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日産「レパード」(2代目) 「あぶない」あのふたりも駆った高級パーソナルクーペ(写真37枚)

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日産「レパード」(2代目) 「あぶない」あのふたりも駆った高級パーソナルクーペ(写真37枚)

打倒「ソアラ」! 真っ向勝負の行方は…?

 1986(昭和61)年2月、フルモデルチェンジで2代目に進化した日産「レパード」は、2ドアクーペの高級パーソナルカーに仕上げられていました。

「ツインターボ」を聞かなくなったワケ 時代と共に変化し続ける「ターボ」という技術

 これは1981(昭和56)年に登場し、爆発的人気を呼んだトヨタ「ソアラ」に真っ向勝負を挑んだもの。実のところ日産は、「ソアラ」より1年早い1980(昭和55)年に、同じ路線を狙った2ドア及び4ドアハードトップの初代「レパード」を投入していました。しかし、トヨタの最新技術を集結させた完全新設計車の「ソアラ」の出現は、レパードの存在を大きく脅かすものでした。そのリベンジを駆けたのが、この2代目だったのです。

 このため、初代「レパード」にあった実用性の高い4ドアハードトップを思い切って廃止。デザインも初代のようなモダンさよりも、オーソドックスな路線とし、優雅さを際立たせたアダルトなクーペに纏められていました。

 エンジンは、3.0LのV6ツインカムエンジンをはじめ、最新世代のV6エンジンのみとし高級感を演出。機能面では、デジタルメーター、ABS、そして、超音波ソナーによる「スーパーソニックサスペンション」など最新装備を積極的に採用していました。

王者「ソアラ」! ビッグマイナーチェンジの先で「レパード」は…?

 しかし、ライバルの「ソアラ」に抜かりはなく、「レパード」より1か月早い1986年1月に2代目へ進化。しかもそのエクステリアは、直線的な「レパード」と異なり、そののち主流となる滑らかな曲線を取り入れた美しいスタイルを与えられ、インテリアもハイテク満載のスポーティかつ贅沢なものとなっていました。

 さらにメカニズムでは当時、国内最強となる230psの3.0L V6DOHCターボや電子制御エアサスペンションを採用するなど、その内容は一歩も二歩も先をいくものでした。

 もちろん、「レパード」も黙ってそれを見ていたわけではなく、1988(昭和63)年8月に、デザインを一新するビッグマイナーチェンジを実施し、内外装共に丸みを帯びた新デザインの後期型へ。さらに前期型にはなかった3ナンバーボディの採用や「ソアラ」を超える255psを発揮する3.0L V6DOHCターボを頂点に据えるなど、大幅改善を図ったのです。

 しかし、王者「ソアラ」との差は詰まることはなく、1992(平成4)年6月、パーソナルクーペとしての「レパード」の役割を終え、高級セダンの「レパードJ.フェリー」へとバトンタッチ。このセダン路線も結果的には鳴かず飛ばずで、その後は「セドリック」「グロリア」の完全な姉妹モデルとなり、「レパード」は4世代で生涯を終えることになるのでした。

 このように販売では全面的に苦戦を強いられた「レパード」ですが、2代目モデルは、ある活躍から多くの人の記憶に残る1台となりました。

あのふたりが駆るクルマとしてTVドラマへ、そして銀幕へ

「ある活躍」とは、刑事ドラマ『あぶない刑事』の劇中車での起用です。舘ひろしさん演じるタカと柴田恭兵さん演じるユージの主人公コンビが使用する覆面パトカーとして「レパード」が登場。TVシリーズでは、ゴールドツートンの前期型「アルティマ」とダークブルーツートンの後期型「V30アルティマ ツインカムターボ」が使われました。

 ドラマの舞台となった横浜のモダンな雰囲気、刑事とは思えないキザでファッショナブルなふたりが乗るクルマとして「レパード」は、まさに適役といえました。また派手なカーアクションもあり、「レパード」もテールスライドを決めながら、横浜を駆けまわる姿が印象的でした。シリーズ最後の作品となる映画『さらばあぶない刑事』では、ゴールドツートンの前期型「レパード」が起用されたシーンがあり、ファンを喜ばせましたが、この作品にとって「レパード」が掛け替えのない存在だったことを物語るエピソードではないでしょうか。

 生涯を通して、残念ながら成功を収めることができなかった「レパード」ですが、スクリーンの中では、名わき役として今後も多くの人を魅了し続けていくことでしょう。

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