張りたい」という自己顕示欲もわかるんですが、もうちょっと上品な「顔」でもいいんじゃないの……。「流行ってる」では片付けられないこの「ドヤ顔」の氾濫、なにか別の理由があるんじゃないか。自動車ジャーナリストの片岡英明さんに、そこらへんの事情を伺いました!
文:片岡英明
■一度成功したら、「より派手に」がさらに加速
2017年「たくさん読まれた記事」10選 最も読まれたのはあのメーカーの最新情報!?
フロントマスクにメーカーのアイデンティティをもたせ、個性的な顔を演出する自動車メーカーが増えている。
これは権威主義とブランド志向の強いヨーロッパで顕著だ。
日本も右へならえで、顔を統一するメーカーが増えてきた。
が、日本はヨーロッパとちょっと事情が違う。売れ筋モデルがセダンやクーペではなく、ミニバンやハイトワゴンなのだ。だから驚くほど派手な顔つきのクルマが増殖している。つまり「ドヤ顔」と言える、押しの強い顔立ちのクルマだ。
2017年12月に発売した新型アルファード/ヴェルファイア。相変わらず(?)すごい顔つき
ミニバンやハイトワゴンなどは背が高く、フードも短い。当然、フロントグリルの面積を大きくできるから、迫力満点の顔をデザインできるのだ。
今の「ドヤ顔」の主流はメッキギラギラである。
グリルの外枠だけでなく、内側の格子部分やフォグランプの縁取りにもクロームを使い、存在感を強めるクルマが増えてきた。
軽自動車のカスタム系も同じ手法で、メッキグリルにするクルマが多い。
こちらも12月に発売したスズキの新型スペーシアカスタム。この顔である
なぜ、ミニバンやハイトワゴンに「ドヤ顔」が多いのだろう。
そのルーツは、メッキの横桟が特徴的だったビレットグリルにあるように思う。ミニバンが売れ筋になってきたとき、カスタム系のショップはドレスアップ好きの目立ちたがり屋に向けてビレットグリルを発売した。これがヒットしたから、次のステップとしてメッキの面積を増やし、格子状デザインとしたのである。
クラシックカーに多い、大型のメッキグリルは華やかで押しが強い。また、遠くからでも目立つ。
■ライトの薄型化と衝突安全性もポイント
HIDやLEDヘッドライトの登場で、ライトまわりは薄型にデザインできるようになった。しかしフロントライトを薄型にすると、スタイリッシュだが風格は出しにくい。
特に背の高いミニバンやハイトワゴンは、スッキリしすぎてデザインバランスが崩れてしまう。そこで薄型ヘッドライトの採用によってデザイン自由度が広がったのをチャンスととらえ、さらに迫力ある顔、遠くからでも目立つ顔としたのだ。
また、ミニバン以外のジャンルのクルマにもグリル面積を広げたイカツイ顔が多くなっている。これは薄型ヘッドライトの採用とともに、歩行者保護や衝突安全などが厳しくなった法規制も影響しているのだろう。
以前はスラントノーズにして鼻先を薄くするクルマが多かった。
が、今はボンネットを高くしないと高い衝突安全性(歩行者保護を含む)を確保できない。そこでボンネットを高くし、面積が増えたノーズ部分に目立つグリルを付けるクルマが増えているのである。
こうした理由から、高級感が増し、押しも強い「ドヤ顔」の流行は今後も続くだろう。
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